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H21.12.28
知っておきたい
医療費控除

1.医療費控除とは
 納税者が、自分や自分と生計を一にしている配偶者その他の親族のために医療費を支払ったときに、所得金額から一定の金額が控除できる制度です。

2.控除対象額は
 以下の@からAとBを控除した残額が医療費控除の金額で、200万円が上限となります。
 @その年中に支払った医療費の額
 A保険金などで補てんされる金額
 B総所得金額の5%(ただし、10万円を超えるときは10万円)

3.家族の医療費を支払った場合は
 自己と生計を一にする配偶者その他の親族の医療費を支払った場合には、支払った人の医療費控除の対象となります。
「自己と生計を一にする配偶者その他の親族」は、扶養されている家族とは限りませんので、例えば、夫婦共働きで夫婦ともに所得がある場合でも、夫が妻の医療費を支払っていれば、その金額は夫の医療費控除の対象とすることができます。
 また、生計を一にする親族の判定は、医療費を支出すべき事由が生じた時又は現実に医療費を支払った時の現況によることと
されています。従って、父親が扶養している娘の治療費を支払っていたケースで、その後娘が結婚して父親と生計を一にしなくなった場合などでも、生計を一にしていた時に支払った治療費は、父親の医療費控除の対象になります。

4.未払いの医療費は
 医療費控除の対象となる医療費は、その年中に実際に支払ったものに限られます。
従って、12月の治療に対する医療費でも、実際の支払いが、翌年の1月になった場合などは、その支払金額は翌年の医療費控除の対象となります。
 また、入院加療中の人が亡くなった場合、死亡時点で未払いの医療費がある場合は、その未払いの医療費は死亡した人の準確定申告の医療費控除の対象にはなりません。
その医療費を、生計を一にしている親族が支払っている場合には、その支払った親族の医療費控除の対象になります。





H21.12.25
民主党政策集INDEX2009
納税者番号制度

納税者番号制度の必要性
民主党政策集は、支援の必要な人を的確に把握すること、不要過度不正の受給還付を防止すること、この二つが番号制度の導入の必要性としています。
確かに、国民が政府の世話になることを多く望むのならば、政府にはそれに応える準備が必要ということでしょう。

税・社会保障共通の番号として導入だが
 社会保険庁廃止と歳入庁創設は年来の民主党の主張なので、共通番号を予定しているのですが、既存のものとしての年金番号は国民皆年金となっているとは言え、未成年者をはじめ年金未加入者が沢山いますし、住民票コードは全ての住民に重複のない付番が完了しているとはいえ、外国人納税者や法人は対象とされていません。
導入となるとどうなる
 納税者番号制度が導入となると、(1)各種の取引に際して相手に自己の番号を「告知」すること(2)納税申告書や提出資料情報(法定調書)に取引相手の番号を「記載」することが義務づけられます。

導入慎重派はまだ様子見
 従来の導入反対意見の主たるものには、番号下で蓄積される個人情報の漏洩とか、自己情報へのコントロール権といったプライバシー危惧への不安といったもの、と国民総背番号制度の是非論以来の「プライバシーを侵害する監視社会となる」といった主張、があります。
とは言え、民主党、自民党、公明党、政府機関のみならず経団連や労組の連合も導入推進派であり、「納税者番号よりも納税者権利憲章を」との反対派の主張も民主党は掲げているので、反対意見も在野的立場での主張に躊躇しています。

英仏はプライバシー慎重派
 アメリカ、カナダ、オーストラリア、オランダ、イタリア、ドイツ、韓国、北欧3国などが納税者番号制度を導入しており、イギリスでは一部の税務で国民保険番号を利用しているが、フランスではまったく導入されていません。しかし、先進国の趨勢は明らかに納税者番号導入推進です。
それでも一朝一夕には
納税者番号導入推進の気運が盛り上がっているのは確かですが、導入にはいくつものハードルを越える必要があり、納税者番号抜きでの行政 運営も考えていないと、新しい目玉政策が導入不可、ということになりかねません。搦め手作戦も必要です。





H21.12.24
国税庁統計調査から見る
民間給与実態と税負担

給与所得者の総数の給与と税金
民間給与所得者数は、5,474 万人(公務員を含めた総数は約6,000万人)で、給与総額は201兆3,177 億円、源泉徴収された所得税額は8 兆6,277億円です。

税負担の偏り
 1年を通じて勤務した給与所得者は4,587 万人で、うち3,837 万人が源泉徴収により所得税を納税しており、またその税額は8 兆5,551 億円です。それを800万円超の者に限ると446 万人で、その税額は5 兆4,964 億円、9.7%で64.2%の税負担をしていることがわかります。

