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H19.12.26
国税のコンビニ納付が開始

現在、税金の納付について地方税等は、コンビニエンスストアでも可能となってきていますが、平成20年1月21日からは、全国の国税局・税務署で発行した納付書により国税のコンビニ納付が開始されることとなります。
これは、19年度の税制改正大綱に明記されていたものですが、具体的には、国税のコンビニ納付利用についても、地方税等と同様に、バーコード付納付書が必要となり、このバーコード付納付書は、所轄の国税局・税務署で発行されることとなります。

コンビニ納付が認められるのは、納付金額が30万円以下で、
@確定した税額を期限前に通知する場合(所得税の予定納税等)
A督促・催告を行う場合(全税目)
B賦課課税方式による場合(各種加算税)
C確定した税額について納税者から納付書の発行依頼があった場合(全税目)
とされます。

また、バーコードのない納付書(1枚あたり30万円を超えるもの)、納期限を過ぎたものなどは、コンビニエンスストアでは使えないため、その場合には、これまでどおり金融機関窓口などで納付することとなります。

なお、コンビニ納付が利用可能なコンビニエンスストアは、現在のところ、以下のようになっています。
am/pm、エブリワン、くらしハウス、ココストア、コミュニティ・ストア、サークルK、サンクス、スリーエイト、スリーエフ、セーブオン、生活彩家、セイコーマート、セブン−イレブン、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、HOT SPAR、
ポプラ、ミニストップ、ヤマザキデイリーストア、ローソン



H19.12.25
改正建築基準法と原油高騰で関連中小企業への金融支援措置を拡充

社会問題化した構造計算書偽装問題がきっかけとなり、2006年に成立した改正建築基準法が今年6月20日に施行されました。改正法は「建築確認・検査の厳格化」をうたったものですが、手続きが複雑になったことなどから建築確認申請の処理が遅れ、住宅着工数の激減を招いているとの指摘があります。

こうした状況下、中小企業庁では、改正建築基準法の施行及び原油価格の高騰に伴い、全国的に関連業種に属する中小企業者の業況が悪化していることを踏まえ、関連中小企業者への金融の円滑化を図るため、12月18日付けでセーフティネット保証(5号)の対象業種の追加指定を行いました。

改正建築基準法関連では、11月27日に関連15業種の追加指定が行われていますが、今回、新たに20業種(左官工事業、電気工事業、管工事業等)が信用保証協会のセーフティネット保証の対象とされました。また、原油等を使用する業種では、運送業等の業種に加え、新たに4業種(クリーニング業、強化プラスチック製容器製造業等)が追加されています。

これにより、関連中小企業者は、通常の枠(普通保証2億円、無担保保証8千万円等)に加えて、さらに別枠で、普通保証2億円、無担保保証8千万円等の保証の利用が可能となるほか、一般保証に比べて割安な保証料で保証を受けることが出来るようになります。
※業況の悪化している業種を対象とした「セーフティネット保証制度(5号)」の概要http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sefu_net_5gou.htm



H19.12.21
来年度改正で地方税にも移転価格納税猶予制度を導入

先に、与党の「平成20年度税制改正大綱」が公表されましたが、そのなかで、今年度の改正で国税(法人税)に導入された「移転価格納税猶予制度」を、地方税=法人住民税&法人事業税にも導入する旨が盛り込まれています。

移転価格税制は、国外の関連会社(親or子)との取引で、売上価格が「独立企業間価格」に満たない場合、又は仕入価格がこれを上回る場合、「独立企業間価格」に引き直して課税を行う制度です。その際、関連会社所在地国と日本との間で租税条約が締結されていれば、二国間の「相互協議」を申請して、相手国側での課税の減額を求めることができます。

これまでは、この相互協議申し立てを行う場合であっても、追徴分の法人税本税・加算税・延滞税は、課税処分による更正があった日から1カ月以内に納付しなければなりませんでした。今年度導入された国税の措置は、こうしたケースで、増額された法人税と加算税については、相互協議が決着するまでの期間、納税を「猶予」するとともに、同期間中の延滞税については「免除」するというものです。

