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H20.12.26
行政休日と税務期限

行政機関の休日
「行政機関の休日に関する法律」というのがあります。全2条です。ここで、日曜日、土曜日 、「国民の祝日に関する法律」に定める休日、および12月29日から翌年の1月3日までを行政機関の「休日」としています。
これらの日には、原則として窓口業務は行われませんが、業務の遂行を禁じているわけではないので、開庁日となることもあります。自治体も、だいたいこれと同じですが、戸籍事務取扱準則により、死亡・婚姻・離婚・離縁・認知・縁組といった戸籍の届出は1年365日24時間受け付けることになっています。

税務における期限の特例
税務における期限の特例に関しては、国税通則法に定めがあり、日曜日、土曜日、「国民の祝日に関する法律」に定める休日、その他一般の休日又は12月29日、30日、31日に当たるときは、これらの日の翌日をもって期限とみなす、としています。
1月1日は祝日なので同じですが、2日と3日は行政機関の窓口は休日なのに納期限について特例日として記載がありません。「行政機関の休日に関する法律」と違いがあるように見えるところです。ただし、通達でこの部分について、1月2日と3日は「一般の休日」に該当するとの理由で明示がない旨の確認をしています。それ故、逆に年内の29日、30日、31日は「一般の休日」に該当しないので、明示規定が必要になります。多くの企業が年末いっぱい仕事をしていますので。

今年の場合は?
所得税の確定申告期間は「翌年2月16日から3月15日まで」と定められていますが、平成20年分の申告期限は日曜日に当たるので3月16日にずれます。
昨平成19年分の申告期限は平成20年3月17日にずれていましたが、その申告に関する更正の請求をできる期間は法定申告期限から1年以内ですが、平成21年3月17日ではなく、3月16日です。
5年で時効の還付請求期限は、5年前に確定所得申告書を提出して還付請求すべき人だった場合、平成21年2月15日が5年目の期限になります。2月15日は日曜日ですが、時効の期限には順延のみなし特例の規定はありません。



H20.12.25
いつまでできるの?還付申告

還付申告とは、特段、還付申告という申告書があるわけでなく、納め過ぎていた税金(源泉徴収税額や予定納税額等)を戻してもらう(還付)ための確定申告です。
所得税の確定申告は、法律で「その年の翌年2月16日から3月15日」までとその提出期限が定められていますが、この還付申告には、提出期限の定めはありません。しかし、国に対する還付金等の請求権は、5年で時効消滅してしまうため、「その請求することができる日から5年間」と限られています。そこで、問題は、「その請求することができる日」とはいつからなのかです。
法律上、@申告書の提出期限の定めがある場合とA申告書の提出期限の定めがない場合とによって「その請求することができる日」が異なると解されています。

(1)申告書の提出期限の定めがある場合
ちなみに、申告書の提出期限の定めがある場合とは、算式で示すと次の要件を満たす場合です。@各種所得金額の合計額>所得控除の合計額、かつ、A所得に対する算出所得税>配当控除+住宅取得等控除額(以下「配当控除等」という)、かつ、B所得に対する算出所得税額-配当控除等<源泉徴収税額。この場合は、申告期限が翌年の2月16日から3月15日と定められていますので、還付申告を提出できる期間は、その年の翌年2月16日から5年間になります。

(2)申告書の提出期限の定めがない場合
同様に、申告書の提出期限の定めがない場合とは、算式で示すと次の要件を満たす場合です。@各種所得金額の合計額<所得控除の合計額 又は 各種所得金額の合計額>所得控除の合計額、かつ、A所得に対する算出所得税額≦配当控除等、かつ、B0<源泉徴収税額。
この場合は、申告期限が定められていませんので、還付申告を提出できる期間は、その年の翌年1月1日から5年間となります。
一般的に、年末調整でその年の税金が精算確定されてしまう給与所得者の場合は、確定申告が不要となるので、申告書の提出期限の定めのない場合に該当し、還付申告できる期間は、その年の翌年1月1日から5年目の12月31日ということになります。



H20.12.24
食事代通達の二重基準

大企業の食堂事情
テレビ放送によると、Google社では、食堂・カフェ・コンビニ・ジム・理髪他、全部無料ということです。昨年10月、楽天の23階建て新社屋「楽天タワー」の披露時、13階の「楽天食堂」では、朝食および昼食が全品無料提供されている、と報道されました。