企業規模別人数と平均給与
平均給与を企業規模別にみると、資本金 2,000 万円未満の株式会社においては388 万円(男性465 万円、女性248 万円、年齢46.5歳、勤続10.8年)となっているのに対し、資本金10 億円以上の株式会社においては605 万円(男性725 万円、女性310 万円、年齢41歳、勤続13.9年)となっています。なお、個人事業所においては252 万円(男性307 万円、女性221 万円、年齢47.4歳、勤続13.8年)となっています。

業種別平均給与
業種別にみると、最も高いのは電気・ガス・熱供給・水道業の675 万円、次いで金融業,保険業の649 万円となっており、最も低いのは宿泊業,飲食サービス業の250 万円となっています。

給与水準別人数
給与階級別分布をみると、男性では年間給与額300 万円超400 万円以下の者が501 万人と最も多く、次いで400 万円超500 万円以下の者の477 万人となっており、女性では100 万円超200 万円以下の者が488 万人と最も多く、次いで200万円超300 万円以下の者の411 万人となっています。

配偶者控除・扶養控除がなくなるが
配偶者控除又は扶養控除の適用を受けた人は1,651 万人で、扶養人員のある者1人当たりの平均扶養人員は2.06 人となっています。民主党は配偶者・配特・扶養控除を廃止するとの政策をだしていますので、平均税率10%とすると、ここにおよそ、  38万円×2.06人×1651万人×10%=1.3兆円こども手当等の財源が在ることになります。地方税も含めると倍になります。





H21.12.22
民主党政策集INDEX 2009
税と社保の徴収一元化

歳入庁という官庁
民主党政策集 INDEX 2009によると、社会保険庁は解体廃止され、国税庁に吸収合併されることになります。国税庁は新たに「歳入庁」という名称に変更されます。
その上で、次のことをするとしています。
@税と保険料を一体的に徴収し、未納・未加入をなくす
A所得の把握を確実に行うために、税と社会保障制度共通の番号制度を導入する
B国税庁のもつ所得情報やノウハウを活用して適正な徴収と記録管理を実現する

こわもての歳入庁にならないか
国税庁と一体化させることによって、国税庁のノウハウや所得情報を活用し、国民年金の納付率・厚生年金の加入率を向上させる、と言っているので、社保未加入零細企業などは心配しています。

個人事業所での社会保険
個人事業所は従業員5人以上のとき社会保険の強制適用事業所となります。
社会保険は被用者保険ですから、従業員は厚生年金・健康保険の被保険者になり、そしてその保険料の半分は事業主の負担になるものの、個人事業主はこれら社会保険の被保険者にはなれません。

年金保険の保険金の落差
個人事業主の加入する国民年金の保険金は最高にもらえても年額80万円弱です。
雇われている被用者が入る厚生年金の場合、平均的な人のモデル年金は月額24万円とされています。
この数字の差には唖然とするものがあります。自分の事業所で働いている従業員は将来月額24万円の年金を受け取れるのに、その保険料の半分を負担している自分は月額6万6千円しかもらえないのです。

給付つき年金保険料税額控除の提案
 厚生年金の加入義務付けを厳しくするのなら、自立して頑張っている個人事業者が、他人を雇用して給与を支払った場合、支払給与に係る社会保険料の事業主負担分を経費としてではなく、「給付つき税額控除」とすることができる、というような制度にでもしてくれないと、歳入庁は零細企業いじめの官庁に必ずなってしまいます。
 社保未加入零細企業にムチだけの政策を採らないことを願うばかりです。





H21.12.21
政治資金と贈与税

母親から提供された政治資金は贈与に当たるのか?
現在、鳩山首相兄弟の政治資金の件がマスコミを賑わせています。実際の事実関係は措いておき、仮に、兄は母親からの寄附として資金管理団体の政治資金収支報告書に記載し、弟は記載していなかった、という場合、両者は税務上同じ扱いになるでしょうか?

政治資金とは?
政治資金とは、政治活動を行うために必要な資金で、寄附や政治資金パーティーなどで集めます。贈与税の非課税財産です。
政治家個人への金銭による寄附(選挙運動は除く)等は禁止されているものの、親族から資金管理団体への寄附は禁止されていません。この資金管理団体とは、政治家個人のために政治資金の拠出を受け、あるいは、政党から受けた政治活動に関する寄附の経理を行うことができる団体です。
個人から個別の資金管理団体への寄附は、年間150万円以内という制限があります。

贈与とは?
贈与とは、自己の財産を相手方に無償で与える意思表示をし、相手方がそれを受諾することによって成り立つ契約です。つまり、口頭で「これあげる」、「ありがとう」といえば成立します。このような、書面によらない贈与はいつでも撤回できますが、履行が終わった部分については撤回できません。
また、親子間の金銭貸借は贈与とみられることが多いのですが、借用書等により返済期間、通常の利息を付すこと等を明確にし、口座振込み等により返済事実を第三者が確認できれば、贈与税は課税されません。