来年度改正では、国税に1年遅れるかたちで、同様の猶予制度が、法人住民税と法人事業税にも導入されることになりました。大綱では「相互協議申し立てを経て平成20 年4月1日以後に地方公共団体に猶予を申請するケース」から適用されるとしています。



H19.12.20
財源肩代わりで労使共々負担増も


健康保険を運営する健康保険組合には、「単一組合」と「総合組合」があります。しかし、それらの組合を持たない中小企業などの会社員は政府管掌健康保険(政管健保)に加入することになります。

一般に、政管健保は財政状況が厳しいとされており、加えて財政再建を目指す政府から政管健保への国庫負担金が削減されることになりました。政府はその代わりの財源として組合健保や公務員の共済組合に肩代わりさせる方針で、それにより保険組合や共済組合に加入する被保険者について、1人あたり年間1万円程度(労使で折半負担)の保険料増となるのではないかとされています。

政府の歳出減をなぜ保険組合などが肩代わりするのかという反発も強く、経済界、労働界、保険組合ともに強く反発していましたが、ここにきて大手企業などの健康保険組合の全国組織である健康保険組合連合会が負担を受け入れることを表明しました。

その結果、保険料にどのような影響が出るのかは未定ですが、保険料上げにつながる可能性もあるため労使ともに気になるところです。



H19.12.19
税理士が顧客のIDを取得する場合も1月4日からオンラインで即座に


電子申告・納税(e-Tax)を始めるための利用者識別番号(ID)のオンライン取得が、来年1月4日から可能となることが判明した。

税理士は、顧客に代わって顧客のID番号を取得できるから、オンラインで済ませば、急な申告依頼にも対応できるようになる。とはいえ、顧客のID番号の取得・管理には最善の注意を払うべきだろう。

まずは、20年1月4日以降に可能となる「IDのオンライン発行」のケースを整理したい。当然、e-Tax開始届出書をオンラインで提出している場合が対象となり、インターネット環境がなくても金融機関のATM等で電子納税ができる「特定納税専用手続」はe-Taxにログインする必要がないので対象外。

注意したいのは、暗証番号(パスワード)を忘れて再発行を依頼する場合。オンラインで依頼しても、通知は書面となってしまうのだ。例えば、ID、パスワードの取得は確申期の前半に終わらせていても、申告関係書類が揃わず、申告期限間近に電子申告をしようとしてパスワードを忘れた場合は要注意。紙の申告書で提出せざるを得ない事態が想定されよう。

ところで、税理士が複数の顧客に電子申告を利用する場合は利便性が高まる。顧客のID取得には税理士の電子署名は必要だが、納税者は必要ないため、何件かまとめて税理士がオンライン発行を求めれば、あとは税理士のメッセージボックスに格納されたIDを関与先に連絡するだけで事前手続は終了する。

ただし、19年分の所得税は、納税者本人の電子署名を条件に税額控除(最大5,000円)が認められるから、顧客に住基カード等を取得して税額控除を受けるかどうかの確認をしておくべきだろう。

また、税理士等が本人の電子署名なしに顧客の申告データを送信する場合は、顧客のIDを使用するので、IDの使用承諾書等にサインしてもらう必要もあろう。



H19.12.18
経産省&中企庁が原油価格上昇に便乗した下請いじめで情報提供を呼びかけ

政府は、12月12日開催された「原油高騰・下請中小企業に関する閣僚会議」において「原油価格の高騰に伴う中小企業、各業種、国民生活等への対策の強化について(基本方針)」を了承し、各種支援対策を講じることとしました。

これを受けて、経済産業省と中小企業庁は、中小企業など業種横断対策のための窓口・相談体制整備の一つとして、下請代金支払遅延等防止法に違反の疑いのある行為に関する積極的な情報提供を、日本商工会議所、全国商工会連合会及び全国中小企業団体中央会に対して呼びかけました。

