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H23.7.29
今年の税制改正 網の目補強策

網の目細かくする3党合意改正税法
 6月30日公布された3党合意23年度税制改正法では、従来の税制の中の制度的杜撰さや逆用され易い欠陥を補強するものがいくつか目につきます。

中間申告制度のあり方の変更二つ
@ 前期確定法人税額が20万円以下では仮決算による中間申告書提出不可
A 前期確定法人税額の半分以上とする仮決算による中間申告書の提出不可
中小企業の7割は赤字申告です。赤字決算しか予定されないのに、半期の仮決算を大きな黒字にして予定納税し、確定申告ではその全税額の還付を受け、還付加算金を取得する、という一種の資金運用がありました。これに封じ手が打たれました。

計算期間の変更で還付加算金の縮減
 予納税額・中間納付額・相続精算課税の贈与税の還付加算金の計算期間を、還付決定後1ヶ月までの期間除外とし、通常の場合還付加算金は生じないようにしました。
 意図的資金運用としての還付加算金の取得は前項で排除し、経営悪化での還付のケースも、予定納税等の減額手続きの意図的怠慢とみなして、還付加算金の取得が排除されることになりました。

消費税免税事業者判定の基準二重化
 免税事業者判定には二つのハードルを越えなければならなくなりました。
@ 基準期間(前々年基準)の課税売上高が1,000万円以下
A 特定期間(前年上半期基準)の課税売上高が1,000万円以下
消費税の基準期間主義の欠陥の補正です。課税売上が大きく変動する業種や大きな景気変動に見舞われている企業が影響を受けることになります。平成25年1月1日以後の開始事業期間から適用です。

消費税95%ルールの小規模企業限定
 課税売上割合が95%以上の場合の全額仕入税額控除の制度は売上5億円以下の企業にのみの適用となりました。
 そもそも、非課税売上に対応する仕入税額控除を拒否し、損税の発生を強要することは問題のある欺制であり、95%ルールがそれを緩和していたところです。
損税の強要の基準を5億円とするのは、卸小売、製造業では一桁低すぎる印象です。
 平成24年4月1日以後に開始する課税期間から適用です。





H23.7.28
今年の税制改正 故意無申告への刑罰創設


3党合意改正税法の重罰主義
 6月30日公布された3党合意23年度税制改正法で目立つのは、「故意の申告書不提出によるほ脱犯の創設」で、申告納税に係る17の税法への新設です。
 これは重加算税というような行政ペナルティーの強化ではなく、犯罪としての懲役・罰金刑の法定で、憲法の罪刑法定主義の要請による法定です。

17の税法の3様相
@ 新法は2ヶ月間の周知期間経過後の行為に対して適用されます。
A 所得税法に限っては、平成23年分以後の所得税に係る行為について適用です。
B 措置法に係る所得税・相続税の義務的修正申告の不提出もこの類型です。

ほ脱犯とは
ほ脱犯とは脱税犯のことです。故意犯なので、1) 納税義務の存在の認識 2) 偽りその他不正の行為の認識 3)正当な税額の全部又は一部を免れる結果となることの認識、があるとされるとき対象になります。
個人については、懲役刑と罰金刑の両方が併科され、又、法人の場合には代表者等に懲役刑、法人に罰金が科されることがあります。

重加算税との重複は?
 憲法39 条の「又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われない。」との関連で、重加算税と併せて刑罰を科してもよいのか、の議論があるが、確定した判例では是とされています。

憲法上の黙秘権と税法の調査協力義務
 立件を目的にする犯罪調査には憲法上黙秘権の行使が保証されています。もちろん、一方で調査における協力義務の問題もあるので、境界が微妙です。
実務的にも、理論的にも、議論の多いところです。

「東京税理士界」機関紙の心配
納税者の権利は薄く、義務はあつく、質問検査権による調査は、事実上の強制調査に変貌か、このようなタイトルの記事が機関紙「東京税理士界」2011年3月1日号の11面にありました。
 これを怖れます。税務調査も、鋭く対立する場面が、場合・事案によっては避けられません。犯罪調査に一転する可能性を秘めて税務調査に協力的に臨むことへの相反的危うさがあります。





H23.7.27
今年の税制改正 年金者は申告しなくてもよい

3党合意をうけて今年から創設適用
 6月30日公布された3党合意23年度税制改正法の目玉は、年金者の申告不要制度でしょう。
毎年の早春の喧騒を彩る所得税の確定申告の風物詩は、10数年前から「自書申告」のスローガンのもと、年金所得者の申告手続の急増に備えていました。今年からは、それを更に進化させて、「申告不要」ということにしてしまいました。

申告不要制度の対象
年金のすべてについて申告除外ということではありません。制度創設の趣旨は、年金者への利便を唱ってはいても、行政サイドの少額多数者対象事務コストの削減です。
年金者でも高額少数者に対しての申告義務の解除はまったく予定していません。その線引きは、
@ 年金の種類は公的年金等に限定
A 収入金額が400万円以下
B それ以外の所得金額が20万円以下
です。年金の平均収入より高いので、年金者の7〜8割を申告不要対象にしようとしています。