楽天情報
楽天食堂は、バイキング式で、社員だけでなく派遣社員、アルバイト、警備員も利用できます。楽天タワービルは夜おそくまで窓に電気がついていますので、残業夜食の人は多そうですが、夜食だけは200円〜300円の有料メニューのようです。
若い人の平均食費は月6〜8万円とのことで、楽天勤務者の負担はこの分軽減されることになります。

食事代の課税通達は
社員食堂での食材直接費用の半額以上を代金とし、無償部分が月3500円以下なら、その人への無償食事代部分は非課税でよいとの通達は、楽天食道では機能するのでしょうか。利用者・利用量を一切管理していないとしたら、毎日2千何百人かが利用しているとのことなので、実際に課税するのは限りなく困難と思えます。
そして、楽天で働いている人が給与課税されているとの事実はなさそうです。

課税通達の実際ターゲットは中小企業
社員食堂を作れるのは公務員職場か大企業だけです。社員食堂の場合は材料代が一人のメニュー食事代にいくらかかっているのか一品一品原価計算しなければならないので、利用者が特定できても、実際に課税計算するのは困難です。従って、厳密課税が困難ということでは、楽天情報は大企業一般の共通情報なのではないでしょうか。
中小企業では、外食に頼らざるを得ず、外食の場合はダブルスタンダードで食事代を基準にするので、倍以上の適用不利となるとともに、利用者・利用量も容易に特定できることになります。

結果として中小企業いじめ
外食食事代通達を読むと、実態として、その適用は主に中小企業を対象にしているのに、1食300円とか、月3500円とか、極めて時代錯誤としか言いようのない金額となっています。福利厚生施設や施策の乏しい中小企業従業員に有利基準を当てはめるなら未だしも、逆不利基準で遇されていることには心が痛みます。





H20.12.22
「賄い」にご注意を

飲食店や企業等では、昼食等に、従業員に賄いや仕出し弁当を取り寄せて提供している場合があると思います。この食事代は、福利厚生費等に計上しておくだけでよいというわけではなく、給与所得として課税される場合があります。税務調査で指摘され、追徴税額を支払ったというケースもありますのでご注意を!

課税されないための要件は?
(1)役員や従業員が「食事の価額」の半額以上を負担していること
(2)会社が負担した金額(食事の価額−従業員等の負担額)が、月額3,500円(税抜き)以下であること

これらの要件を満たさない場合には、差額が給与所得として課税されます。
たとえば、500円の仕出し弁当に対し従業員が200円だけ負担した場合には、差額の300円が給与所得になります。また、従業員が半額の250円負担していたとしても、会社の1か月間の負担額が累計で3,500円を超えてしまうと、会社負担額全額が給与所得として課税対象になります。

食事の価額とは
(1)飲食店の賄いや社員食堂のように自社で調理した食事を提供している場合には、食材や調味料等食事を作るのに直接かかった費用の合計額
(2)仕出し弁当等を取り寄せて支給している場合には、業者に支払った金額

課税されない場合もある!
(1)残業又は宿直若しくは日直をした者に対し、これらの勤務をすることにより支給する食事
(2)深夜勤務者に夜食の支給ができないため現金で食事代を補助する場合で、1食当たり300円(税抜き)以下の金額を給与に加算して支給する場合
(3)社内等での会議に際して供与されるお弁当の費用は会議費ですので、通常は給与課税されません。



H20.12.19
もしも従業員が裁判員になったら

来年、5月21日から裁判員制度の開始が予定されています。先ごろ、裁判員名簿に記載された方宛てに名簿記載通知が発送されたとの報道がありました。
名簿に記載されると、裁判員に選ばれる可能性がありますので、準備が必要です。

仕事を理由に拒否できるか
裁判員法では、「その従事する事業における重要な用務であって自らがこれを処理しなければ当該事業に著しい損害が生じるおそれがある場合」には、辞退の申立てができるとされています。ただし、辞退を認めるかどうかは、質問状等をもとに各裁判所が判断することになっています。

出頭日の取り扱い
裁判所に出頭する日は、会社を休む必要があります。労働基準法では、従業員が労働時間中に、公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合には、企業側は拒んではならないとされています。ただし、有給休暇扱いにするかどうかは法律上定められていませんので、各企業の判断によります。裁判所では経済団体等に対し有給休暇制度の導入を働きかけているため、大企業を中心に有給休暇を認めるとする企業が出ていますが、人材の少ない中小企業においては、負担は軽くはありません。なお、就業規程上、従来から公職執行時間を無給としている企業では、これに準じた扱いをすることも考えられるでしょう。