経産省&中企庁は、先に実施した調査の結果、@原油・石油製品価格の上昇による収益への影響は今年の夏より更に拡大し収益を圧迫している中小企業の割合は9割を超える、A価格転嫁が困難な企業の割合は、今年の夏より若干上昇し約9割に上る──ことを重視。

こうした状況下にあって、原油価格上昇に“便乗”したかたちで、下請代金支払遅延など、下請事業者が下請法違反の疑いのある行為に直面する恐れがあることから、公正取引委員会又は中小企業庁の相談窓口へ積極的に情報提供を行ってほしいと、上記4団体に要請しています。

※問い合わせ先:中小企業庁事業環境部取引課電話 03(3501)1669(直通)



H19.12.17
申告書を税務署へ郵送する場合の注意点


年が明けると、いよいよ所得税の確定申告のシーズンです。申告書を郵送で提出される方も少なくないと思いますが、税務上の申告書や申請書・届出書は、郵便法及び信書便法で「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」=「信書」に該当します。

従って、税務署に送付する場合には、「郵便物」(第一種郵便物)又は「信書便物」として送付する必要があり、郵便物・信書便物以外の荷物扱いで送付することはできません。ご注意ください。ちなみに税務申告書以外では、納品書、領収書、見積書、願書、申込書、申請書、申告書、依頼書、契約書、照会書、回答書、承諾書、印鑑証明書、納税証明書、戸籍謄本、住民票の写し、文書自体に受取人が記載されているダイレクトメール──などが、「信書」に当たります。

ところで、税務手続に関する書類の提出日は、原則として税務官庁に書類が到達した日となります(到達主義)。ただし、納税申告書(添付書類及び関連して提出する書類を含む)や提出時期に具体的な制約がある書類(後続の手続に影響を及ぼすおそれのある書類を除く)については、その書類が郵便や信書便により提出された場合、その郵便物や信書便物の通信日付印により表示された日が提出日とみなされます(発信主義)。この点も改めてご注意ください。



H19.12.14
20年度税制改正大綱

自民党は13日、来年度以降の税制改正の内容を取りまとめた「平成20年度税制改正大綱」を発表しました。
現在の国会が衆議院と参議院で与野党の議席が逆転していることもあって、税制改正の動向が注目されていたわけですが、与党大綱は例年通りの税制改正スケジュールで公表されたこととなります。

ただ、税制改正に関連しては、民主党も税制改正大綱を公表するとしていることから、その内容が注目されており、議席の多い参議院に税制改正法案を提出する意向をしめしています。よって、今後の動向については、不透明であると言わざるをえませんが、今回公表された与党大綱の内容に則したかたちで、年明けの通常国会には20年度の税制改正法案が提出されることになると思われます。

今回公表された大綱をみると、法人税制に関連しては、、昨年の改正で抜本改正をして償却可能限度額を撤廃した「減価償却制度」について、耐用年数表の別表2の大括り化を図り、390区分あったものを55区分に大幅に見直し簡素なものにしています。

また、20年3月に適用期限を迎える租税特別措置については、そのほとんどにおいて拡充、延長とされました。
注目されるのは事業承継税制についてで、21年の税制改正で導入されることとなるものの、事業承継にかかる新法の施行日にその適用が遡及されることとなるようです。
また、都市と地方の税収の格差問題については、消費税を含む税体系の抜本的改革が行われるまでの間の暫定措置として、概ね2.6兆円の法人税事業税を分離し、地方法人特別税が創設されることとなっています。



H19.12.13
雇用対策法改正で年齢制限が禁止に


10月1日から改正雇用対策法が施行されています。本改正により募集・採用時における年齢制限が原則禁止されることとなりました。募集・採用の際には、原則として年齢を不問としなければならないのですが、いくつか例外もあります。

たとえば、定年年齢を上限として、期間の定めのない労働契約の対象として、募集・採用する場合や法令の規定により年齢制限が設けられている場合、長期勤続によるキャリア形成を図る観点から若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合、特定の職種において労働者数が相当程度少ない特定の年齢層に限定し、かつ期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合などが例外となります。

