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H20.7.31
青色申告取消基準


期青色申告承認の取消の基準
法人税法は、一定の事由が存する場合、税務署長に青色申告の承認を取消す権限を付与しています。
その一定の事由の一つとして、確定申告書をその提出期限までに提出しなかったことを挙げています。「1回でも期限内提出を怠ったら、直ちに青色承認取消し可」との内容ですが、実際は2事業年度連続して期限内に申告書の提出がない場合に行うものとの取扱いをしています。

所得税でも同じか
2回連続して期限後申告としてしまった場合、所得税においても法人税と同じく青色申告承認の取消しを受けてしまうのでしょうか。
所得税法では、法人税法と異なり確定申告書の期限内提出がなかったことを理由とする青色承認取消しは認めていません。
従って期限後提出を何回しても、それを理由とする青色申告承認の取消しを受けることはありません。

なぜ所得税は法人税と違うか
所得税の場合は法人税と異なり、申告期限を任意に選択できません。この違いが青色承認取消しの取扱いの相違の最大の理由とおもわれます。
税理士など、還付申告となるケースの多い納税者が繁忙期を避けて期限後に申告する場合など、国に対する協力とさえいえることなので、そんな場合に青色申告の取消しを敢えてすることは不合理なことです。

どちらの基準が合理的か
青色承認を受けていても、期限後申告の場合は、青色申告での特典の多くを享受できません。従って、期限後申告に対して青色承認の取消しと言うペナルティーを課すことに合理的理由を見出せません。
青色申告制度が、一定の帳簿書類を備え付け、信頼性のある記帳をすることにより、所得及び税額の計算根拠を検証可能とした納税者に対し一定の手続上の保障や所得計算上の特典を与えるものですから、この信頼を裏切る場合にのみ承認取消しをすればよいはずです。法人税の規定は杓子定規すぎて、行きすぎています。



H20.7.30
路線価標準宅地

路線価とは
土地に値段を付けるための便法として道路に値段をつけます。これが路線価です。
すべての土地の値付けに役立たせることができるので、固定資産税評価額や相続税評価額の算出に利用されています。
固定資産税評価額のためには固定資産税路線価があり、相続税評価額のためには相続税路線価があります。

土地の値付け方法
路線価に土地の面積を乗じた値が土地の評価額になります。ただし、これはきれいな地形の土地に限ってのことで、変形のもの、過小過大のもの、制限つきのものなどには評価減額し、角地など利便性に優れるものには評価増額します。

路線価を付けるための作業
新聞によると、今年の相続税路線価作定のために「全国約38万地点の標準宅地」の価額を定めたようです。1997年は42万地点・2000年は40万地点・2003年は41万地点と変わってきていますが、膨大な作業があるようです。
標準宅地とはきれいな形の土地で、路線価に面積を掛けるだけで評価額になる土地で、地域特性の類似の地域の中の主要な街路に接している宅地をいいます。
従って、標準宅地の価額がきまると、主要街路の路線価も自ずと定まることになり、それに比較衡量すれば他の街路の路線価も定まっていくことになります。

公示価格・基準地価格
1月1日の公示価格、7月1日の基準地価格というのもありますが、これらは公示地点とか基準地地点とか言われる特定の標準宅地のu価額を公表するものです。
公示地点は全国で、1998年30,600地点・2000年31,000地点・2003年31,866地点・2007年30,000地点・2008年29,100地点。
基準地点は全国で、1998年30,500地点・2000年27,725地点・2003年27,725地点・2007年24,374地点。
これをみると、相続税路線価の標準宅地数が十数倍多いことがわかります。公示地点とか基準地地点の外にその計の6倍以上の独自の標準宅地を定めています。相続税路線価は精度が高いということでしょうか。



H20.7.29
友達以上恋人未満


厳密な表現のはずなのに
友達以上恋人未満などというと、ビミョウな関係のようですが、ビミョウなのは「友達」とか「恋人」という言葉なのです。
「友達」や「恋人」を「3万円」や「30万円」という数値に置き換えてみると、
「以上」とか「未満」という用語が厳密化するためのものであることがわかります。
それがわからないという人は、ぜひ以下をお読みください。

以上・以下、未満・超える
以上と以下、未満と超える、これらを数式の等号不等号で表せば一目瞭然です。
a≧10が10以上で、a≦10が10以下です。a<10は10未満であり、a>10は10を超えるとなります。すなわち「以」が「=」のことなのです。
ちゃんと使い分けていましたか。
ついでに、事業年度が一年に「満たない」場合には、とか、300万円に「達するまで」というのも類似用語ですので、一緒に理解をしてしまいましょう。
「満たない」は未満、「達するまで」は以下と同じということになります。