裁判所に通勤途中に事故にあったら
裁判員は,非常勤の裁判所職員ですので、通勤途中に事故にあった場合,国家公務員災害補償法の適用を受け、補償を受けることができます。裁判員候補者についても同様です。

日当は出るの?
裁判員候補者・選任予定裁判員については1日当たり8,000円以内、裁判員・補充裁判員については1日当たり1万円以内で日当が決められ、旅費は最も経済的な経路で計算し支給されます。この日当等は、実費弁償的なものであるため「雑所得」として取り扱われますので、確定申告が必要です(年末調整を行うサラリーマンで、給与所得以外の所得が20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要ですが、地方税の申告は必要です)。




H20.12.18
留学生租税協定の色々

外国人籍の変化
日本の外国人登録者は韓国・朝鮮籍の人がほとんどを占めていました。しかし、最近順位の入れ替わりがあり、中国が全体の28.2%、韓国・朝鮮は27.6%、ブラジル14.7%、フィリピン9.4%、ペルー2.8%、米国2.4%となっています。さらに、永住者の比率がどんどん低下し、非永住者が6割を占めるに至っています。特にこの中で、増加の目覚しいのが、留学生や事業修習者です。

国内法よりも租税条約
企業が外国人留学生や事業修習者を雇った場合は、国内法に優先する租税条約で特別な定めを置いているので、所得税や住民税の国内法のみならず、租税条約についても確認しておかなければなりません。ところが厄介なことに、各国との租税条約は必ずしも同一ではないのです。租税条約の学生条項の部分を分類すると大きく4つに類型化できます。

シンプルな独蘭印白星型
基本型は、独蘭印白星型です。留学生も事業修習者も同じ扱いで、課税は日本国内での稼得所得に対してのみで日本以外での発生所得で日本への送金がされたものについての課税はありません。白はベルギーで、星はシンガポールのことです。

事業修習者差別の英米仏型
次が英米仏型です。基本型と同じなのは留学生に対してのみです。事業修習者に対する日本送金への非課税扱いは1年間に限定されます。

質素要求の伯愛型
その次は伯愛型です。基本型との違いは、日本国内での所得についても一定制限内のものを非課税としていることです。伯(ブラジル)の場合は1000ドル、愛(アイルランド)の場合は60万円です。伯については3課税年度以内という期間制限付きです。

完全NOTAXの中国型
最後が、中国型です。留学生、事業修習者のほかに研修員も対象になり、課税免除も日本国内での稼得所得で生計、教育又は訓練のために受け取る給付又は所得も全て免除することとされています。期間制限もありません。

雇用する側の留意点
伯愛中からの留学生等が「租税条約に関する届出書」を提出してきたら給与の源泉徴収も免除されることになります。



H20.12.17

純資産の部 会社法と法人税法の違い

法人税においても「純資産の部」に相当する金額はあります。それは、法人税の申告書別表5「利益積立金及び資本金等の額の計算に関する明細書」に表示されます。会社法上の「純資産の部」とピッタリ一致しませんが、大部分は対応します。それでは、会社法上の「純資産の部」の項目に沿って、その対比をみていきましょう。

(1)「純資産の部」の株主資本
T 株主資本
1 資本金
2 資本剰余金
@資本剰余金
Aその他資本剰余金 
株主資本のこの部分は、税務では「資本金等の額」に対応する部分です。これらの金額は、株主が会社に払い込んだ金額です。
3 利益剰余金
@利益準備金
Aその他利益剰余金
×××積立金
繰越利益剰余金
税務では「利益積立金額」に対応する部分です。これらの金額は、利益の内部留保額で配当財源にもなります。そして、「資本金等の額」及び「利益積立金額」は、株主に帰属するものです。

4 自己株式
税務では、自己株式の取得、処分は資本等取引に該当するため申告調整が必要となります。具体的には、別表5「利益積立金の計算に関する明細書」及び「資本金等の額の計算に関する明細書」で調整します。