改正により「30歳以下の方を募集(営業経験者に限る)」という表現は認められませんが、「30歳以下の方を募集(職務経験不問)」であれば「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」に該当し認められることになります。



H19.12.12
介護保険施設に入居している場合の医療費控除に注意

まもなく確定申告の時期を迎えるが、毎年話題になるのが、医療費の控除をめぐる問題。控除の対象となるかどうか、領収書はきちんと揃っているかなど、しっかり確認しておきたい。とりわけ高齢者を抱える家庭では介護費用の支払いが増えているため、その取扱いには注意すべきだ。

平成12年から施行されている介護保険制度下における介護保険施設の施設サービス費の取扱いは特に複雑。介護保険制度では、要支援1〜2、要介護1〜5の認定を受け、それぞれに適したサービスが設定される。介護事業者へのサービス費のうち9割が保険から支払われ、1割が自己負担となる。この自己負担分が医療費控除の対象となるわけだが、介護保険施設に入所している場合、施設の種類によって取扱いが異なるので要注意だ。

介護保険施設には、@指定介護老人福祉施設(いわゆる特別養護老人ホーム)、A指定地域密着型介護老人福祉施設、B介護老人保健施設、C介護療養型医療施設――がある。どの施設においても、医療費控除の対象となるのは介護費、食費、居住費など施設サービスの対価として支払った金額(自己負担分)だが、@、Aは支払金額の2分の1が、B、Cは支払金額の全額が医療費控除できる。

施設に支払った対価のうち、日常的な生活にかかる費用(理容費など)や特別なサービスにかかった費用(食費、居住費など)は医療費控除の対象とはされない。また、上記@、Aの入居者のうち、介護保険制度施行以前に入居している者(旧措置入所者)については、医療費控除の適用は認められない。

医療費控除を受けるに際しては、もちろん、これらの支払いを証明する領収書を確定申告書に添付しなければならない。上記のように、医療費控除の対象となるもの、ならないものが混在しているため、費用の区分ごとに記載されていなければ認められないので、事前によくチェックしておきたい。



H19.12.11
税源移譲に伴う住宅ローン控除

所得税から住民税への税源移譲に伴って、税額の変動が生じており、所得税が減少し、その分地方税が増加しています。定率減税がなくなったことから、所得税の減少分を感じることは少ないかもしれませんが、サラリーマンの方々にとっては、給与明細の数字が気になるところです。

ただ、平成11年から18年までの間に所得税の住宅ローン減税の適用を受けた人については、本来、所得税で住宅ローン控除を受けるはずだった分が地方税に移行している場合もあるので気を付ける必要があります。
そのために、所得税では住宅ローン控除額全額を控除できないケースも生じることから、所得税で控除できない分については、地方税で控除する措置がとられることとなりました。

ただし、地方税で控除を受けるためには、住宅ローン控除制度の適用を受けている本人が、源泉徴収票摘要欄の「住宅借入金等特別控除可能額」に記載の金額をもとに、住民税用の「住宅借入金等特別税額控除申告書」を提出しなければなりません。

この地方税による控除を受けるためには、毎年、「住宅借入金等特別税額控除申告書」を提出する必要があり、前年分の控除を受けられなかった場合であっても、現行法令では前年に遡って適用を受けることができないこととなっています。これについては、今後、何らかの手当てがされることも考えられますが、住宅ローン控除を受けている方は、まずは、この年末にご自分の源泉徴収票の数字を確認して、所得税で控除できない分があるのかを確認しておく必要があるでしょう。



H19.12.10
確認しておきたい19年分の年末調整

12月となり、年末調整を行う時期になりましたが、大部分の給与所得者は、年末調整によってその年の所得税の納税が完結し、翌年の確定申告の必要がなくなることとなります。

一般に、サラリーマンの年末調整は、会社などの給与の支払者が従業員の給与について、その年中に支給した給与の総額をもとにして年税額を計算し、その年税額と毎月の給料や賞与などから既に徴収している源泉所得税額の合計額とを比べて、過不足額の還付又は徴収する事務のことをいいます。