たかが1円されど1円
金銭を受領して領収書を発行する場合に収入印紙を貼らなければなりません。ただし受領額が3万円未満であれば非課税ということになっていますので、印紙は不要ですが、3万円ちょうどだと印紙を貼らなければなりません。
中小企業者が30万円未満の資産を取得したときに、その合計額が300万円以下(達するまで)の金額は損金に算入することができます。30万円のマシーン、1円でもまけてもらうことができれば損金に算入できるのですから、あだおろそかにできません。



H20.7.18
現金勘定は管理が大変


現金残がマイナス
小規模同族会社で、社長の財布と会社の財布が曖昧な企業は、帳簿の作成も遅れがちです。年度末が終わってから帳簿を整理したら結果として現金がマイナスだったり、ありもしない何百万という現金残があったりすることがあります。
慌てて社長からの借入や社長への貸付にしてその場を繕ってはいませんか?

青色申告取り消しも
青色申告の条件に仕訳帳・総勘定元帳等の帳簿を備え付け、取引を記録すること、そして、現金の出納に関しては、取引の年月日、事由、出納先及び金額並びに日々の残高を正しく記載すること、と言う一項目がありますので、現金勘定を使う以上は、マイナス残があったり、異常な過剰残があったりすることは、避けるべきです。

考え方としては間違っていませんが・・・
現金出納帳の残高がマイナスということは社長の財布から経費が払われているのですから、その部分は社長からの資金の仮受けをしていると解釈することは間違っていません。
会社の金庫には金がないにもかかわらず、現金勘定残高が異常に多い場合は、会社の財布から社長への資金の流出があったと考えて社長への仮払いをしていると解釈することは間違っていません。
しかし、現金勘定の残高にこだわって、借入れや貸付けの架空の仕訳をいれることはしてはいけません。

それではどうすればよいのでしょうか。

そこで決算前の大事な対策の一つに現金勘定の整理があります。
そうならない為には、毎日現金出納帳を付ければよいのですが、既に決算を前に、現金出納帳をつけていなかった企業は、
1ヶ月前に決算のつもりで帳簿を整理してみてください、期中に現金の異常に気がつけば、まだ手があります。
現金がマイナスのときは預金から現金を引き出しプラスにしておくとか、過剰な時は社長が会社の預金に現金を預けるとかすることで社長との貸し借りを帳簿に残さずに済みます。

会社と社長との根拠のない金銭の貸し借りは、取引の裏付けを求められたとき窮します。現金残のマイナスは帳簿管理の杜撰さを自白するようなものです。



H20.7.17
通勤災害の範囲はどこまでか


通勤途上で寄り道をしたら
通勤災害は就業に関し、職場と住居の往復又は移動中に被災した場合であり、その移動は合理的な方法で行われる必要があります。往復又は移動の経路を逸脱し、又は中断した場合には、その間とその後の往復又は移動は「通勤」とはなりません。

「逸脱」とは通勤の途中で就業や通勤と関係のない目的で合理的な経路をそれることをいい、「中断」とは通勤の経路上で通勤と関連のない行為を行うことをいいます。
例えば、途中で映画館に入ったり、途中のベンチで長時間休憩したり、居酒屋で飲酒する場合等をいいます。

しかし、途中で経路近くの公衆トイレを使用する、経路上の店でタバコやジュースを購入する等の些細な行為は逸脱、中断にはなりません。
逸脱や中断のあとは原則として通勤とはなりませんが、例外行為として日常生活上必要な行為であってやむを得ない事由により最小限の範囲で行う場合は、逸脱、又は中断の間を除き、経路に戻った時は再び通勤となります。

厚労省の定める逸脱・中断の例外行為
@日用品の購入その他これに準ずる行為
A公共職業能力開発施設において行われる職業訓練、学校教育法第1条に規定する学校で行われる教育、又は教育訓練で職業能力の開発向上に資するものを受ける行為
B選挙権の行使その他これに準ずる行為
C病院または診療所において。診察又は治療を受ける行為
D要介護状態にある家族の介護(継続的又は反復して行われるもの)

家族とは配偶者、子、父母、配偶者の父母を指します。孫、祖父母、兄弟姉妹は同居し、かつ、扶養している場合は対象となります。
なお、介護による通災措置は、平成20年4月より付け加えられました。



H20.7.16
2008年分路線価は3年連続の上昇路線価図等の冊子での公表は廃止

全国の国税局・税務署で7月1日、相続税や贈与税の土地等の課税評価額の基準となる2008年分の路線価等が公表された。全国約38万地点における標準宅地の平均額は、ここ数年来同様、「大規模再開発」、「交通の利便性」といった『人の集まりの良い所』の地価の上昇により、前年を10.0%上回る1平方メートルあたり14万3,000円と、3年連続の上昇となった。