(2)「純資産の部」の評価・換算差額等
U 評価・換算差額等
1 その他有価証券評価差額金
2 繰延ヘッジ損益
3 土地再評価差額金
これらの項目は、会計基準では資産、負債を時価で評価した結果算出されるものですが、税務では、一定の要件を満たした繰延ヘッジ損益は資産、負債の簿価算入です。それ故、申告調整が必要となります。
(3)「純資産の部」の新株予約権
V 新株予約権
新株予約権は、税務では従来どおり負債として取り扱っています。したがって、その発行、権利行使時、権利失効時には、申告調整が伴うこともあります。
なお、に「評価・換算差額等」及び「新株予約権」は株主に帰属しないものです。




H20.12.16
無償減資とその効果

資本の減少には、有償減資と無償減資があります。前者は会社財産の払い戻しであり(剰余金の配当として取り扱われる)、後者は株主資本内部の計数変動で会社財産は社外に流出しません。減資は、会社法上、原則として、株主総会の特別決議、債権者保護等の手続きを経なければできません。ここでは、「無償減資の目的とその効用」について考えてみたいと思います。

(1)無償減資と欠損補填
会社法上、例外として、減資によって欠損金を補填する場合に限り、資本と利益の混同は許され、減少資本金額を負の利益剰余金に振替えることを認めています。仕訳で表現すれば「資本金/利益剰余金○○○」となります。しかし、法人税法では、たとえ欠損補填の減資であっても資本と利益の混同は許されず、「資本金等の額」は不変です。税務的な表現で会社法上の仕訳を修正すれば「利益積立金/資本等の額○○○」となります。

(2)資本金ゼロと法人税の取扱
無償減資ですが、会社法上、資本金をゼロに達するまでこれを行なうことができます。交際費、寄付金、各種租税特別措置における中小企業の判定等などは、資本金をベースに損金算入の限度額計算及び判定等を行なってきましたが、資本金がゼロになってしまった場合、その会社は資本金を有しない会社として取り扱うのか、それとも資本金を有する会社として取り扱うのかにより、その限度額計算及び判定等の結果が異なります。この点については、「株式会社は資本金制度を有する会社なので、資本金ゼロでも資本金を有しない会社には当たらない」と解して実務上運営されています。

(3)欠損補填の減資と法人事業税
外形標準課税適用法人(資本金1億円超)においては、課税標準の1つである「資本割」として、「資本金等の額」に対して0.2%の課税が行なわれています。しかし、企業再生目的で欠損補填のための減資をしても「資本金等の額」が不変であれば、課税の軽減にはならず、当初の再生目的が達成されません。そこで、平成16年度改正により、欠損補填のための減資であれば「その金額」を「資本等の金額」から控除できるとする特例措置が設けられました。この特例は、平成20年度の改正でもさらに2年延長されました。




H20.12.15
起算点と満了点期間とはなんでしょう

期間というのは、「ある時点からある時点までの継続した時の区分」といわれています。この期間は、さまざまな場面に登場します。例えば、人を雇った時の期間、あるいは、物を貸すときの期間などがあります。特に、税務における権利義務の発生・消滅に関する期間の計算は、とても重要です。この期間の計算、すなわち、はじめの「ある時点」(起算点)はいつで、終わりの「ある時点」(満了点)はいつなのか、ですが、その原則的な取扱は民法に定められています。では、その取扱を見ていきましょう。

(1)時・分・秒を単位とする計算の場合
この場合は、即時より起算点になります。例えば、今から(午前10時20分30秒としましょう)から2時間といえば、起算点は午前10時20分30秒、満了点は午後12時20分30秒となります。

(2)日・週・月・年を単位とする計算
この場合は、初日が完全に24時間あるとき(例えば、「明日5月1日より3ヶ月間」というように初日である5月1日が完全な1日であるとき、つまり午前零時より始まるとき)以外は初日を数えません。例えば、平成20年5月5日午前9時現在に「今から3日間」といえば、5月5日は完全に24時間ありませんので、翌日5月6日(起算日といいます)の午前零時から計算し、5月8日(末日といいます)の午後12時(夜の12時)までの3日間をいうことになります。

(3)月・年を単位とする計算の場合
この場合は、日数に換算しないで暦に従って計算します。そして、月または年の最初から期間を起算しない場合には、起算日にあたる日の前日を末日とします。
例えば、平成20年5月5日午前9時に「今から3ヶ月間」といえば、平成20年5月6日が起算日、暦で5月6日の応当する3ヶ月後の日は8月6日、その前日は8月5日ですから平成20年8月5日が末日となり、その午後12時(夜の12時)が満了点になります。これが1年でも計算は同じです。
なお、末日が祝日・日曜等の休日にあたるときは、その次の日を末日としています。また、最終の月に応当する日がないときは、その月の末日としています。