申告不要は税の非課税や減免ではない
 申告不要で税の減収は予定していません。税収は確定申告手続きによってではなく、源泉徴収や特別徴収の手続きによって確保する予定です。
 とは言え、今までの年金に係る源泉徴収票では税額の算出過程が不透明で、その正確性のチェックがどの程度のものなのか疑問の多いところでした。

扶養親族等申告書の提出を承けて
源泉徴収の税額は、年金受給者が提出する扶養親族等申告書の記載内容によります。
ただし、その記載が正しいか否かを年金支払機関はチェックしません。給与所得者の扶養控除等申告書についても同じです。提出されたものを正しいものとして信じて源泉徴収等の事務処理をするだけです。不正記載への罰則もありません。

源泉徴収事務の強化が主眼か
年金には年末調整のような課税所得を精算する場がなく、年金支払機関も複数の場合が多く、正確な計算が困難です。そんな中で申告不要の導入をするとなると、源泉徴収による税の確保が要所となります。今後はそこの制度改善がクローズアップされてきそうです。





H23.7.26
今年の税制改正 3党合意に至らなかったもの


当初の内閣提出の税制改正案は
 通常国会の初期に出されていた当初の平成23年度税制改正案は、衆議院で立往生していましたが、その一部が、自公民3党合意案として分離され、6月22日に国会通過し、6月30日公布されました。
 3党合意に至らなかった残りの部分は、年度改正ではないタイトルに変えて引き続き「所得税法等一部改正案」として衆議院で継続審議という立往生状態を続けています。

本年改正が断念されたもの
 そういう経過で、当初の税制改正案で今年の成案化が絶望視されているものは以下の通りです。今年の改正の目玉項目だったものの多くを含んでいます。
<個人所得課税>
・役員の給与所得控除の上限設定
・給与特定支出控除の見直し
・成年扶養控除の所得制限
(特定扶養親族・障害者等は存続)
・5年以下の役員退職金の1/2課税廃止
<法人課税>
・実効税率を5%引下げ
(法人税率30%→25.5%)
・減価償却の見直し(200%定率法)
・ 大企業欠損金繰越控除の2割制限

・中小法人に対する軽減税率の引下げ
(18%→15%)
<資産課税>
・相続税の基礎控除の引下げ、
税率構造の見直し
・贈与税の税率構造の緩和
・精算課税の孫への対象拡大
<国税通則法>
・納税者権利憲章の策定等の抜本改正

増税路線と権利保護の破綻
ここに列挙した税率軽減・贈与税以外の項目はすべて増税項目で、納税者権利保護もその増税への不満忌避としての策にすぎません。
多分、今後は次々と新しい増税項目が毎年目白押しに出てくることになっていたのだと思われます。消費税の税率アップが当面の切所ではありますが。
それが、最初の増税元年に破綻してしまったわけです。しかしながら、財務省は継続審議として成案化を追求し続けています。来年2年分をまとめて増税改正できるか否かが、今後のわが国の財務省主導の財政のあり様に、大きな影響を及ぼしそうです。





H23.7.25
居住用建物賃借権の相続について


 まずは相続に関する基本から
建物の賃借権もまた、他の財産と同じく相続の対象となります。しかし、居住用建物では、当事者にそのような意識がある人は少なく、遺言や遺産分割協議書で誰に承継させるかを明示しないままに推移しがちです。それで、そこに住み続ける相続人が契約更新にあたって、賃貸人との間で、自らが相続したと新しい借主となって契約書を締結し直す例が間々見られます。

相続人資格のない同居者等の立場は?
 もっとも、相続人であるならば、他の相続人が異議を述べない限り、特段困ったことは起きないかも知れません。しかし、これに対し、これまで死亡した賃借人と一緒に同居していた、あるいは、死亡した者の名前で賃借した部屋に住まわせてもらっていた内縁の妻、事実上の養子等近しい関係にもかかわらず相続人資格がない者(以下「同居者等」といいます)の場合は深刻です。彼らは貸主に対する関係で、賃借人の地位を相続したと主張できないからです。  
しかし、そのような形式論だけで直ちに明渡請求を甘受しなければならないのでは、余りに気の毒といえます。

居住用建物による建物賃借権の承継制度
そこで、借地借家法では、居住用建物の賃貸借で、賃借人が相続人なくして死亡した場合、事実上の親族的関係として同居していた者は、相続と同様に賃借人たる地位を承継することができると規定されています。