圏域別に見てみると、東京圏は35万1,000円(前年比+14.7%)、大阪圏が17万5,000円(同+7.4%)、名古屋圏が12万2,000円(同+10.9%)と、標準地の変更もあり、大阪圏のみ前年の上昇率を下回ったものの、右肩上がりで上昇を続けている。

一方、地方圏は、08年分も5万2,000円で前年同様の横ばいとなったが、都市部を中心とした地価回復傾向が地方でも感じられ、下げ止まりが一層顕著となってきている。

都道府県庁所在都市の最高路線価では、東京・中央区銀座5丁目の「銀座中央通り」が23年連続で全国トップ。1平方メートルあたりの路線価は前年に比べ+27.6%の3,184万円と、7年連続の上昇。1992年(3,650万円)のバブル期の数字に近づいた。

なお、今年から路線価図等の冊子は作成されていないため、自宅や会社のパソコンまたは全国の国税局・税務署に設置してあるパソコンから国税庁のホームページにアクセスして閲覧・プリントアウトすることになる。



H20.7.15
中小企業の人材確保への努力ユニークさの認知拡大がポイント

減ここ数年の就職戦線は大企業の先行が早すぎて青田買いの様相といわれている。しかし大企業も中小企業も共通の悩みは、少子化―若年層不足が影響し人材確保がままならない「採用氷河期」に入っていることである。東京商工会議所の4月調査における中小企業の今後の経営課題のトップは、約60%が平成18年に続き「人材確保・育成」を挙げている。

設立時の99年から学生に2万通の葉書を郵送する中長期戦略を実行している企業がある。葉書には数学の問題3問が付され正解者(全問正解は例年5人程度という難問)には30万円相当のパソコンを贈る。「このような難問を作る面白い会社」と思ってくれる人材を募っており、今春採用の2人は東京大学卒のようである。

また、天体観測機器を製造する某企業は、20年来、就職の意思のある学生に「模型飛行機の製作」などユニークな試験を課し、仕事の丁寧さ、視点のオリジナリティ、ものづくりへの執着心等採用の際の重視点を多角化している。

インターンシップ(就業体験)を行う板金加工のとある企業は、産学連携で数か月預かり、採用に結びつける。

これら独自の「自社の存在」をアピールするには、情報の発信が必須条件となり、採用経営計画の立案、伝達方法とそのタイミングが重要になって来る。最近では中小企業もホームページを立ち上げたりと、学生と接点を持つ“土俵作り”の意識が高まっている。


H20.7.14
経“タンス株”はいまだ約130億株株券電子化開始前に名義の確認を


上場会社等の株式に係る株券は2009年1月からすべて電子化される。株券電子化は、上場会社の株式等に係る株券をすべて廃止し、株券の存在を前提とした株主権の管理を、証券保管振替機構および証券会社等の金融機関に開設された口座において電子的に行おうとするもの。

証券保管振替機構がこのほど発表した「保管振替制度の利用状況に関する調査」結果によると、個人投資家が自宅や金庫で保管しているいわゆる“タンス株”が今年3月末時点で約130億株にのぼることが明らかになった。

株券電子化が実施されると株券は無効となり、タンス株は、株主名簿上の名義で、発行会社が開設する「特別口座」で管理される。株券を所有者本人の名義に書き換えておかないと、本人以外の名義の特別口座で管理される。特別口座で管理される株式の名義を本人名義に書き換えておかないと、名義上の株主が勝手に株式を売却してしまうなど、株主としての権利を失うおそれもある。

今年3月末現在、上場企業の株式総数3,802億株のうち3,177億株が振替機構に預け入れられているが、預託されていない625億株のうち、法人が独自に保管している分などを除いた個人のタンス株は約130億株にのぼる。

証券業界では、タンス株所有者に対し、できるだけ早めに、株券の名義を確認・書換手続きをして、証券会社等を通じて振替機構に預託することを勧めている。



H20.7.11
買収防衛策を抑制する経産省指針経営者は株主へ明確な説明が必要


今年3月期決算企業の提示株主総会は6月末でヤマを越えたが、「敵対的買収防衛策」のための「定款変更総会」と言われるくらい導入議案を盛り込んだ企業が続出した。6月総会で213社、そのうち74社が定款変更する特別決議案を諮った。特別決議案には出席株主の3分の2以上の賛成が必要と、ハードルが高い。残る139社は株主の過半数でよい普通決議案を提出したとみられる。

買収防衛策の大半は、事前警告型と呼ばれるタイプ。買収者に対してその目的や経営戦略などの説明を求め、買収提案を評価する。問題は発動要件の中身で、経営陣に都合よく解釈できる内容も多く、発動乱発を懸念する声が多い。