(4)税務における期間の計算
税務における期間の計算に関する定めは、国税通則法に定められていますが、その取扱は、民法の定めとほとんど同じです。




H20.12.12
意外に複雑消費税の中間申告

(1)中間申告が必要な事業者
消費税の課税期間が3か月を超える課税事業者は、直前期の確定消費税額の金額次第で、消費税の中間申告を行う必要があります。
(2)中間申告の回数と税額
@直前期の消費税額が年額48万円以下
(地方消費税を含めると60万円以下)の場合 →中間申告の義務はありません。
A直前期の消費税額が年額48万円超
400万円以下(地方消費税を含めると60万円超500万円以下)の場合 →課税期間の6か月を経過した日から2か月以内に直前期の6か月相当分の税額によって(※)中間申告・納付を行います。
B直前期の消費税額が年額400万円超
4,800万円以下(地方消費税を含めると500万円超6,000万円以下)の場合 →課税期間開始の日以後の3か月を経過した日から2か月以内に直前期の3か月相当分の税額によって(※)中間申告・納付を行い、以後3か月ごとに年間3回の中間申告・納付を行います。
C直前期の消費税額が年額4,800万円
超(地方消費税を含めると6,000万円超)の場合 →直前期の1か月相当分の税額によって(※)年間11回の中間申告・納付を行います。申告・納付期限については、原則は各課税期間の末日から2か月以内ですが、次の期間については原則とは違う期限になっています。
法人の場合の1月目は課税期間開始の日から2か月を経過した日の2か月以内(1月目と2月目の期限は同じになります。)
個人事業主の場合の1月分、2月分の中間申告・納付期限は、5月31日(1月〜3月までは、各月の中間申告・納付期限が同じになります。)
(3)中間申告をしなかった場合
中間申告書を提出すべき事業者が、提出期限までに中間申告書を提出しなかった場合には、提出期限において、直前課税期間の実績の税額により中間申告があったものとされます。

(※)中間申告税額は、直前課税期間の確定税額に基づかないで、その中間申告の対象期間を1課税期間とみなして、仮決算により計算することも認められます。




H20.12.11
消費税の確定申告と還付申告

(1)納税義務者と申告期限
消費税の課税事業者(基準期間の課税売上高が1千万円超の事業者)は、課税期間の末日の翌日から2か月以内に、所轄税務署長に対し確定申告書を提出し消費税を納付しなければなりません。
消費税の課税期間は、個人事業主は暦年(1月1日から12月31日)、法人は事業年度が原則とされています。個人事業主の確定申告期限については、原則によれば翌年の2月末日ですが、特例として翌年の3月31日とされています。

(2)課税期間の短縮の場合の申告期限
課税事業者は「消費税課税期間特例選択・変更届出書」を提出することにより、3か月または1か月を1課税期間として課税期間を短縮することができます。この場合の申告・納付期限は、法人の場合は、原則通り事業年度を3か月または1か月ごとに区分した各期間の末日から2か月以内となります。個人事業主では、@3か月ごとの期間を選択した場合は、最初の3課税期間は原則通りに1〜3月の期間分は5月31日、4〜6月の期間分は8月31日、7〜9月の期間分は11月30日ですが、10〜12月の期間分は翌年の3月31日となります。A1か月ごとの期間を選択した場合は、1月から11月までは、原則通りに1か月ごとに区分した各期間の末日から2か月以内ですが、12月分は翌年の3月31日となります。

(3)還付申告
課税事業者であっても、その課税期間において国内における課税資産の譲渡等がなく納付すべき消費税額がないときは、確定申告書を提出する義務はありません。
ただし、仕入れに係る消費税額があって控除不足額が生じる場合には、還付申告書を提出して消費税の還付を受けることができます。なお、免税事業者については、還付請求申告はできません。




H20.12.10
飲酒運転撲滅と企業の取り組み

厳罰化でも悲惨な事故は後をたたず
今年も一年が過ぎようとしています。忘年会や新年会を控え、お酒を飲む機会も増えてきます。飲酒運転事故はひところに比べ減少しているものの、罰則強化にもかかわらずあとをたちません。少しくらいなら大丈夫、自分は大丈夫という気持ちが、なかなか撲滅されない理由かもしれません。