じゃあ、どうなの?
仮定の上での結論ですが、兄は母から直接、資金管理団体へ寄附を受け、政治資金として記載していますので贈与税は非課税ですが、制限を超えて寄附を受けた等の事実があれば、政治資金規正法違反となる場合があります。一方、弟は報告書に記載せず、政治資金との認識もなければ、母親からの贈与となり、贈与税が課税されます。なお、贈与を受けた金銭を弟名義で自己の資金管理団体に寄附する場合、150万円の個別制限は適用されません(1000万円の総枠制限はあります)。





H21.12.18
民主党政策集INDEX 2009 国際連帯税のあり方

「国境を越える特定の経済活動に課税し、集まった収入を貧困撲滅・途上国支援などを行う国際機関の財源とする『国際連帯税』について検討を進めます。」
民主党の政策集INDEX 2009にはこのような記載があります。国際連帯税という聞き慣れない税金について書かれています。

国際連帯税とは
@ 国境を越える特定の経済活動に課税
A 貧困撲滅・途上国支援などを行う国際機関の財源とする
国際連帯税の規定はこれだけなので、確たることはわかりませんが、新聞やネットで知ることが出来たところを紹介したいと思います。

フランスなど8ヶ国の航空券税
フランスやドイツなど先進国を中心に、すでに8カ国で現実に導入している国際連帯税で、航空券に課税するものです。フランスでは航空券の行き先やクラスによって、1〜40ユーロの課税がされています。
各国が徴収した航空券税は、国連機関のUNITAID(国際医療品購入ファシリティ)に集められ、実際の援助にまわされています。

トービン税(通貨取引税)
トービンが1972年に提唱した税制度で、投機目的の短期的な取引を抑制するため、国際通貨取引に低率の課税をするというもので、NGOなどがトービン税の税収を発展途上国の債務解消・融資やエイズ、環境問題などに使う可能性を提案しています。
でもトービン税には世界各国が同時に導入しなければ効果が出ないという難点があるといわれています。

その他の国際連帯税の財源
 武器取引税や炭素税も国際連帯税の財源とされることがあるものの、武器取引には捕捉困難性が付きまとい、炭素税は国際連帯税としてよりも国内環境税としてすでに多くの国で採用されています。

日本の推進議員グループ
日本にも超党派で構成する「国際連帯税創設を求める議員連盟」があるそうで、その働きかけの影響で民主党の政策となっており、国際的な通貨取引税の導入に向けて日本がイニシアティブを取ることを勧めています。





H21.12.17
民主党政策集INDEX 2009 100万社起業の成否は税

脱サラには猛反対
 脱サラしたいと奥さんに言ったら猛反対にあいます。収入の減少や大きなリスクに敢えて挑戦する人に制度が冷たいので、サラリーマンを辞める人が少ないのです。
民主党INDEX2009に「「100万社起業」を目指し産業の競争力を再生します」とあります。サラリーマンでいるよりも脱サラ起業したいというインセンティブの効いた社会になってほしいと思います。

55年間の推移
55年前の日本、朝鮮戦争の終った1953年においては、サラリーマンは1,660万人で全就業者の41.6%でした。それが50年後の2003年には5,335万人になり、全就業者の80.0%を占めるに至りました。
逆に自営業主(含家族従事者・含農業者)は1953年に2,253万人( 56.5%)だったのが2003年は981万人( 14.7%)に減っています。
 独立自営の起業を志すのが夢であってほしいけれど、今の日本ではこういう夢をもつことに制度的障碍があり、リスクも大きいのです。起業者の大部分は日本では定年退職者ばかりです。

SOHOで出発したら
 一念発起して配偶者ともども協働して起業したとします。始めは収入が少なく配偶者への専従者給与を10万円、年間120万円ぐらいしか払えなかったとします。この場合、事業主は配偶者控除も配偶者特別控除もとれません。専従者には冷たいのです。
これがサラリーマンの奥さんのパート収入だったら21万円の配偶者特別控除がとれるのにです。65歳未満の配偶者での年金受給額が同じだけある場合では、26万円の配偶者特別控除がとれるのにです。
一事が万事この調子で脱サラ組には冷たいのです。

起業税制の全般的見直しを
民主党政権政策マニフェストに「将来の経済や社会の新たな担い手が求められていることを考えれば、起業にかかわる税制を全般的に見直し」をすると書かれています。期待のもてる言葉です。
 大企業が利益を吸い取っていく多層構造企業階級社会で必死に生きる零細企業に制度が追い打ちをかけるようなことは早く止めてほしいと思います。





H21.12.16
民主党政策集INDEX 2009 租税特別措置法への切込み

民主党は租税特別措置法を大幅に見直すスタンスです。租特の新設・継続に当たっては、補助金同様、対象者が明確であること、効果や必要性が明白であることなど、透明性の確保をするための「租税特別措置透明化法案」を制定して恒久化あるいは廃止の篩いにかけるとしています。