最近は発動の可否を株主総会で問う株主判断型も増えた。食品会社の防衛策発動を認めた司法判断が追い風となって、株主の判断を仰いだ方が法的な安定性が増す、との考え方である。

しかし、6月上旬に経産省が発動要件を厳しくする立場を改めて打ち出した「『企業価値研究会』報告書」では、買収者への対価としての金銭処理を歓迎しない見解が述べられている。外国人らによる対日投資を鈍らせる投資機会の排除を懸念していることが理由。買収を止めさせるのではなく一時停止し、双方が企業成長への議論の場と時間を十分に作ることを目指す。

経営者は、防衛策導入について株主への明確な説明を求められることが不可避になるであろうと思われる。



H20.7.10
200年住宅の文化革命


自民党住宅土地調査会長 福田康夫
「つくっては壊す」フロー消費型の社会から「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う」ストック型社会への転換が急務との提言があります。地球環境保全の立場からの住宅政策です。
日本の木造住宅の構造躯体は60年、内装・設備は20年が平均寿命で、短い方の寿命が長い方の寿命を道連れにしています。自己居住用家屋も30年前後で建て替え期に入る、と一般的に考えられています。
マンションの場合も、構造躯体はまだまだ頑丈だとしても、税務の耐用年数期に入ると建て替え機運が広まってきます。


今年の税制改正でも登場
「200年住宅」のネーミングで登場した長期優良住宅優遇税制は冒頭の住宅政策促進の第一弾です。ただ、登録免許税、不動産取得税、固定資産税で少し優遇しているだけです。
でも、ここに本格的な優遇税制を導入するには、日本人の住宅を軽視する思想が変わる必要があるように思われます。


日本人の死生観
日本人は土地には執着するものの、家屋の価値については無視する傾向があります。
他人の建てた家は平然と解体して建て替えます。木と紙の文化と言われる日本の住宅は所詮「仮の宿り」との観念が根っこにあるのでしょうか。


200年住宅の思想
20年ごとに内装・設備の点検改修復を行い、構造躯体の長い寿命期間に亘り利用しようという考え方を根付かせ、そしてそれを保証する持続可能設計思想による住宅素材と技術、及び制度環境・社会環境を整備することが「200年住宅」普及の前提です。
改築改装より建て替えの方が安上がり、というのでは問題は解決しません。そう考えると、これは一つの大がかりな文化革命だということになります。

世代を超えて循環利用する社会的資産
具体的に提案されている内容の一部を紹介すると、次のようなものがあります。そう簡単に実現できるものではなさそうです。
●承継される家歴書の整備
●マンション居住者の権利を所有権から居住権つき信託受益権に変更
●人に着目する融資から建物に着目する融資へ



H20.7.9
住宅ローンの色々と行方


購入・新築の住宅ローン控除
土地の購入、家屋の購入・新築に伴う住宅ローンについて、年末残高があると、確定申告によって税金が戻ります。10〜15年間毎年還付があり、2年目以降は年末調整でも還付されます。
しかし、平成20年12月31日に日切れになる予定で、それ以後の制度の存続は今のところ話題にされていません。

もしかすると、「200年住宅」
日本の住宅の構造躯体は60年、内装・設備は20年が平均寿命で、短い方の寿命が長い方の寿命を道連れにしています。20年ごとに点検修復を行い、長い方の寿命に合わせようという持続可能設計思想があり、これが、「200年住宅」構想の基礎になっています。
自民党「200年住宅ビジョン」でこれを住宅ローン控除にとの意見を出しています。

増改築に係る住宅ローン控除
新築・購入の外に増改築・改修に伴うものもあります。通常の増改築に係る住宅ローン控除は、新築・購入のケースと同じですが、ただ工事費用の額が100万円を超えている、という要件が追加されています。
これも今年末で日切れです。

省エネ工事とバリアフリー工事
省エネ改修工事をした場合、または50歳以上、障害者、要介護者などに関係する人が、バリアフリー改修工事(省エネ改修工事を含む)をした場合にも住宅ローン控除の制度があります。
この制度では、ローン年末残高(借入200万円を限度)について2%、同時に行った他の改修工事部分のローン年末残高(併せて1000万円を限度)について1%の、税額控除ができます。
税額控除の期間は、改修工事後に住み始めた年から5年間で、控除額計は最高60万円が限度です。工事費用は最低30万円を超えていなければならず、ローン期間は5年以上であることが要件です。
これも今年末で日切れです。

耐震改修促進税制
この外、耐震改修促進税制もありますが、こちらはローン控除ではなく、工事年のみ1回限り耐震改修費の10%(限度20万円)を税額控除するという制度です。
これも今年末で日切れです。