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H30.6.25
署名押印廃止の残滓


署名押印の制度はなくなったのか
 法人税法、地方税法、地方法人税法、復興財源確保法には、代表者と経理責任者の申告書への署名押印が義務付けられていましたが、今年の税制改正でこれが廃止されました。
 所得税や消費税や相続税などには署名押印の規定はありません。ただし、国税通則法に記名押印の定めがあり、国税全般の共通の規定となっています。法人税関係も今後は、同じ扱いになります。
 ところが、税理士法をみると、税理士が代理委任を受けて税務申告書等を作成するときは、税理士の署名押印は勿論のこと、相変わらず、委任者も署名押印しなければならない、と定めています。法人限定ではありません。但し、違反の申告書でも、申告書が無効になることはなく、この違反に対する罰則もありません。

税理士関与の電子申告の場合との関係
 行政手続オンライン化法では、法令上署名押印を求められているとしても、電子申告をするのであれば、識別番号の取得や電子署名がその署名押印の代替行為になるとしています。
従って、税理士が関与する税務申告であっても、電子申告をする場合には、申告書面への署名押印は不要になります。
逆に、税理士が関与する税務申告でも、書面による申告の場合には、委任納税者の署名押印が必要、ということです。所得税でも、消費税でも、相続税でも、贈与税でも、みんなです。

行政手続オンライン化法との関係
今年の税制改正で、大企業の電子申告の義務化が法定されましたので、大企業では、
原則として書面申告はできないことになりました。
 それでは、大企業でも、税理士に委任して電子申告をすれば、電子署名が不要になるのでしょうか。現在においては、特に妨げになるものはありませんが、大企業の電子申告義務化が始まる平成32年4月1日開始事業年度以降においては、大企業については、行政手続オンライン化法に拠る電子申告の規定は適用されない、とされました。適用除外となると、税理士に委任するとしても、代表者等の電子署名は避けて通れない、ということになります。