租税特別措置法の実態
(2008/12/24 民主党税制抜本改革アクションプログラムの一節を以下紹介します。)
民主党は2007年から租特の延長・新設を要求している関係各省庁に具体的な資料の提出を求めヒアリングを行ってきたが、これによって「隠れ補助金」には特定の業界や一部の企業のみが恩恵に浴していると思われる延長要望や官僚の権限や仕事を保持するため、あるいは組織の維持存続を図るためとしか考えられない延長要望が数多くあることが判明した。
その一例が、2007年度延長された、肉牛を売却しても売却額が1頭100万円未満であれば所得税や法人税が免除される租特である。これは乳牛、豚肉、鳥肉、馬肉等には適用されない。肉牛については、別途、補助金の適用もある。
今年度の延長等の対象となる租特でも、適用実績や金額が極端に少ないにもかかわらず、延長要望が出ているものが多数見られた。しかも、関係各省庁は、多くの租特について、増減収の積算を適正に行っておらず、利用実績も把握していない。これでは政策評価を適正に行うことはできない。さらに補助金等の予算措置との重複が想定される租特も見受けられる。

裾野を拡げ税率を下げる
民主党は、租税特別措置の抜本的な見直しを行った結果、課税ベースが拡大した際には、企業の国際的な競争力の維持・向上などを勘案しつつ、法人税率を見直すとしています。
租税特別措置法は時限立法の税法であるにもかかわらず、何十年にもわたって存続しているものがあり、また既得権維持の見えざる温床にもなっていそうなので、政権交代を契機に、課税ベースの侵食を明らかにしつつ、原理原則に立ち返ることを是非実行してほしいところです。





H21.12.15
民主党政策集INDEX 2009 見えぬ中小企業支援税制

民主党の税制上の中小企業支援策としては次の3つの政策が掲げられています。
? 事業承継の重点的支援
? 法人税の軽減税率の引き下げ
? 一人オーナー会社の「役員給与の損金不算入」措置の廃止

事業承継支援税制で何をする
事業承継については、既に経営承継円滑化法が平成20年5月9日に成立しており、平成21年度の改正税法とあわせて、@民法の遺留分に関する特例、A円滑な承継のための金融支援制度、B相続税や贈与税の納税猶予制度が整備されました。
ただし、どれだけの利用事例が生まれるか疑問に思うほど使い勝手の悪いものです。事業承継時期に至っている多くの中小企業を重点的に支援することによって安定的な活動を支える、との民主党の姿勢におぼろな期待が生まれます。

軽減税率は黒字企業に即効性
 所得金額年800万円以下の部分に対する軽減税率については、平成21年4月1日以後終了事業年度から18%に引き下げられていますが、これをさらに11%まで引き下げようというもので、黒字企業にとっては今まで以上に税負担が軽減され、ありがたい政策といえます。ただし、金融危機を発端とした経済の低迷により、売上げ不足に悩む多くの赤字企業(約70%)にとってはその恩恵に浴することができず、普遍性のやや薄い政策といえます。

役員給与損金不算入の廃止は即刻
 一人オーナー会社の「役員給与の損金不算入」の廃止は当然です。この規定は平成17年末に財務省が自民党税調を丸め込んで導入させたもので、御用団体たる法人会からさえ公式に反対されたものです。
 廃業数が創業数を上回り、事業者数が減少しているわが国においては、創業を奨励し、経済の活性化を図らねばならない状況下にあるにもかかわらず、この規定の創設は時代の危機感を置き去りにした、官僚たちと自民党税調のダメさ加減を浮き彫りにした遺物と言えましょう。

期待するもの
自立して起業し、リスクと直面しながら孤軍奮闘している中小企業に意地悪な制度が多々あります。先の役員給与の損金不算入もその一つでした。支援のみならず、そういうものを無くしてほしいもの






H21.12.14
中年からの厚年加入

年金加入期間が足りないと思った時は
 国民年金は原則として20歳の誕生日の前日(20歳に達したとき)に被保険者資格を取得しますが、厚生年金保険は初めて会社勤めをしたときに被保険者資格を取得します。若い時にいろいろな事情で保険料を払っていなかったものの、中年になって厚生年金保険に加入した時、年金の受給資格は得られるでしょうか。

厚生年金保険中高齢者の特例
 例をだして考えてみましょう。Aさんは、昭和19年9月生まれで、事情があって以前は国民年金の保険料は未納でしたが49歳の時に厚生年金保険の被保険者になったとします。65歳になって退職することになりましたが、年金受給は無理と考えていました。原則である国民年金と厚生年金保険を合わせて25年という受給要件を満たすことはできず、被用者年金制度の特例(厚生年金保険、船員保険、共済組合を合わせて20年)にも該当していません。
 このような方でも「厚生年金保険の中高齢者の特例」が有効な場合があります。
 厚生年金保険に加入していた期間が男性40歳以降(女性は35歳以降)の被保険者期間がその方の生年月日に応じて、受給資格を得るのに必要な期間が短縮されています。該当する方は年金の加入期間が25年に満たない時でも、この特例が生かせるところまで支払えば受給資格を得る事ができます。
 若い時は年金に加入していなかったり、事情があり保険料が未納であった方等がある程度の年齢となってから厚生年金保険に加入したというような方が当てはまります。このAさんの場合、15年余の加入期間ができたので、老齢厚生年金を受け取る事ができることになります。