相続人がいた場合には問題が残る
しかし、上記の規定は、下線で強調したように相続人がいた場合は適用がありません。そうすると、死亡した賃借人の賃借権は相続人に承継されます。
この点、賃貸人に対する関係では、裁判所は、昔から相続人の持つ賃借権を援用して賃貸人に対抗できるという理屈付けで同居者等の立場を保護してきました。
これに対し、当の相続人が、同居者等における居住の継続を望まず、自ら明け渡し請求をする、賃貸人との間で合意解除する、あるいは、わざと家賃滞納をして解除させるという手段で追い出しを図ることが考えられます。そうした場合には、同居者等の保護は図られません。何らかの立法的解決が待たれるところですが、経済的・感情的対立が絡み、大変な難問です。





H23.7.22
養老保険の謎パートU

養老保険は、積み立て型の保険で、満期保険金と死亡保険金が受け取れます。そこで国税庁は、法人契約の養老保険の取り扱いを以下のように通達しました。
@満期保険金も死亡保険金も法人が受け取る場合→保険料は、全額資産計上
A満期保険金も死亡保険金も従業員やその遺族が受け取る場合→保険料は、その従業員の給与
B満期保険金は法人だが死亡保険金は従業員の遺族が受け取る場合→保険料の1/2は資産計上、1/2は保険料。但し一部の役員又は従業員の場合は給与

しかし4つ目は気がつかなかったのか?
C 満期保険金は従業員 死亡保険金は法人の場合は、どう取り扱うのでしょうか?
 従来このような契約が無かった為、国税庁の通達にも、明確に謳われておりません。
上記Bより類推すると、1/2は給与・1/2は保険料(経費)と考えられます。この取り扱いも物議を呼んでおりますが・・・

更に、受け取った満期保険金の計算は?
 満期保険金は、従業員が受け取りますから、受け取った満期保険金は従業員の一時所得となります。
一時所得の計算は以下となります。
(満期保険金−支払い保険料−50万)÷1/2
ここで問題となっているのが、支払い保険料です。この支払い保険料は、本人が負担した分(Cで給与とされた分)か?会社負担分も含めた全額か?

国税庁の通達では全額!!
 国税庁の法解釈である通達の所得税基本通達34-4では、明快に「支払を受ける者以外の者が負担した保険料又は掛金の額も含まれる」と記載されております。

裁判所も二転三転
 福岡高裁で2009年に出された判決は、全額を認めていますが、2010年12月に同じ福岡高裁で出された判決は、通達の解釈が間違っているとして、本人負担分しか認めませんでした。
 これを受けて2010年12月22日「23年度税制大綱」では支払い保険料は本人負担分とする旨を明確にしようとし、2011年6月22日の国会で成立しました。





H23.7.21
養老保険の謎

生命保険の構成は、大きく定期保険と養老保険の2種類となっております
 定期保険には平準定期と逓減定期と逓増定期の3種類があります。
養老保険のうち男性の満期を105歳、女性の満期を108歳として保険料を計算したものを、終身保険といいます。

定期保険は、所謂掛け捨ての保険です
 ですから満期保険金というのはありませんので基本的に保険料という経費で落とせます。その為、節税対策に多く用いられました。そこで平成20年にその取り扱いが厳しく制限されるようになりました。

養老保険は、所謂積み立て型の保険です
 ですから保険料は、基本的に保険積立金として資産に計上することが原則です。しかしこの養老保険に思わぬ落とし穴がありました。

法人契約の養老保険の取り扱い
 国税庁の通達によると、以下の3通りとなっております。
@満期保険金も死亡保険金も法人が受け取る場合→保険料は、全額資産計上
A満期保険金も死亡保険金も従業員やその遺族が受け取る場合→保険料は、その従業員の給与
B満期保険金は法人だが死亡保険金は従業員の遺族が受け取る場合→保険料の1/2は資産計上、1/2は保険料。但し一部の役員又は従業員の場合は給与。

4つ目は気がつかなかった?
C満期保険金は従業員 死亡保険金は法人の場合は、どう取り扱うのでしょうか?
従来このような契約が無かった為、国税庁の通達にも、明確に謳われておりません。
上記Bより類推すると、1/2は給与・1/2は保険料(経費)と考えられます。

4つ目の事案に対する現在の国税庁の対応
 「実態に則して個別に対応する」と、なっております。ただしこのような契約が節税対策として一般化すると、課税上弊害が出るとして、規制してくるのも時間の問題かと思われます。





H23.7.20
セールス成功への道

 セールスを成功させる鉄則は、セールスの責任者が部下をやる気にさせ、売上向上を図ることです。
 この当然のことが、決してやさしいことではなく、奥行きが深い創意工夫を必要とします。
 それは、部下それぞれのセールスに対する思いや能力に違いがあり、顧客も様々であり、セールスの初訪、顧客ニーズの把握、応酬、クロージングなどの場面に応じて、セールスの現場での状況判断と咄嗟の対応が必要なためです。

