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H24.9.28
平均値とバラツキ

 トップは経営会議などで、「前月の営業利益は5%」などと報告を受け、その数字が前期に比べてどうか、当期の計画は達成されているか、に注目してチェックすることが多いでしょう。
 その数字は営業活動がいくつかの地域別に分担して行われている場合、それらの全体平均で表されていることになります。
つまり、報告された実績営業利益の数字の裏には、地域別の数字があり、それらは通常バラついています。
 営業利益率の平均5%をさらに向上させるには、地域別のバラツキに注目して、何故地域間で差が生じているのか調査する(この図の例では、B・D地域の営業利益が高い原因、E・A地域が低い原因を、それぞれの地域の販売活動事実を通じて調査し、比較する)ことが大変重要です。

バラツキ退治で業績向上
 そのバラつきの原因には、販売方法(販売促進施策・販売技術・販売ツールなど人為的に修正することができる原因と、競合他社の販売施策など修正不可能な原因がありますが、その修正可能な原因には、自社内の地域担当者間の販売ノウハウ相互学習と改善を行うことによって、自社全体の業績向上が図れることが多いと言えます。
 従って、営業の現場を良く知っている社員の協力を得て、修正可能なバラツキの原因と優れた営業活動を探り出し、営業社員に実践させるのが業績向上の具体策として有効です。

経営者の留意点
 このような、部門間・担当者間の仕事のやり方の違いを相互に研究・工夫する動きは、なかなか自発的には行われないものです。トップが「平均値とバラツキ」に注目して、業績を公開し、オープンな相互研究を働きかけることが必要と言えます。





H24.9.27
誰でも使える家族信託

一般の家庭でも使えます
 家族の財産管理や承継に「家族信託」を活用する動きが注目されています。信託と言うと資産家の話と思われがちですが、対象資産は「自宅」です。
2007年に信託法が改正され、「個人信託」のひとつとして一般家庭の「家族信託」が可能になりました。例えば、父親が亡くなり1人暮らしの母親が家を、長男に信託し長男は母の自宅を管理しながら母をその家に住まわせるということができます。このような信託を「家族信託」といいます。

仕組みはシンプル
 母親を「委託者」(財産を信託する人)で「受益者」(信託の利益を受ける人)、長男を「受託者」(信託財産の所有名義人で財産管理を行う人)にし、更に死後の自宅所有者を信託契約で長男としておけば長男が自宅を相続できる、と言う仕組みです。

メリット1 贈与税がかからない
 生前長男に自宅を贈与すれば原則贈与税がかかります。その点、信託の仕組みで母親が死亡するまで受益者としておけば、名義を移しても贈与税はかからずに済みます。

メリット2 争続の心配がない
 母親の死後に家を長男に渡す場合、遺言があれば可能ですが、他の相続人との問題等で遺言通りにならない恐れもあります。
 母親は遺言と同様のことを生前に実現できます。これまでの方法は、母親が元気な間に長男に家を渡すと、税金の問題が生じたり、母親の家の権利がなくなり、面倒を見てもらえなくなる心配もありました。
 このように自分が元気な間に財産の名義は面倒を見てくれる他の人に移しておきたいが、その財産を自分の利益のために使ってほしいという思いを実現できるのが「家族信託」なのです。
 逆に、母親が将来老人ホームに入居するため自宅を売る必要に迫られた場合にも、その手続は長男が行いますが、受益者は母親ですから、得た利益は母親のために使わなければなりません。

道徳の法制化
 子供は年老いた親の面倒を見て、親は面倒を見てくれた子供に財産を譲る。と言う当たり前の道徳を法制化したものです。





H24.9.26
国民年金保険料後納制度

 納め忘れた保険料を納付期間延長で納付
 国民年金保険料は納付期限(当月分は翌月末まで)から2年を経過すると時効により納付をすることが出来なくなりますが、平成24年10月から27年9月までの間に限り、時効で納付ができなかった過去10年間の納め忘れの保険料を納付する事ができることになりました。この保険料後納制度を利用すると年金額を増やす事や納付期間が不足していて年金受給が出来なかった方が年金受給資格を得られる場合があります。但し、後納制度が施行されても保険料の遡り納付が出来るのは2年に変わりはありません。