厚生年金保険の中高齢者の特例
 昭和26年4月1日以前に生まれた方で40歳(女子は35歳)に達した月以後の厚生年金保険の被保険者期間が、生年月日に応じて下表の期間以上あれば、老齢厚生年金の受給資格期間を満たしたことになります。
生  年  月  日 期   間
昭和22年4月1日以前 15年
昭和22年4月2日〜昭和23年4月1日 16年
昭和23年4月2日〜昭和24年4月1日 17年
昭和24年4月2日〜昭和25年4月1日 18年
昭和25年4月2日〜昭和26年4月1日 19年





H21.12.11
民主党政策集INDEX 2009
税のdue process化

民主党の税制INDEXには民主主義の基本である、ディスクロージャー(情報公開)を含むデュープロセス(適正手続due process)への新たな展開があります。

「公平・透明・納得」という新標語
特に透明と納得はdue processをよく表現しています。これまでの税制改正議論で特に与党税制調査会が不透明で、既得権益の泥まみれのところに、省庁官僚の陰謀も加わり、密室的に改正案を決めていました。

納税者権利憲章の制定
強固な民主主義構築の第一歩は納税者意識であり、確定申告から遠ざけられている給与所得者に自覚を促す必要があります。
これの実現は即ち納税者の権利の明確化なので、「納税者権利憲章」の制定は避けられない、としています。

納税者減額修正期間の不均衡制限
国と納税者の権利の不対等の代表例が納税額の更正等の期間制限で、課税庁の増額更正(事後的な納税額の増額)の期間制限が3年、5年、7年に対し、納税者からの減額修正の請求期間制限が1年であることは不対等すぎ、早急見直しとしています。

国税通則法の改正も必要
税の執行については、行政手続法の適用除外とされてきました。除外どころか、より充実した事前手続法が必要だったところです。特に、税務調査をしようとする場合の理由、調査事項・物件、日時等記載の書面申入れの原則義務化は必須です。
これはINDEXにありませんが、民主党は2001/06/15国税通則法改正案として提出しているものです。

国税不服審判のあり方の見直し
税が議会制民主主義の根幹であることを考えれば、個別の課税事案に対して納得できない納税者の主張を聞く国税不服審判所は極めて重要な機関ですが、同じ課税庁が被告と裁判官を兼ねている現実は多々ある解決すべき事項のうち最大の問題です。

裁判も問題だが
 平成19年の異議申立件数の5,000件に近い数字を分母に置いて、異議申立・審査請求・訴訟での完全救済件数の計201を分子に置くと、救済率は4%です。
 これが先進国かと疑いたくなる、気の遠くなるような救済実態です。しかし、三権分立の制度上、司法のところは民主党の任ではありません。





H21.12.10
民主党政策集INDEX 2009
消費税をどう変えるのか?

民主党の消費税改革プランはその使用目的の特定化について以外、内容は当面なにもしない、ということのように思われます。

消費税改革スケジュール
1.消費税率アップは当面予定しない。
2.現行5%相当分は年金財源に充当し、全ての人が7万円以上の「最低保障年金」を受け取れるようにする。
3.インボイス制度を早急に導入すること。
4.消費税不正還付に係わる調査機能を強化。
5.消費税を社会保障目的税にする。
6.将来の税率変更は社会保障制度の内容にリンクさせる。
7.税率変更は国民の審判を受けて行う。
8.消費税の逆進性対策として、給付付き消費税額控除を導入する。
9.個別間接税は速やかに整理し消費税に一本化する。

インボイスとは
インボイスとは仕入税額控除の際に税額を明示した請求書等のことで、税額明示を徹底させること、内税方式会計処理を廃すること、消費税納税を免除されている小規模事業者や非事業者個人身分を常時開示することが要求されることになります。しかし、取引相手が記載した明示税額の信憑性の確保として納税義務者身分の確認をすることなど限りなく困難です。
早急導入で消費者の負担した消費税の適正納税を確保するとはいうものの、不適正額がどれほどあり、インボイス制度によりどれほどの民間事務コストが増えるか、検証しているようには見えません。わずかな税差の解消に膨大な民間負担を強いることになるのを理解してないように思われます。

不正還付対策の強化?
 不正還付とは何か、不明ですが、非課税消費税のもつ事業者泣かせの不合理にテクニカルに対応していることへの対策なら、詳説は別項に譲らざるをえませんが、本末転倒と言わねばなりません。