サラリーマンの場合、生命保険料控除、地震保険料控除や配偶者特別控除などは、年末調整の際に行うことから、それらから生ずる過不足額を12月に支払われる給料で精算するわけです。
今年の年末調整で気を付けたいのは、従前の損害保険料控除が今年から地震保険料控除に改正されていることがあげられます。この改正によって、これまでの損害保険料控除は、平成18年12月31日までに契約し、保険期間又は共済期間が10年以上であり、平成19年1月1日以後にその損害保険契約等の変更をしていないものしか、控除対象にならないとされていますので注意が必要です。

また、今年の年末調整に用いられる「年末調整のための所得税額の速算表」は、昨年のものから改正されており、課税給与所得金額に応じた税率が昨年までの3段階から5段階に改正されているので、経理ソフト等のバージョンアップ等が行われているか、経理担当者は念のため確認しておきたいところです。



H19.12.7
2008年の景気は4割超の企業が「悪化」と予想〜帝国データバンク調べ

帝国データバンクでは、先に2008年の景気見通しに関する企業の意識について調査を実施、このほどその結果がまとまりました(調査期間:2007年11月20日〜30日。調査対象:全国2万292社・有効回答企業数1万131社/回答率49.9%)。

それによると、2008年の景気見通しについては「悪化」局面を見込む企業が全体の43.1%(4,367社)となり、2007年調査から11.3ポイント増加しました。また、2008年の景気を「踊り場」局面と予想する企業は2007年より19.1ポイント低い28.2%(2,858社)にとどまり、景気に対する見方は「踊り場」から「悪化」へと大きく転換、2008年は2007年以上に下振れ懸念が高まっています。

回答した企業からは、「エネルギー・原材料の高騰により利益に反映せず、好景気感はもてない」(化学品製造、大阪府)、「購買意欲の回復を感じられず、大幅に回復している一部が全体を押し上げている」(各種商品小売、広島県)、「川上インフレ、川下デフレで今が一番苦しい時期」(飲食料品・飼料製造、福島県)との声が聞かれました。

景気へ悪影響を及ぼす材料として最も多かったのは「原油・素材価格」で、全体の92.4%(9,363社、複数回答、以下同)を占め、圧倒的多数の企業が懸念を持っている状況が浮き彫りとなりました。次いで、「アメリカ経済」(45.5%、4,608社)、「為替(円高)」(30.0%、3,042社)、「税制(増税)」(28.4%、2,875社)、「金利」(22.5%、2,282社)で、先行き不透明感を指摘する声が目だっています。
※帝国データバンクホームページ
http://www.tdb.co.jp/



H19.12.6
出向役員への支給形態での判定から、改正後は給与負担金の支出形態で損金判定


役員給与の損金算入の判定基準が、18年5月の会社法施行を機に「あらかじめ定められているかどうか」に比重が置かれるようになったことに馴染めない実務家は少なくないが、この判定基準によることとなったケースとして、出向役員への給与負担金の取扱いには注意したい。

改正前は出向元法人から出向者への支給形態で損金算入できるかどうかが判定されたが、改正後は出向先法人から出向元法人に支出する給与負担金が「あらかじめ定められたところ」に従っているか、具体的には出向先法人において株主総会等の決議を経た上で、出向元法人との出向契約等に基づいた支出であることが大前提となる。さらにその支出が、@定期同額か、A半年毎か賞与があれば事前確定届出の有無――で判定される。

また、出向先法人における役員給与として取り扱う場合の損金算入要件が示された通達の注書きでは「給与負担金>出向元が出向者に支給する給与」の場合は、給与負担金としての性格はないとされている。だがここでは、役員給与の金額を超える負担金部分が、直ちに損金不算入となるわけではない点に注目したい。
国税庁によると、その超える部分の理由が問題となり、例えば、@経営指導料を支出すべき理由が認められ、Aそれが適正な金額の範囲内であれば、損金算入が認められることが明確にされている。逆に理由なく負担金が払われていたり、不相当に高額な場合は高額部分が出向元法人に対する寄附金として扱われる。