セールス成功の原則
この難しいセールス活動においても、次のような成功の原則があります。
@セールスチームとセールスマン個々が達成したい目標を設定する。その場合、目標とする顧客・販売数量・金額とその根拠について部下に考えさせ、発言させて、前向きな目標設定に誘導し、最終的に責任者の決断とその根拠を示して決定する。
A現状と決定した目標のギャップを期間・月間・週間などの販売数量・金額に分解して目標設定する。
B基本的な商品知識・セールストーク等販売知識を徹底的に叩き込む。
その場合、決して妥協してはならない。
C動きつつ考え、体験交流でセールスのやり方を修正、改善する。

経営者・販売責任者の留意点
1.全員参加のノウハウ共有
人間は、その場、その場でリアルタイムの知を使い、即座にねらいをもって行動する習性をもっており、その体験が生きたノウハウの集積になります。
セールスチーム・セールスマンそれぞれの個性を認め、その体験から学んだこと、創意工夫した体験事実、反省点を、全員の前で発表、ノウハウを理解・共有すると良いでしょう。

2.モチベーションの向上策
 「会社に貢献したこと」が評価されることは、やる気・モチベーションの向上に役立ちます。定期的にセールスチームとセールスマンのオープンな評価・表彰を行い、努力を顕彰すると良いでしょう。その場合評価の対象となった、販売実績・販売行動を具体的に指摘、評価することが大切です。





H23.7.19
精神障害等の労災請求状況とメンタルヘルス対策

脳・心臓疾患や精神障害者労災の補償状況
 厚生労働省は平成22年度に脳・心臓疾患や仕事のストレスでのうつ病等精神疾患を発症し、労災申請した人と労災認定された人の状況を発表しました。脳血管や心臓疾患は過重な仕事が原因で発症する場合があり、これが「過労死」に繋がる事があります。
 労災認定された人の1ヶ月の平均残業時間は80時間から100時間未満の人が最も多く、22年度に申請した人は800人と、4年ぶりに増加しています。
精神疾患の労災申請は2年連続増加しており、仕事上のストレス等でうつ病を発症したとして申請した人は前年度より、45人増え、1,181人で過去最多を更新し認定者数も308人で最多となりました。

精神疾患の原因は対人トラブルの増加
 22年度に認定された308人のうち発症の原因は「仕事内容・仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があった」とする人が最も多く次に21年度から認定基準に盛り込まれた「ひどい嫌がらせ、いじめ、又暴行を受けた」が続き「上司とのトラブル」「セクハラ」等も含め対人関係が原因となっている事例が増えています。申請が増えた背景には、「ひどい嫌がらせやいじめ」も労災対象になるという認識が、広まりつつあるということが挙げられます。

仕事でストレスを感じる人は6割
 うつ病等気分障害患者数は20年の調査では100万人を超える状況となっています。仕事や職業生活に強い不安やストレスがあるとする労働者の割合も6割に上るとのデータもあります。過去1年間にメンタルヘルスを理由に連続1ヶ月以上休業又は退職した人がいる事業場の割合は8%となっており、一方でメンタルヘルス対策に取り組む企業は3割未満といわれています。

メンタルヘルス対策に取り組むには
 企業は、対策の推進の核となる担当者を選任し、その必要性を労働者や管理職にも理解を求め皆で職場改善を点検してみる事が良いでしょう。例えば職場のレイアウト・作業方法・コミュニケーション・職場組織等をチェックリストで点検して問題点を洗い出してみましょう。又メンタルヘルス不調者の発生予防、早期発見の為の管理職研修や社内相談機関の設置、無料で相談できる国の支援センター等に支援を依頼する事もできます。





H23.7.15
“顧客ご満足”の獲得

“顧客ご満足”を獲得するには、
・どの市場の顧客を獲得、維持するのか
・どのような商品(品質・サービス)で
顧客のご愛顧と信頼を勝ち取るのかを計画し、実践しなければなりません。言いかえれば、企業活動の目的を追求することに他ならないと言えます。

“顧客ご満足”獲得の基本
最も基本となるのは次のようなことです。
@「市場」の定義
市場はどこに存在するのか(法人顧客ならその業種や規模・数、個人顧客ならその性別・年齢層・顧客数など)
A顧客の定義
・自社が販売したい商品・サービスから考えて、どのようなニーズや欲求を持っている顧客か
・その顧客は日本国内・アジア・欧米などのどの地域にいるのか
・顧客が商品・サービスを購入する目的、理由はなにか
・顧客が商品・サービスを購入する方法は何か

このような“顧客ご満足”の基本を入念に調査・検討して、マーケティング戦略を立てることが重要になります。

マーケティングの4P
 マーケティング戦略を立てる四つの重要な要素があります。それは「マーケティングの4P」と言って、
・プロダクト(商品・サービス)
・プライス(販売価格)
・プレイス(販売経路)
・プロモーション(販売施策)
を指します。
 この四つのPのどこで競合他社と差別化するか、その巧みさが“顧客ご満足”獲得の勝負を決定づけることになります。

経営者・販売責任者の留意点
 次の点に留意することが大切です。
@販売経路は十分に形成されているか
A競合他社の存在とそのマーケティング戦略を知り、自社の4Pによる差別化を検討、実施する。
B販売担当者の人材確保、能力開発、組織化を十分に行う