不透明な未来形
専門家筋からみれば、インボイス制度の早急導入は複数税率制の早期導入を意味するという理解になるところ、必ずしもそうではなさそうです。
個別間接税の消費税化も複数税率化の複線にみえますが、複数税率化は逆進性対策のために採られる方策なので、同じ逆進性対策の給付付き消費税額控除の所得税への導入プランとは矛盾します。





H21.12.9
民主党政策集INDEX 2009
サラリーマン税制への挑戦

タブーへの挑戦
サラリーマン優遇税制に手をつけるのはわが国では一種のタブーでした。サラリーマンは保護されるべき弱者とされていたからです。民主党による税制改正プランにはこのタブーへの挑戦が散見されますが、今のところ反乱が起きる気配はありません。

2005年の反乱
7/3都議選の直前の6/21に政府税調から所得税改革の提言として給与所得控除の縮小や退職所得への課税強化が打ち出されたところ、「サラリーマン増税」との世論の猛反乱が起き、自民党は投票日直前になってサラリーマン増税を「許さない!」との号外のビラを配布し、その後突然起きた8/8衆院郵政解散、9/11の衆院選挙のマニュフェストにも、サラリーマン増税はしない、と明記するなど、火消しに懸命となったということがあり、サラリーマン税制の改変はその後タブーとなりました。
民主党のサラリーマン税制改変項目
?配偶者控除・配偶者特別控除廃止
?扶養控除廃止
?給与所得控除の上限設定
?生活支援給付つき税額控除創設
?就労支援給付つき税額控除
?子ども手当の直接給付
?特定支出控除を使いやすくする
?確定申告を原則とし、年末調整は選択できる制度とする

反乱の起きない理由
先日(11/2)の日経新聞1面特集欄に「労働組合という保守」というタイトルが踊っていました。民主党政権下の与党基盤勢力となり、もはや中上流サラリーマンは弱者ではなくなっています。
権力側に廻ったサラリーマンには気が付けば勝ち取るべき何かはもはやなく、過剰ともいえる保護税制を保守すべき存在になっていることに気付かざるを得ないのです。
それに、民主党のサラリーマン既得権への挑戦も、財政赤字補填目的ではなく、生活困難サラリーマンへの支援財源捻出手段として出されている、ということが世論を冷静な反応にさせているところです。

不徹底だがこれから
給与所得の架空経費性解消や年末調整原則廃止など、問題の解決としては明らかに不徹底ですが、手が付けられたことは本当に画期的なことです。





H21.12.8
「生計を一(いつ)」にする親族に
該当する?しない?

「生計を一(いつ)にする」の意味は?
 昭和37年判決で所得税法(56条)にいう「生計を一にする」の意義を「家族全員同じ釜の飯を食うこと」と説明され、昭和51年判決において、「日常生活の糧を共通にしていること」を言うとしています。
「生計を一にする」親族に該当するか否かによって、例えば相続税法において小規模宅地等の特例(評価減)を受けられるか、また所得税法において専従者給与として必要経費に算入できるか(所得税法56条)など、その取り扱いは大きく異なります。

離婚した父と母の両方が扶養控除等申告書を各々の会社に提出した場合は?
 離婚後、婚姻費用と養育費を負担している父と、日常生活を共にしている母とがそれぞれの勤務先に子どもを扶養親族とする申告書を提出していた場合、どちらの扶養親族になるのか争われた事例(裁決)があります。審判所は、父と母のどちらとも生計を一にしていたと言えますが、母親の方が扶養控除等申告書を元夫(父)よりも先に提出していたことに鑑み、母の扶養親族と判断しました。(H19.12/27裁決)

同居特別障害者の35万円加算が認められない場合とは?(生計一だけではダメ?)
 租税特別措置法において、納税者の扶養親族(生計一)で、かつ在宅の(同居を常況としている)特別障害者である場合に、扶養控除の額に35万円を加算した金額を所得控除の額とすると規定されています(措置法41の16)。しかし、福祉施設や介護施設に入所している者(扶養親族)について、措置法上生計を一にする親族等と「同居を常況としている」者に該当しないとして、この35万円の加算が認められなかった判決(さいたま地裁H15.11/26)があります。(ただし、同居以外の特別障害者の40万円の所得控除はできます)

 実質的な判断は慎重に
 「お財布が一緒」であっても、必ずしも「生計を一にする」親族に該当するとはいえず、同居しているか、別居しているかだけでなく、実質的な判断は慎重にならざるを得ないでしょう。





H21.12.7
民主党政策集INDEX 2009
税の所得再分配機能強化

民主党による税制改正プランには劣化してきた税の所得再分配機能を回復させるという意思が明白です。明示されている過去廃止税制の復活及び現行税制の廃止制限それから新税制の各項目を摘出してみます。