対象となる方は
 国民年金は納付期間及び合算対象期間を合計して25年満たない等、老齢基礎年金の受給権を有しておらず、過去10年以内に未納期間を有する下記の方が対象です。又、老齢基礎年金の受給者や繰り上げ受給者は対象外です。
@20歳以上60歳未満で10年以内に収め忘れの期間(納付・免除以外)や未加入期間がある方
A60歳以上65歳未満で@の他、任意加入中に納め忘れの期間がある方
B65歳以上の方で年金受給権がなく任意加入中の方

保険料と年金額
 納める保険料は遡った当時の保険料に政令で定める加算額を合わせた額です。納付期限は平成27年9月30日までの間に一括又は分割でも納める事が出来ます。
1ヶ月分を後納すると増額される年金額の目安は、年額約1,638円(平成24年度)つまり1年分納付で約2万円弱が増額されます。後納した時の年金見込額は年金ネットでも自分で試算する事が出来ます。
国民年金を受給するには納付・免除期間が原則25年(300月)必要ですが、平成27年10月以降は10年(120月)に短縮される予定です。(年金額は期間に応じて減額)
 日本年金機構は対象となる方1700万人に順次延長のお知らせを送付しています。
保険料を納めるには最寄りの年金事務所へ年金手帳を持参し、国民年金後納保険料納付申請書を提出します。届出は郵送でも受け付けています。審査が行われてから承認通知書と後納納付書が送付されてきます。





H24.9.25
求人から入社までの流れ

人材を採用する時は募集から
 人材採用をするにはまず採用計画を立て、募集から始めますが、募集から採用、入社までの手順について見てみましょう。

@募集…必要な人材の採用人数、予算にあった募集方法を決め、募集を出す媒体に企業や職種、労働条件等の情報を提供し、募集をかけます。

A書類選考・・・応募してきた方の書類で文字や書き方等、人柄や一般常識をみて志望動機や職務経歴が求人内容に合っているかを確認します。

B採用試験・面接・・・ペーパーテストや面接でマナー、常識度、人柄を見て、さらに能力、経験、希望条件等を確認します。二次面接がある時は通知をします。

C採用・不採用の連絡・・・採用の場合は電話、文書で通知、不採用者にも1週間以内に連絡をします。最近はメールで通知も増えていますが、不採用の場合には個人情報保護の観点から履歴書や職務経歴書は返却するのが望ましいでしょう。応募が多く担当者が忙しいのか、不採用の通知をしない、書類を返さない企業も多いようですが、後の企業イメージが損なわれないとも限りません。しっかりとしておきたいものです。

D労働条件の明示・入社日の決定

E必要に応じて雇い入れ前研修をする

F勤務開始、入社手続き・・・会社のルールを説明し上司、他の社員への紹介、社会保険加入手続き、業務の説明等をします。

採用時に必要な書類
 入社の際に提出してもらう書類は新卒であれば卒業証明書、中途採用であれば前職の源泉徴収票、年金手帳、被扶養配偶者の年金手帳、雇用保険証、住民票記載事項証明書等、会社から提示する書類は労働条件通知書又は雇用契約書、扶養控除申告書、身元保証書、誓約書、通勤経路届等、雇用契約書は労働条件を明示して労使双方で確認する書類です。労働基準法で記載すべき事項が定められています。身元保証書は採用された人が会社に損害を与えたり、契約違反をおこなった時に保証を得る為のものです。保証期間は最大5年で更新する場合は再度作成します。誓約書は秘密保持や社内規則を順守する事を誓約させ入社する人の意識を高める事が目的です。





H24.9.24
TaxHaven定義の不正義

TaxHavenとは
 TaxHavenとは、日本の税法では、所得に係る租税の実効税率がゼロ(ケイマン、ガーンジー、ジャージー、バーレーン、バハマ、マン島)もしくは20%以下(アジア地域としては、マカオ12%、香港16.5%、シンガポール17%、台湾17%、カンボジア20%、カザフスタン20%) の国や地域を指します。