H23.7.14
サラリーマンの節税

選択済みの最大の節税策
サラリーマンは収入を誤魔化せないし、認められる経費も少ない、経営者たちは、領収書を集めて節税をやっていて、羨ましい・・・、なんて不満話はよく聞きます。
 しかし、給与所得者であることこそが、最大の節税策です。

事業者とサラリーマンの比較
 事業所得者で経費を2,000万円かけて4,000万円の収入があったとすると、稼ぎは2,000万円です。所得控除が200万円だとすると、所得税と住民税は約423万円で、社保負担を無視した税引き後手取は約1,355万円です。
 サラリーマンが同じ条件で同じ手取となるときの稼ぎである年収は約1,779万円になります。
 つまり、2,000万円とこの金額との差は給与所得控除による効果で、税法の世界では最大の既得権、最大の聖域です。

被災地の事業者とサラリーマンの比較
 大震災に遭って、一家の稼ぎ手が死亡したような場合、サラリーマンだと、まず労災保険の遺族補償の適用があり、厚生年金等の遺族年金の対象になります。年収として何百万円かになります。
 事業主の遺族には、労災も厚生年金も適用外で、国民年金の遺族年金が数十万円支払われるだけです。従業員の労災保険料の全額・年金保険料の半額を負担する事業主には人生のリスク管理は自己責任とされています。

法人成りは給与所得者成り
 多くの個人事業主にとって法人成りは、給与所得者となって節税効果の恩恵に与かれるとともに、本人も社会保険に加入できる、安定への第一ステップの意味をもっています。給与所得者であることにメリットがなかったら、法人成りへの意欲はあり得ません。給与所得者であることは最大の節税策なのです。

正社員保護制度が厚いことへの気付き
 逆に、経営者を妬んだり、不正の常習犯のように思ったりしている人々で、それなら自分も脱サラをして経営者になってやろう、と行動に出る人は滅多にいません。
 脱サラして初めて、給与所得控除という架空経費控除制度の恩恵に気付き、起業に失敗して初めて、正社員サラリーマンを保護する制度から脱したことのリスクの大きさに気付きます。





H23.7.13
雇用期間満了と失業給付日数


離職理由による給付の扱いの違い
 雇用保険の被保険者が離職したときに受ける失業給付は離職理由によって所定給付日数や給付制限の有無に影響します。
 会社の倒産や解雇などで離職を余儀なくされた人は「特定受給資格者として、給付制限がなく、所定給付日数も年齢や加入期間によっては自己都合退職の場合より多くなっています。
 又、現在は(平成21年3月31日〜24年3月31日までの間に離職した人)期間の定めのある雇用契約が更新されなかった事等、やむを得ない理由で離職した人も「特定理由離職者」として給付において同様に取り扱われています。

雇用契約期間満了の離職は内容重視
 雇用契約期間満了により離職した人の受給資格の扱いは契約期間や更新の回数、更新の有無の明示、労働者の更新希望の有無などによって、特定受給資格者、特定理由資格者、どちらにも当てはまらない等と扱いが異なってきます。

(1)特定受給資格者となる場合
@期間の定めのある雇用契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合、当該契約が更新されない事となったことにより離職した人
A期間の定めのある雇用契約の締結時に当該契約が更新される事が明示されていた場合において、当該契約が更新されない事となったことにより離職した人(前記@の場合を除く。)

(2)特定理由離職者となる場合
労働者自ら契約更新を希望したにもかかわらず更新について合意が成立するに至らなかったため離職した人(前記の@Aの場合を除く。) これは契約書に「契約の更新をする場合がある」とされてはいるものの、更新の確認までには至っていない場合等が該当します。
 前記の(1)(2)にも当てはまらない場合は自己都合退職と同様の扱いになります。この場合は給付制限(受給資格決定から7日間の待機後、さらに3ヶ月経過したときから支給対象期間が始まる)があります。
 離職理由が期間満了の場合には通算の契約期間、更新の回数、更新の延長や合意の有無、本人の希望の有無等事実を整理して離職票を作成しましょう。





H23.7.12
国民年金の保険料免除制度


対象は20歳以上60歳未満1号被保険者
 国民年金の保険料は毎年280円ずつ引き上げられ、物価、賃金の変動を加味した改定料率を乗じ、保険料を決めています。平成23年度の保険料は15,020円となり、昨年度より、80円低くなりました。第1号被保険者の中には学生や無職で保険料納付が困難な人達もいます。そのため、保険料の免除や猶予の制度が設けられています。

法定免除と申請免除
(1)法定免除とは、第1号被保険者が次の要件に該当する場合、届出により保険料全額が免除されます。
@障害基礎年金や障害厚生年金(3級を除く)等の受給権者
A生活保護法による生活扶助やハンセン病問題の法律による援助を受けているとき
Bハンセン病療養所や国立療養所入所者

