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H22.10.29
新卒者就職支援の企業実習

行政と産学協同で新卒の就職支援
 この度、厚生労働省では「新成長戦略に向けた三段構えの経済対策」を行う事となりました。(1)新卒者が利用しやすい「専門のハローワーク」を設置して、学生と既卒者の就職を支援する事とし、また、(2)ハローワークや労働局を中心に地域における新卒者の就業支援についての企画・立案を行うための「新卒者就職応援本部」 (構成員はハローワーク、地方公共団体、労働界、産業界学校等関係者)が各都道府県労働局に設けられました。さらに、(3)「新卒者就職実現プロジェクト」として、新卒者を正規雇用した場合の奨励金支給や企業実習を体験させる取り組みを始めました。

新卒者企業実習推進事業の取り組み
 新卒者をインターンシップとして受け入れる、企業実習の場を提供し、中小企業と学生とのマッチングを促進できる事を目的として行われます。学生が企業イメージを持ち採用意欲の高い中小企業に目を向け、応募企業や職種を広げ就業活動できるよう、応募前に体験実習できる機会を設けます。
 対象となるのは(1)大学等を卒業年次又は卒業後3年以内の既卒者(平成20年3月以降の卒業生)を(2)ハローワークに求人を出している企業が(3)原則10日(最短3日から最長1ヶ月まで)程度を実習させた場合、実習期間や受け入れ人数に応じて謝金が支給されます。

助成金支給の対象となる事もある
 企業実習を実施可能な企業は、求人票にその旨を記載、提出し、企業実習の内容の説明を受けます。実習終了後に学生が当該企業に就職を希望する場合は、ハローワークより職業紹介が行われます。その後、正規雇用で一定期間雇い入れれば奨励金が支給される場合もありますので事前に調べておきましょう。新卒の内定率はこのところ低迷を続けていて、学生にとって厳しい状況ですがこのような時期は中小企業にとって若者を採用するチャンスでもあります。若手を育成し、事業発展につなげたいとお思いの時は採用計画を立ててみてはいかがでしょうか。





H22.10.28
慌て者の誤り

 「品質管理」の分野に“慌て者の誤り(危険率・α(アルファ))”と言う指標があります。例えば抜き取り検査で出荷検査を行う場合、「良いロットなのに、不合格と判定してしまう誤り」が“慌て者の誤り”ですが、検査の分野に限らず経営活動の全ての分野で日常的に発生しています。

組織でよく起こる“慌て者の誤り”
 部門長・課長などマネジメント層でよく起こす“慌て者の誤り”は、何か問題が生じた時、ただちに対策を指示する「対策直行型発想」で問題の原因追求を怠り、解決の的を外す原因になりがちです。
 それは、「起きた問題を早く解決してしまいたい」と言うちょっとした焦りと、「その程度の問題なら自分の経験と能力で簡単に解決できる」と言う自信過剰が結びついた場合に起こることが多いようです。
 「対策直行型発想」は概ね、部下に対して「すぐ○○の処置を取りなさい。」と言った具体的行動を指示するカタチで示されます。極めて簡単な問題なら管理者の経験と勘で見事に解決してしまうのですが、少し問題が複雑になった場合には真の原因を見誤り、的はずれな具体策の指示になってしまうことが多いのです。
 この時、その問題が起きた現場で働いている部下は、直観的に「この指示は何かおかしいな」と気付くことが多いようです。
 しかし、上司に対して「判断が誤っていますよ」と率直に言えない、言う自信もないので、「納得はしていないが指示された以上はその通りに実施する」ことになります。
 そして問題が解決しないと、ああでもな
い、こうでもないと次々と対策を繰り出す「モグラ叩き」に陥ってしまいます。

“慌て者の誤り”を回避する方法
 根本的解決策は、問題の原因を“三現主義”(現地で現物を見て、現実に即して的確に判断する)の徹底にありますが、それ以前に現実によくある障害は肝心の管理者が自分のやり方を固定観念化しているため、なかなか問題の見方・解決の考え方を変えられない、と言う厄介な点にあります。
 そこで、問題が起きた時にトップが頭の固い管理者を伴って自ら現場へ出かけ、現場にいる社員とともに問題の現物(製品そのものや帳票など)を見て原因を突き止めて見せるのが管理者達の意識転換を図る上で効果的なOJTになります。





H22.10.27
級数法で年金所得計算

1から10までの合計
 1から10までの足し算合計が55であることは誰でも知っていると思います。1から20までの合計はわかりますか。答えは210です。30までの合計は465です。
 このへんまでなら、実際に足し算をしてみて答えをだすことに、そんなに苦痛はないと思います。でも、1から100までの合計とか、1000までの合計とか、ということになったら、実際の足し算をするのは大変です。

でも、答えは簡単にでる
1から100までの合計は5,050です。1000までの合計の答えは500,500です。
10×11÷2=55
100×101÷2=5,050
1000×1001÷2=500,500
これが算式です。積み木で1段から10段までの階段を二つ作り、それを合体して長方形(直方体)を作ると計算は縦と横の長さだけで答えを簡単に出せるようになります。それを表しているのが上記の算式です。

これが級数法
階段の各段の高さを表す数字を並べたものは、高さの差がすべて等しいので、等差数列と言ったりします。階段を高いほうから一段ずつ取り壊していくような数額計算をする方式が減価償却の方法にあり、これを級数法と名づけています。