過去廃止制限税制の復活
? 50万円の老年者控除の復活
? 公的年金等控除140万円の回復

現行税制廃止および制限項目
? 配偶者控除・配偶者特別控除
? 扶養控除
? 給与所得控除の上限設定

新制度創設
? 生活支援給付つき税額控除
? 就労支援給付つき税額控除
? 子ども手当の直接給付

格差深刻な年金世代への配慮復活
わが国の65歳以上の高齢者人口は、2822万人で総人口に占める割合は22.1%です。65歳以上の高齢者のうち、無年金者約80 万人と老齢基礎年金のみの低年金者899万人(男性が約239 万人<受給月額51,072 円>、女性約660 万人<受給月額44,560 円>)とが占める割合はなんと3分の1を超えています。
老年者控除の復活、公的年金等控除140万円の回復は高齢者での貧富の格差の深刻化状況を改善することを企図した、中年金クラス以下への課税配慮政策と言えます。

所得控除から税額控除へ
所得控除は課税所得計算上差し引くのに対し、税額控除は算出税額から差し引きます。従って、累進税率の下では所得控除は高所得者ほど有利な制度といわれています。
所得税と住民税あわせた最高税率が93%にもなった過去の時代ならいざ知らず、平成11年以後は50%と大分緩和されていますので、累進税からの救済はやめて、その分を所得再分配原資に充てよう、というのが趣旨です。

所得控除から手当へ
子育て中の全家庭に「子ども手当」を現金で支給するという子育て支援政策は、フランスなどの諸外国でも少子化対策として導入され、出生率の上昇に大きく貢献したと報じられたもので、再分配そのものです。
これを税制に組み込めば給付つき税額控除ということになります。





H21.12.4
無申告加算税はどのようなときに
課されるの?

無申告加算税とは何?
法定申告期限内に正当な理由なく申告しなかったために税務署から調査を受け、期限後申告をしたり決定を受けた場合には無申告加算税が課されます。その税率は、納付すべき税額のうち50万円までは15%、50万円超は20%です。ただし、自主的に期限後申告をした場合は5%です。(国税通則法66条)

関西電力事件
関西電力(株)が申告及び納期限内であるH15.6/2迄に消費税等として総額247億円余りの納付をしていましたが、消費税の申告書の提出はしていませんでした。その後、申告書の提出をしていなかったことに気づき、期限後に提出をしました。そこで、所轄税務署長は期限内に申告書の提出がなかったことを理由に、5%の無申告加算税(12億円余り)の賦課決定処分をしました。
大阪地裁はこの処分に対し、期限内の納付書の提出や納付をしたからと言って、瑕疵ある(誤った)申告が治癒されるわけではない、また申告納税方式の趣旨に反するなどとして、原告(関西電力梶jの請求を棄却しました。(その後、関西電力鰍ヘ控訴断念)
なぜ失念した(忘れた)のか
 上場企業の場合、法人税の確定申告書の提出期限の延長の特例(法人税法75条の2)の申請を行うことで、法人税の確定申告書の提出期限が1ヶ月延長されますが、消費税法にはこのような延長の規定がないため、消費税の確定申告書の提出を失念(忘れて)しまうケースがあります。
 関西電力事件のように、申告の意思もあり、期限内に納付を済ませていても、申告書の提出がなかったために無申告加算税が課されるケースが多く見られ、次のように国税通則法が改正されました。

無申告加算税が課されない場合
 次の要件のいずれも満たす場合には無申告加算税が課されない取り扱いとなりました。(国税通則法66条)
@期限後申告が、法定申告期限から2週間以内に自主的に行われていること。
A@かかる納付すべき税額を法定納期限までに納付し、過去5年の間、無申告加算税等が課されたことがなかったこと。
やはり消費税と法人税では取り扱いが異っているのは、「税法がわかりにくい」といわれても仕方がないと思います。





H21.12.3
年金にかかる税金

年金は雑所得として課税
 公的年金には税金のかかるものとかからないものがあります。老齢年金等には所得税法により雑所得として所得税がかかりますが障害年金や遺族年金にはかかりません。
 公的年金は受給の際に、一般的に所得税を源泉徴収される事になっています。源泉徴収の対象となるのは老齢年金を受けている人のうち、年金受給額が原則として158万円(65歳未満の方は108万円)以上の人です。65歳以上であるかどうかは、その年の12月31日現在の年齢によって判定されます。したがって、平成21年控除を決定する場合、昭和20年1月1日以前に生まれた方は65歳以上として扱われます。 

扶養親族等申告書の提出で控除を受ける
 年金から各種控除を受けるには「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を期限までに提出する必要があります。年金受給額が原則として158万円(65歳未満の人は108万円)未満の人は提出の必要はありません。これを提出すると最低でも65歳未満の方は月額9万円、65歳以上の方は同13.5万円の控除が受けられます。
●提出した場合
源泉徴収税額=(年金支給額-介護保険料額-各種控除額)×5%
●提出しない場合
源泉徴収税額={年金支給額-介護保険料額-(年金支給額-介護保険料額)×25%}×10%
年金以外に給与所得があるという理由で扶養控除申告書を提出していない時は、年金受給額から25%に相当する公的年金控除額を差し引いた額の10%が所得税となり、確定申告で精算します。