(2)申請免除とは全額免除、半額免除、4分の1免除4分の3免除の4つの免除区分があり、要件に該当した時被保険者が申請し承認を得て、保険料の全部または一部が免除されます。但し、連帯納付義務のある家族にも収入等の要件が課せられていて、該当しない場合は免除を受けられません。
承認期間は7月から翌年6月までで原則毎年申請を行う必要があります。ただし、全額免除の場合は継続的免除申請方式により希望すれば次年度以降も申請なしで継続できます。東日本大震災では、「天災その他の理由により保険料を納付する事が著しく困難なとき」に該当し特例免除とされ天災による損害を受けた場合や失業者を免除対象としています。

保険料の免除期間と年金額
 老齢基礎年金の受給資格を得るには、原則25年以上の加入が必要です。その際、保険料納付期間、免除期間、合算対象期間を受給資格期間として合算します。但し、免除された期間分の年金は免除区分に応じて減額されます。
 免除以外には納付を猶予する制度もあります。後日、猶予された保険料を納付しない時はカラ期間として受給資格期間に合算しますが、年金額には反映しません。
 又、学生の納付特例制度と、30歳未満の人の保険料納付猶予制度も有若年加入者が利用できます。いずれも猶予期間は10年までの追納ができます。





H23.7.11
節税と財産

貸借対照表は財産の管理表
貸借対照表とは、実際に存在する財産を集計した表です。当然負の財産である借金なども表示しております。
現金・預金などのいわゆる実在する財産を資産といい左側へ表示します。借金等の負の財産を負債と言い右側へ表示します。 
資産から負債を引いた残りが正味財産でこれを資本といいます。

損益計算書は財産の増減表
損益計算書は、一定期間(これを会計期間といいます。)の、収益勘定と費用勘定を集計したものです。
収益勘定とは、売上や受取利息等財産が増加したことを表示する勘定です。
費用勘定とは、交際費や支払利息等財産が減少したことを表示する勘定です。

利益と損失
収益勘定から費用勘定を引いてプラスであれば利益と言うことになり、マイナスであれば損失と言うことになります。
ですから利益があるということは、一定期間に正味財産=資本が増えたと言うことであり、損失があるということは、一定期間に正味財産=資本が減ったと言うことです。

利益と節税
利益が出ると当然利益に税金がかかってきます。そして、その税金分だけ財産が減ることとなります。
節税対策とは税金によって財産が減ることを防ぐ対策です。しかし税金を減らすには、利益を減らす=財産を減らさなければなりません。
ですから過度の節税に走ると、税金を払う代わりに、税金以外のことで財産を減らしていることもあります。ご留意ください。

ではどうするか?
「利益があるということは、一定期間に正味財産=資本が増えたと言うことであり」と言いましたが、増えた財産が現金であるとは限りません。しかし税金は現金と言う財産が確実に減ることを意味します。 
ですから節税対策の基本は、不良な財産を減らして現金という財産を減らさないようにする対策とご理解下さい。





H23.7.8
電力不足に備えた働き方

もし夏の昼間に停電が起きてしまったら
 大震災の影響によりこの夏、東日本では電力が足りないと言われています。特に平日の9時から20時の電力消費ピーク時に節電をしないと万一停電が起きると多大な影響が及ぶ事が懸念されます。冷房や空調が止まり、熱中症も心配されます。職場では生産や営業活動に大きな支障が生じてしまいますし、生活にも影響してきます。職場でも労使の話し合いで、冷房や照明の工夫をする他、夏の間の働き方や休み方について話し合ってみてはいかがでしょうか。

節電と働き方の話し合いのポイント
@昼間の電力の節約の為に始業・終業時刻を見直す。始業・終業時刻を繰り上げるサマータイム制度の導入や所定労働時間の削減や短縮・ノー残業デー設定等
A平日の電力節約の為に所定休日を土・日以外に変更し、平日の電力消費を減らす。
B連続休業・休暇の活用
 夏季休暇は8月のお盆の時期に休業が集中する為、その前後の時期と比べ電力需要が低下します。そこでお盆以外の時期に夏季休暇を設定して電力消費の分散をします。又、年次有給休暇の計画的付与制度を導入して、年次有給休暇のうち、五日を超える部分については労使協定で計画的に休暇取得を割り振る事が出来ます。
C秋季の事業活動へ振替
 可能である場合は夏季の業務を秋に振り替え、その場合に変形労働時間制を採用して時間外労働が増えないよう抑制します。

労働時間や休暇の見直し手続き
 以上のような節電の為の労働時間や休日の変更をする場合には労使協定を結ぶ必要がある場合があります。この場合は見直される労働時間や休日の対象となる期間(例えば7月〜9月)を決めておきます。
又、原則として就業規則の変更も伴います。この場合は、臨時的措置として期間を限定し、変更事項を記載して変更届を意見書と共に労基署に届ける事となります。