飲酒運転防止に努める
飲酒はプライベートなことですが、社員が事故をおこせば会社は影響を受けないわけにはいかないでしょう。就業規則の服務規律に飲酒運転を禁じる条文を規定する企業も増えてきました。それは懲戒処分をするために規定されるものではあるのですが、社員の意識の中に交通違反をしてはならないという自覚と会社や家族、社会に対する責任意識を持たせるためとも言えるでしょう。この時期、社内文書やメールで回覧する等して、一層の共通の事故防止意識を啓発していくことが大事でしょう。

自動車事故と企業責任
飲酒運転に限りませんが、社有車を社員に使わせて事故を起こした場合は、企業は使用者責任と運行供用者責任を問われます。社有車をプライベートな用事に使わせていたときの事故も同様です。社有車は業務上の使用に限るべきでしょう。さらに、マイカーを社用に使わせていた時の事故も、企業責任が問われます。どうしても通勤等でマイカーを使わせなければならないならば、任意保険証券を提出させるなどして、十分な補償額が掛けられているか確認をする必要があるでしょう。いずれにしても、車両管理規程を作り社員に周知させ、安全運転を心掛けるよう社内で取り組むことが大切です。




H20.12.9
本人都合は対象外の特例法案

年金をもらえる条件とは?
老後にもらえる年金には、国民年金の老齢基礎年金と厚生年金保険の老齢厚生年金があり、それぞれ受給要件があります。国民年金を満額受給するためには、保険料を40年間納めなければなりません。具体的には、老齢基礎年金は65歳に達したときに、@保険料を支払った期間、A保険料を免除された期間、B任意加入期間のうち被保険者とならなかった期間等、3つの期間を合算して25年以上あれば受給することができます。老齢厚生年金は、65歳に達したときに、@厚生年金の被保険者期間が1ヶ月以上あり、A国民年金の受給要件を満たしていれば受給できます。
なお、国民年金については、昭和5年4月1日以前生まれの方や昭和31年4月1日以前生まれで厚生年金保険の被保険者期間がある方等は、25年未満でも受給することができます。

厚生年金特例法って?
先日、厚生年金特例法が施行されました。具体的には会社で給与から保険料を天引きされていたにも係らず、会社で保険料の滞納や資格取得手続をしていなかった場合で、かつ、年金記録確認第三者委員会が認めた場合には、2年の時効が撤廃され、入社時期まで遡って年金額に反映されるようになりました。

年金時効特例法も同時に施行
具体的には年金記録が訂正された方で(今後訂正される場合も含む)、年金額が増額した場合には、5年の時効が撤廃され、増額される時期まで遡って支払われます。なお、本人都合による保険料の未納期間があるため、25年以上を満たせない場合は、特例法の対象となりませんのでご注意ください。




H20.12.8
行動の目標設定に

数値より現場主義!
すなわち行動様式の改善!!
経営計画や事業計画書は目標数値の達成のために策定されますが、それがそのまま目標課題としてノルマ化されているケースを良く見かけます。しかしそれでは、社員の経営参加能力が相当に高い会社でなければ余り効果を期待できないでしょう。
なぜなら、経営数値を理解し、それを自己や部門の行動に置き換えることが出来る人は、中小企業においては、社長か幹部の一部の人に限られるからです。

どうすればよいのか?
策定された行動計画を数値から“行動様式”に変換して、各人に課題として配分する必要があります。その“目標数値の達成のために日々の行動の何を改良・改善したら良いのか”個人個人の行動様式の改善を見えるように、各人と共同策定(サポート)し、各自が会社に対して行動パターンの改善や行動の回数改善などの目標を示すように導くプロセスの中にこそ、参加型のそして各自の成長が醸成されます。つまり、『成果を追わず、行動を追う』ということです。
目標達成に向かう「整理された行動」を抽出し、全体的にベクトルを合わせる。そのための数値分析であって、あくまでも行動改善が焦点ということが肝要で、数値は結果的についてくるものと位置付けます。




H20.12.5
改正がないのに改正し、改正がないまま改正を改正する

リース契約の税務スタンス
平成20年4月以後のリース契約については売買があったものとして処理することが法人税法・所得税法での改正法の定めです。すなわち、リース契約時に、リース債務と同額のリース資産(含消費税)を認識することが必要になりました。
ただし、リース期間定額法による償却費とリース料とが一致するので、会計的には売買処理ではなく賃貸借処理のままであったとしても、リース料を償却費とみなす旨の規定を置いて所得計算に影響の出ないようにしてありました。
しかし、このことで、税務上でも賃貸借処理が容認されたということになるわけではありません。税務上は、あくまでリース債務と同額のリース資産(含消費税)を認識し、それを償却していくというスタンスを堅持しています。