最高裁二重課税禁止判決の算数
二重課税禁止判決での年金は、総額2300万円で、これが1年毎10回に均等に分けて支給されるというもので、相続税課税済み額は1380万円でした。1回目の支給は死亡日当日で、したがって1回目に関しては運用益がないという理由で、相続課税済み部分は収入と同額の230万円とされました。
運用益という言葉があったので、計算式は曲線的に逓減していく年金複利現価計算方式が予定されるべきところでしたが、複利現価率の簡単な求め方がないので、国税庁は10月1日にホームページ上で、直線的に逓減していく級数法方式を採用する旨の見解を公表しました。

国税庁の計算式
 10回のうちの残り9回の合計が40%とされている運用益の合計なので、毎年同額の運用益が増えていくものと仮定して、1から9までの合計45を使い、(2300万円×40%÷45)として計算される金額が2回目以降毎年の実現益として逓増していくという計算です。





H22.10.26
法人税等控除割合の変更

清算所得課税廃止と法人税相当額控除
財産評価基本通達が改正されて、この10月1日以後の相続贈与により取得した取引相場のない株式の純資産価額方式による評価額から控除できる法人税等相当額の割合が42%から45%に変更されました。
この変更は、評価額の減額を意味するので相続税贈与税の負担軽減になります。

法人税額等相当額を控除する意味
株式の価値は発行会社の貸借対照表の純資産の部の時価評価額で表示されます。ただし、時価評価前の純資産の部には課税未済の金額はありませんが、時価評価益は課税未済なので、これへの課税額を控除する必要があるわけです。
これは、株式の所有を通じて会社の資産を間接所有する株主と、事業用資産を直接所有する個人事業主との所有形態の相違に対する評価の均衡を図るための措置ともいわれています。

控除率45%の内訳明細
@ 法人税     30.0%
A 事業税      5.3%
B 地方法人特別税 4.293%
C 道府県民税    1.5%(@×5%)
D 市区町村民税  3.69%(@×12.3%)
E 合 計     44.783% ≒ 45%
会社を解散するとした場合の最後の事業年度の 法人税率等の合計割合の内訳です。

42%から45%に変更された理由
法人税法から清算所得課税制度が消滅してしまったので、清算所得の税額を控除する方式も消滅してしまうのではないか、と注目していたところでしたが、時価評価による評価益への課税の趣旨は清算所得制度の廃止によって消滅するわけではない、ということで維持されました。
ただし、清算所得に対する法人税の税率は27.1%でしたが、それが通常の法人税率の30%となり、2.9%増加したことにより、合計税率も3.4%増加しました。

清算所得の廃止は増税だった
組織再編の活性化などにより清算所得制度が課税の実態に合わなくなった、と制度廃止の理由が述べられているものの、説明の意味が理解しにくく、含み益のある資産への課税の取りこぼしを防ぐためとか、マイナスの利積・資積の処理をもてあましてとか、色々な推測がされていますが、意図してか否かは別として、3.4%の税率アップによる増税になっていることだけは確かなことです。





H22.10.25
生きていいのか余った年数

 何年生きられるかは法定されている
 人の出生は奇跡的偶然の産物ですが、死は例外のない必然です。そして、人があと何年いきられるかは法定されています。それを余命年数といいます。
 余命年数は、厚生労働省が作成している「生命表」に掲載されています。国勢調査等による人口動態統計の確定数により「完全生命表」が5年ごとに改訂されており、それ以外の年には「簡易生命表」が公表されています。

 年金評価に係る相続税法の今年の改正
最高裁二重課税禁止判決の対象となった10年もの年金の評価額は年金総額の6割でした。割引率としては約13.7%で、昨今の金利状況からして現実離れしています。
それで、今年の税制改正で、現実的な価額として、@解約返戻金相当額、A一時金給付を選択可能ならその一時金相当額、B「年金給付額の残期間年当たり平均額×予定利率による年金期間に対応する複利年金現価率」の算式での算出額、のいずれか多い金額で評価すると改められました。
 
 残期間の数え方
 この@とAは分かり易いが、Bには説明が必要です。有期定期年金なら残期間は数えられますが、終身定期金の場合どうやって数えるのか、です。
 ここで、登場するのが余命年数です。終身定期金の場合のBの残期間は前記の余命年数になります。評価年の1月1日現在において公表されている最新の「完全生命表」の余命年数によることとされました。
 
 終身と無期はどう違う
 余談なのですが、今年のこの改正は有期定期金、無期定期金、終身定期金と3分類で規定しています。
 無期というと、永遠の意味なのか、死ぬまでの意味なのか、終身とどう違うのか、と疑問が湧きます。
 しかし、保険や年金契約に無期はありえません。有り得ない事をどうして法律で規定するのか、というと、相続税法は相続課税財産と贈与課税財産の二つを規定するからです。無期定期金は相続税の対象となる受給債権では有り得ないけれども、親子間の連年贈与契約などでは有り得るからです。
 したがって、無期とは、身体の終身の意と、贈与意思の終りの意、とを含み、また、「終身」が受給者の終身を意味するのに対して、「無期」は贈与者の終身を意味している、という違いがあることになります。






H22.10.22
“責任転嫁”の害

 “責任転嫁”には恐ろしい害があります。
 しかも、経営の組織活動で幹部社員・中堅管理職・一般社員を問わず、日常的に起こし易い問題です。

“責任転嫁”が企業に与える害
 例えば、仕事の手順の誤り、抜けなど何かの手違いで小さな失敗が起きた場合、普通の人なら「叱られたくない、人事考課でバツを
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