その他で配慮したい事
社内で労働時間や休日の変更を検討したとしても、立場によっては家庭的事情等で変更できない人がいる場合には話し合いが必要でしょう。このような方々にはフレックスタイム制(1ヶ月以内を平均して1週間当たりの平均時間を法定労働時間として始業・終業時刻を自主的に決定する)の導入や可能なら在宅勤務の利用等も考えられます。





H23.7.7
夏の節電と企業の対応

産業活動継続の為の節電の必要性
 東日本大震災の影響により、この夏の電力不足が言われています。昨年並みの猛暑とはならないかもしれませんが、昨年と比べると東京電力管内では620万kWの電力が不足するとしています。もし再び計画停電が実施された場合、オフィスや工場や店舗で照明が消え、冷房が使えなくなり、機械や冷蔵装置の停止等で企業活動にも多大な影響を与えてしまいます。震災の影響を直接受けていない関西でも節電要請がある等、今後全国的にも節電の要請は広がるかもしれません。
 オフィスや店等、企業が採れる節電対策を考えてみたいと思います。

マイナス15%抑制には
 東日本では今年の夏季の電力ピーク時間帯(7月〜9月の平日9時〜20時)の電力使用量を15%削減する事で需要と供給が賄えるという見通しを立てています。大口需要の工場や小口需要の一般企業でも15%削減して行くには各企業の協力が必須となるでしょう。15%の目標を達成するためには照明・空調設備の節電、営業時間の短縮・シフト・夏季休業の設定・延長・分散化等の対策があります。

効果的な電力抑制のポイント
@ピーク時間帯に照明や空調を節電する。
ア.照明装置は間引き照明にしたり、廊下や休憩室・共用部分を間引くか消灯する。
イ.室内温度は28℃を原則とする。
職場によってはこの温度が適当でないところもあるでしょうし、これ以上温度が上がると熱中症の問題もあります。扇風機や換気等で風通しを考える事も必要でしょう。又、除湿は案外電力消費を増やす事もあるそうです。
A電力の使用時間帯をずらす
 通常の節電対策では抑制が少ないという場合に使用ピークを他の時間帯や休日にシフトしたり、オフィスではサマータイム制度の導入をする企業も出てきています。

節電行動計画を立てて実行してみる
 具体的対策は昨年の最大使用電力を把握し、今年の節電対策を検討してみましょう。
 資源エネルギー庁で、業種別節電対策のポイントを示した節電行動計画のひな型を出していますので参考にしてみてはいかがでしょうか。





H23.7.6
扶養親族情報の必要性


「年少扶養親族」が生きているところ
 「年少扶養親族」とは年齢16歳未満の扶養親族のことで、今年から扶養控除の対象から外されました。「控除対象扶養親族」という言葉もできて、年齢16歳以上の扶養親族を指すことになりました。
 ここで、「扶養親族」の規定を、年齢16歳以上に限定すれば、「年少扶養親族」だの「控除対象扶養親族」だのという余計な言葉を作らなくても済むだろうに、と疑問が湧きます。
 しかし、「扶養親族」という従来の言葉もないと困ることがあります。寡婦控除・寡夫控除、障害者控除の適用においては、扶養親族がいることを前提とする規定もありますので、ここでは「年少」の扶養親族も判定に取り込まれます。

扶養控除等申告書の住民税欄
 扶養控除等申告書では、宛先が税務署長と市区町村長との連名になり、「住民税に関する事項」が設けられ、年少扶養親族の明細はここに記入することになりました。
 所得税の計算においても必要な情報ではありますが、住民税に関しては、所得税で必要とする以上に重要な意味をもっているので、住民税専用事項のような印象を与える表記になっています。
 扶養親族は生年月日によって、年少、特定、成年、老人等の区別をされ、その情報は源泉徴収票(給与支払報告書)で自治体に伝達されることになります。

住民税における年少扶養親族の重要性
 総務省のホームページでは、個人住民税の算定(非課税限度額の算定)等の際に使用するため、年少扶養親族の情報が必要としています。
 住民税の非課税は、東京都の場合、控除対象配偶者と年少扶養親族2人がいる場合、
35万円×4人+32万円=163万円
この金額以下の所得だと、所得割の課税がありません。
 所得163万円の給与収入は258万円余で、社保控除等の後の金額が130万円とすると、配偶者控除と基礎控除後の課税所得は54万円となり、所得税は27,000円負担ですが、住民税所得割は負担ゼロなのです。
 ここでは、控除対象扶養親族という言葉よりも、扶養親族と言う言葉に該当するか否かが重要な意味を持っています。