法改正をしなかった消費税法
消費税法は、法人税法・所得税法準拠主義を旨としているとの理由で、これに関する法改正をしませんでした。賃貸借処理での月々のリース料は法人税法・所得税法上は償却費なのですから、物やサービスの対価ではありえません。それで、消費税法においても、リース料は償却費とみなすことになります。
月々の償却費とみなされる以上月々のリース料の中に消費税が含まれると解釈することは困難ですから、独自の法改正をしなかった消費税法にとっては、法人税法・所得税法のような賃貸借処理の実質容認の実務配慮型の税務処理をする余地はありませんでした。

依拠した論理のその場しのぎの変更
ところが、去る11月14日に日税連が、11月21日に国税庁が、賃借処理をしているリース取引については、リース契約時に売買処理としての消費税一括控除をするか、リース料支払時の課税仕入として消費税の分割控除をするか、を任意に選択しても差し支えない、との見解を公表しました。
ようやく実務への配慮がなされたことは歓迎すべきことなのかもしれませんが、それならなぜ4月以前に公表しなかったのか、それに相変わらず何の法令上の改正をしないままでの取扱い変更で、いままで言ってきたこととのつじつまが合っていないことを何と説明するのか、疑問が残る所なので素直に喜べないところです。






H20.12.4
遺言書の言葉で、「遺贈する」と「相続させる」とに大きな違いが

遺言書の言葉の使い方に注意
「遺贈する」という言葉を平たく言うと、遺言により「与える」「譲る」「あげる」などの言葉になります。遺言書を書くとき、「私が死んだら私の土地・建物を相続人Aにあげる」と書いた場合と、「私が死んだら私の土地・建物を相続人Aに相続させる」と書いた場合とでは以下の点で大きな違いがありますのでご注意ください。言葉の使い方ひとつで、面倒な手続きが必要になったり、知らないと余分な税金を払う結果となってしまいます。

登記に必要な書類
所有権移転登記手続きをする際に、「遺贈する」と書いた場合は、他の法定相続人と共同で登記申請をしなければなりません。このため、法定相続人全員の印鑑証明書等を必要とし大変手間がかかります。また、相続人間で争いがある場合は、他の相続人から協力を受けるのが困難なため、家庭裁判所に遺言執行者の選任の請求をしなければならないかも知れません。
これに対し、「相続させる」と書いておけば、不動産を相続する人が単独で申請することができるので、登記手続きが簡単になります。

登録免許税
不動産を相続した場合の所有権移転登記に要する登録免許税ですが、「遺贈する」とした場合は、不動産の価格の1000分の20ですが、「相続させる」とした場合は、1000分の4になります。ただし、「遺贈する」とした場合でも相続人であることを証する戸籍謄本等を添付して登記申請を行えば、1000分の4の税率が適用されます。

不動産取得税
「相続させる」とした場合や相続人に対し「遺贈する」とした場合は、不動産取得税は課税されませんが、「贈与」した場合や、相続人でない親族などに「遺贈」した場合は不動産取得税が課税されます。



H20.12.3
名ばかり管理職残業代

年金での事件のとき
昨年は、過去遡及分を平成19年分の年金等の源泉徴収票に含めていたという事件がありましたが、過去の各年分の正しい源泉徴収票を再発行し直す、ということで一件落着しました。
過去年金が遡及一括支給された場合は、それらを分解し、本来支払われるべきであった各年の年金所得の増加とすることになっているからです。

給与の場合の事件
2008年1月28日、東京地裁が、ハンバーガーチェーンの店長は労働基準法の管理監督者に該当しないとして、未払残業代を認める判決を下し、同じように店長を管理職としてきたチェーンストア業界を震撼させました。
マスコミが、店長などの管理監督者の肩書が与えられているものの、実質的に十分な権限や相応の待遇を受けていない、いわゆる“名ばかり管理職”者問題を大々的にとりあげたため、世間の耳目を集めるところともなりました。

給与の場合も過去の年分
過去の年分の残業代が遡って店長等に支給された場合、税務上は年金の遡及支払いと同じく、本来支払われるべきであった年分の給与所得となります。遡及分支払いに際しては、各年分の年末調整のやり直しとして税額の再計算がされ、修正後の源泉徴収票が再発行されます。そして、これらに対応する個人住民税もあとから追徴されることになります。