なお、19年3月31日までの間に開始する事業年度は、経過措置により出向先法人の株主総会等の決議を経ていないケースも改正後の取扱いが受けられるが、19年4月以降の20年3月期は同決議を経た出向契約等によらない場合は対象とならないので十分注意したいところだ。



H19.12.5
経済産業省&中小企業庁が下請取引の適正化で通達を発出

経済産業省・中小企業庁は、このほど原油価格上昇による中小企業への影響を踏まえ、関連中小企業者への対策として、下請取引の適正化及び下請事業者への配慮等に係る通達を発出しました。なお、相談の受付は随時行っているところです。

親事業者等に対して、@「下請取引の適正化について(下請代金支払遅延等防止法関連)」と、A「下請事業者への配慮等について(下請中小企業振興法関連)」の2種類の通達が発出されました。

@は、経済産業大臣と公正取引委員会委員長の連名によるもので、下請代金支払遅延等防止法の厳守等、下請取引適正化について要請しており、親事業者代表取締役(20,140社)及び関係事業者団体代表者(616団体)あてに発出されています。Aは経済産業大臣及び主務大臣の連名によるもので、下請中小企業振興法に定める振興基準を遵守し、下請事業者に対する配慮を行うよう、関係事業者団体代表者(717団体)に対し要請しています。

なお、下請取引に係る相談窓口を中小企業庁、各経済産業局に設置しているほか、公正取引委員会は事務総局及び各地方事務所でも随時中小企業者等からの相談に対応しているとのことです。
※問い合わせ先:中小企業庁事業環境部取引課
電話 03(3501)1669(直通) 



H19.12.4
証券優遇税制の期限切れで代替措置の導入案も浮上

来年度税制改正の焦点のひとつとなっているのが、いわゆる証券優遇税制の期限切れです。

上場株式の配当と譲渡益に対し、本則20%(国税+地方税)の税率を10%に軽減しているこの優遇措置は、昨年、適用期限が1年間延長された経違があります。今回は、政府与党内に「はじめに延長ありき」に対して強い抵抗感があり、公明党サイドからは打ち切りを主張する声も聞かれることから、その動向が注目されています。

そうした中、にわかに浮上してきたのが打ち切りに伴う代替措置の導入案です。自由民主党・税制調査会でも、「単純な延長はなじまない」との声が強まる一方、米国サブプライム関連商品(低所得者向け住宅ローン債権の証券化商品)の巨額損失が国内に拡大するなか、投資家の“株式離れ”による市場冷え込みを懸念する向きがあります。

これを防止する観点から、導入が検討されているのが優遇措置打ち切りに伴う緩和策。具体的には@株式譲渡損失と配当との間に損益通算を新たに適用する、A10%から20%への段階的引き上げ、B長期保有株式への軽減税率の適用──などがプランに上っている模様です。

今月末の自由民主党と公明党の与党税制協議会での意見交換を経て、来月半ばにとりまとめられる「平成20年度税制改正大綱」が注目されます。



H19.12.3
公認会計士試験の合格率が大幅にアップ

公認会計士・監査審査会は11月19日、19年公認会計士試験の合格発表を行いました。

論文式試験受験者9,026人のうち4,041人が合格。願書提出者数20,926人に対して19.3%の合格率となりました。

受験者には、旧第2次試験合格者等の短答式試験みなし合格者も含まれているため(願書提出者2,706人、最終合格者1,346人)、それを除いた短答式受験者等の最終合格者は2,695人で、合格率は14.8%でした。これは前年の8.4%を大きく上回っています。

合格者の最高年齢は60歳、最低年齢は19歳で、30歳未満の合格者が全体の74.4%を占めています。

職業別で合格者をみると、当然ながら会計士補が1,302人と最も多く、合格者全体の32.3%を占めています。このほか、専修学校・各種学校受講生が862人(構成比21.3%)、学生が722人(同17.9%)、無職が672人(同16.6%)、会計事務所員が344人(同8.5%)などとなっています。なお、職業別の合格率では会社員が4.1%と最も低く、働きながらでは狭き門といえそうです。