H23.7.5
つなぎ法の原理主義的性格


憲法原則の解釈3態
 「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする」この憲法規定から、後からの法律で遡及課税が可能かについて、解釈が分かれています。
@ 判決の世界では、立法の予測があれば遡及課税されても文句を言うな、というようなものでしたが、いま、それでよいのか、最高裁の最終判断待ちです。
A 最近の行政サイドの見解は、原則として法律の遡及適用は可能だが、不利益不遡及の原則があるというもので、納税者有利規定に限っては遡及適用を前提に税制改正案を作っています。
B 遡及課税を過去何年にも亘ってしてよい訳はないが、何か月かならよい、ということを、この憲法規定から読むのは恣意的である、として、租税負担の増減を問わないすべての課税の変更の遡及適用を排除すべしとする見解は原理主義的で、少数派です。

自公のつなぎ法の原理主義的性格
 自民党と公明党の提出した日切れ税法に係る「つなぎ法」は3月31日となっている措置法規定を6月30日に改めるだけで、すでに前年末12月31日で日切れになってしまっている規定については全く関心を示していませんでした。
生きている法を生き永らえさせるのが「つなぎ法」の意義なので、すでに日切れとなってしまっている法はつなぎようがないとの自覚に達したのかもしれません。

つなぎ法原理主義の今後への影響
 ところが、6月22日に国会通過した自公民3党合意の改正税法は、当初の改正税法案から民主党色の濃い部分を排除したもので、財務省主導らしく遡及課税を是とするものでした。
とは言え、政権が常に安定している保証がないことを前提にすると、納税者有利の規定だからといって事後立法での遡及適用を予定した安穏とした立法作業は、時限法規を廃止にしてしまうリスクを負うことを、財務省は学習したはずです。
 今後は、法解釈のBの考え方が選択されて変わっていくということではありませんが、結果として、そのBの考え方が実態を反映した考え方として、受け入れられていくことになるのだと思われます。





H23.7.4
領収書と領収証


領収書と領収証は、ほぼ同じ意味で使われており現在では領収書の方が一般的に用いられているようですが、概ね以下のように使い分けられております。

領収証とは?
 読んで字の如く領収の証(あかし)です。
金銭等を受けたったときに、受領した者が受取った事実を証明するために作成し、その支払者に交付する証拠の証券を言います。これがいわゆる「領収証」です。コクヨ等市販されているものは「領収証」となっております。

領収書とは?
領収証と記載されていなくても、受取った事実を証明するために、請求書やお買上票等に「代済」「相済」「了」などと記入したものや、レジペーパーなどその作成の目的が金銭又は有価証券の受取りの事実を証明するものは、いわゆる「領収証」と同じ扱いとなります。
ですから名刺の裏やメモであっても、金銭等の受取りの事実を証明するために作成した物であれば「領収証」と同じです。
 これらを総称して領収証書類、所謂「領収書」と呼んでいるのだと思われます。
ですから、タクシーなどのレシートには、概ね「領収書」と記載されております。中には「領収証」となっているものもあります。

国税庁の使い方
国税庁も「金銭又は有価証券の受取書や領収書は、印紙税額一覧表の第17号文書「金銭又は有価証券の受取書」に該当し、印紙税が課税されます。」と総称として「領収書」としており
「「受取書」、「領収証」、「レシート」、「預り書」はもちろんのこと、受取事実を証明するために請求書や納品書などに「代済」、「相済」とか「了」などと記入したものや、・・・」と狭義の意味で、「領収証」と使っております。





H23.7.1
適正借入残高はいくら?


適正借入残高の分析指標
 「当社の適正借入残高は幾らですか」と聞かれることがあります。しかし適正借入残高を示す決定的な分析指標は結論から言えばありません。
 方法としては、経常運転資金と有利子負債の関係を見るとか、総資産に占める借入金の割合を見るとか、有利子負債月商倍率等がありますが、どれも業種業態・企業規模等によって異なります。
 また政策的な先行投資の場合の借入と明日の資金繰りのための借入では、借入残高指標の分析結果が同じでもその見方は180度違います。

返済可能かどうか?
 要は返済可能な借入残高であれば、適正借入残高と言えます。
 返済可能かどうかの資金繰りを、正確に見ることは、かなりの経理知識と力作業が必要です。そう言ったことは会計事務所や経理にまかせたとしても、経営者としては大枠で返済可能かどうかを捉えておく必要があります。

簡易判断方法
 返済原資は、基本的に儲け=利益からしか生まれません。次の手順で貴社の借入を判断してみてください。
@まず貴社の利益(又は損失)から税金や配当等の支出を引いてください。(返済は将来に わたりますから、現在繰越欠損金があって納税を免れていても、利益の場合は、安全性を 考慮して概ね40%の税金は控除して下さい)
A次に経費のなかで、資金の出て行かない経費(減価償却費や引当金等)を足してくださ  い。
B最後に経費にはならないが資金の出てゆく支出(借入の返済・保険の積立金等)を引いて ください。
 答えがプラスであれば、貴社の借入残高は適正であると言えます。答えがマイナスであれば、返済が多いと言うことになりますので、返済期間を延ばして借り換えをするとか手を打つ必要があります。
 赤字でも試してみてください、減価償却や引当が大きい会社はプラスの可能性もあります。