支給時年分となる場合も
なお、1月の判決以後、厚生労働省が「多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について」という通達を出していることもあり、同種の判決が堰を切ったように続いており、裁判所の斡旋による解決一時金で和解するケースも増えています。
解決一時金の場合で、各年分の残業代の精算というよりも過去の残業代の清算の意味を込めた和解金として支払われるもの、あるいは店長給与規定の改訂の遡及適用で残業手当の差額が一括支給されるもの、は過去遡及年分の給与ではなく、和解した年分や給与規定改訂年分やの給与となります。




H20.12.2
これで一安心!リース取引の消費税処理

賃貸処理から売買処理へ
従来、賃貸借処理が認められていた所有権移転外ファイナンスリース(中途解約不能、フルペイアウト要件を満たすもの)が、平成20年4月1日以降の契約分から売買処理に準ずる取引として取り扱われることとされたのは周知の通りです。

消費税の処理も売買処理へ
賃借人側の消費税等については、従来、リース料の支払いの都度、仮払消費税等を計上していましたが、これに伴い資産の引渡しを受けた日の属する課税期間において、リース料総額を課税仕入として一括して仕入税額控除することとされました。

法人税と消費税では、異なる扱い
法人税法では、リース料の額を賃借料として損金経理した場合には、そのリース料の金額は、償却費として損金経理したものとみなされるため、資産計上せずに従来通り支払いの都度、リース料として経理処理すれば良いのですが、消費税法では、それが認められていません。したがって、簡易課税制度の適用を受けている事業者は別として、多くの事業者では、仕入税額控除の計算を正しく行うためには手間がかかっても結局は、売買処理した方が安全だろうとされていました。

現実を踏まえて
このような現実を踏まえ、国税庁は先頃、ホームページ上の質疑応答事例において、事業者の経理事務の簡便性という観点から、「事業者(賃借人)が賃貸借処理をしている場合で、そのリース料について支払うべき日の属する課税期間における課税仕入れ等として消費税の申告をしているときは、これによって差し支えありません」とし、分割控除することを認める見解を公表しました。
これで法人税の処理と消費税の処理が一致し、手間もかからず一安心です。
なお、資産毎に一括控除と分割控除を選択しても良いこととされています。




H20.12.1
平成20年年末調整の準備はお早めに

今年も年末調整の季節が近づいてきました。そもそも、この年末調整は、昭和22年、税務職員の不足などからはじめられたもので、その後、昭和26年に「年末調整は給与等の支払者が行なう」と法律で明文化され、現在の形になったそうです。
今年の主な改正は、@住宅ローン控除の選択とAバリアフリー改修促進税制の創設です。前者は、現在の控除期間10年間と15年間の選択適用であり、後者は、バリアフリーの改修(増改築等も含む)に伴うローン控除です。両者は、いずれも平成19年に改正され平成20年から適用のものです。
それでは、年末調整にあたっての主な項目について確認していきましょう。
(1)扶養控除等について確認
扶養親族等については、年の途中で結婚、出生、就職等で扶養親族の数に異動がある場合がありますので、扶養控除等(異動)申告書、その他扶養親族の異動届け書等でその確認が必要です。また、扶養親族等に該当するかどうかは、本年12月末の現況で、死亡の場合は死亡時の現況で判定します。
(3)地震保険料控除について確認
昨年、改正されたものです。今一度、確認しておきましょう。@いわゆる旧長期損害保険については、平成18年末までに契約したものついては平成18年以前と同様な計算方法で、最高15,000円までの控除が受けらますが、A旧長期損害保険に地震保険を追加したような場合、どちらか一方しか控除の対象になりません。また、B旧長期損害保険に加入している人は、さらに本年中に他の地震保険が付帯された損害保険に加入した場合、控除額は合わせて最高5万円です。
(4)社会保険料控除について確認
後期高齢者の保険料について、一定の被保険者については口座振替が認められるようになりましたので、10月以降に納付した保険料について生計を一にする世帯主や配偶者が社会保険料控除の適用を受けるとこが可能となりました。例えば、世帯主たる従業員が親の保険料を口座振替で支払えば、従業員が支払った保険料について社会保険料控除の適用が受けられます。なお、支払の事実を証する証明書類等を添付する必要は一切ありません。