年金受給者は原則として確定申告が必要
公的年金所得だけの方が所得・税額計算の結果、税額が配当控除の額以下の時は確定申告が不要となります。それを超えた時は源泉税の支払いが有る無しにかかわらず確定申告が必要です。
 さて、新政権の政権公約では公的年金控除の最低保障額は現行の120万円から140万円に戻す、又、老年者控除50万円の復活もすると言っています。実現すれば年金受給者には有難いことですが・・・たくさんの公約の前に実現はいつになるのか気になります。





H21.12.2
年末調整の留意点

昨年と比べて変わった点
今年の改正は、個人住民税における住宅ローン控除の申告不要に伴い、給与所得の源泉徴収票の記載に関する整備が行われた点です。従来、住宅ローン控除額(控除可能額)が所得税額を超過した場合、超過額を個人住民税から控除するには、市町村への申告が必要でした。
しかし、平成21年度税制改正で、平成21年分から25年分の住宅ローン控除、さらに、平成11年分から18年分も原則個人住民税での申告は不要となりました。
 これに伴い、会社が作成する源泉徴収票の記載に一部変更が生じました。注意を要するのは、新築・購入時とその後の増改築でローン控除を受けている場合や省エネ・バリアフリー改修でローン控除を受けている場合です。このような場合には、源泉徴収票の摘要欄に、居住開始日ごとに借入金等年末残高を記載しなければならない点です。住宅ローン控除制度自体が複雑化しているだけに、適用対象従業員との確認が重要です。

その他留意点
1)「親族」及び「生計を一」の範囲
 ここでいう「親族」とは、6親等内の血族と3親等内の姻族です。
 また、「生計を一にする」とは、必ずしも同居を前提とするものではなく、勤務、修学等の余暇には起居をともにできる場合や親族間において生活費、学資金、療養費等の送金が常となっている場合も含まれます。

2)控除対象配偶者や扶養親族等の判定
 年末調整を行う日の現況により判定しますが、その判定の要素となる@合計所得金額は、年末調整を行う日の現況により見積もった金額で、A年齢は、本年12月31日(その日までに死亡した人については、その死亡の日)の現況により判定します。
 また、年末調整を行った後、本年12月31日までに扶養親族の増加などの異動があった場合には、年末調整をやり直すことができます(「給与所得の源泉徴収票」を受給者に交付する翌年1月末日までです)。

3)控除証明書等の準備
 生命保険や地震保険の「控除証明書」、生計を一にしている親族のために支払っている「国民年金」の支払証明書や「国民健康保険料」の領収書、あるいは「長寿医療保険料」の世帯主の口座振替の証書等の準備も再度確認したいところです。





H21.12.1

高齢者医療、負担は誰に

後期高齢者医療制度は廃止の方向
 75歳以上の高年齢者を対象に2008年4月に始まった「後期高齢者医療制度」は、対象となる患者に掛った医療費について、原則本人負担は1割で残り9割のうち5割は国税や地方税が拠出し、4割は74歳以下の人達が加入する健康保険が拠出しています。
 この制度は導入当初から厚労省の準備不足もあり、高齢者差別であるとか、保険料が高くなるのでは?とか、年金から保険料を天引きされる事などで不満が多く寄せられました。当時の与党も保険料軽減等の措置は講じたものの、この制度に不満を持つ人達は多くいるようです。一方、新政権ではこの制度の廃止を表明しています。

地域医療保険で一元的に運用
 政権公約によると、現在存在する各々の健康保険制度を段階的に統合していく方針を掲げています。年齢によって差別をしない、又、地域間格差や健康保険組合等と国民健康保険の負担の不公平を是正するとして、会社員等が加入する健康保険と市区町村が運営する国民健康保険を統合し、地域保険として一元化するとしています。


反発はどちらからも必至か
 一元化については、健康保険組合等からは、職域毎に運営され、従業員の福利・厚生を担い、医療費の節減に取り組んできたという自負もあり、国保との統合で保険料の引き上げや福利・厚生の縮小につながる事もあるのではとの警戒感も示されています。又、市区町村でも一旦国保から切り離した75歳以上の方々の医療制度を国保に戻すと、負担増になるという反発も考えられます。
 廃止に伴う国保の負担増は国が負担するとはしているものの、07年の国民医療費は34兆円で、このうち75歳以上の方の割合は3割を占めています。現行のままでも国民医療費は毎年1兆円増えるとされています。制度廃止は2012年の予定とされていますが税負担の拡大も懸念されることから、どのような制度が国民のためになるのか医療制度を再編するのも難しい問題でしょう。