世界最大のTaxHaven
 しかし、アメリカのデラウェア州に代表されるような諸州はTaxHavenそのものといえるような法人制度になっているので、アメリカ合衆国が世界最大のTaxHavenと唱える人もいます。
かつてオバマ大統領が「ケイマンのユグランドハウスには1万2千の企業が入居しており、これは史上最大の建物か、さもなければ史上最大の税金詐欺だ。」と批判したことがあります。それに対して、ケイマンの金融庁長官が「オバマはデラウェアに関心を向けた方がよい。ウィルミントン1209番地のオフィスには21万7千の企業が入っている。」と反論していました。

TaxHavenの総本山で不正の巣窟
 もちろん、イギリスのロンドンのシティーは世界のTaxHavenの総本山であり、アメリカTaxHaven の教師で、LIBOR不正操作、マネーロンダリング、脱税資金の隠匿の諸事件の巣窟です。

TaxHaven共犯国のオランダ
 オランダはかつてTaxHavenとされましたが、その手法に一層磨きをかけているにも拘らず、今はリストから外れています。
オランダは表面税率25.5%で全世界所得課税をする建前ながら、多国籍業の全世界の外国子会社の所得を無税でオランダに持ち込み、これをゼロ税率TaxHavenの子会社に無税で異動させる精緻な導管措置を用意している、TaxHaven共犯国です。

スイスに倣えば・・・
 スイスは、連邦税7.8%、地方税のカントン税13.37%の計21.17%と表示されているのでTaxHavenとされていませんが、実際は多くのカントンが外資誘致の免税措置を採用しているので、連邦税のみの負担になっています。

表向きTaxHavenとされると
 TaxHavenの定義の実際に、正義を見るのは疑問です。しかし、形式的に判定されたTaxHavenの国や地域に所在する親法人の場合は、コーポレート・インバージョンを税制適格で実行することは限りなく困難です。





H24.9.21
求める人材と予算で考える募集方法

適切な方法で人材募集をする
 会社の経営状況や将来に向けて、経営戦略として人材を配置する事は重要な事です。
 外部から必要な人員を調達する必要があれば新規採用を行います。雇用にも正社員からパート・アルバイト等多様な雇用形態があります。職務内容等、必要な人材像を決め、その募集方法を選択します。

主な募集方法と特徴
@ハローワーク・・・無料で利用でき募集費用を抑えられます。最長で翌々月まで掲示できます。近隣職安にもインターネットサービスで募集出来ます。初回に事業内容、加入保険等事業所登録をする必要があり、労働条件等は細かく記載が必要です。

A民間の人材紹介会社・・・ニーズにあった人材を募集しやすい事や面接日、採用可否の連絡等の手続きもやってもらえますが費用は高くなります。

B合同就職・転職イベント…大会場に多くの企業が集まり、求職者へ直接自社アピールが出来ます。各地の商工会議所や地方自治体、人材紹介会社等が企画しています。他の企業と比較されやすいとも言えます。

C高校や大学の就職課・キャリアセンター
・・・学生を募集したい時は有効です。求人時期や方法は各学校で様々です。

D新聞・・・求職者の反応が速いので急募する時に便利です。業界紙であれば特定の技術者等も募集しやすいでしょう。但し、広告期間は短い上、料金も高めです。

E折込みやポスティング求人広告・・・地域限定募集等に有効で近隣に住む方の応募が多い傾向があります。急募には向いていますが代理店を通すと費用がかさみます。

F求人誌・・・社員からアルバイトまで目にとまりやすく、無料掲載するものもあります。又、インターネットサイトもあります。いずれも広告を大きくし、目立つ所に出すには費用がかさみます。

G自社のホームページ・・・必要な時期に自由に掲載できます。直接応募してくるので調整がし易いですが閲覧者が少ないと効果は薄いです。

H知り合いからの紹介・スカウト…役員や社員の知り合い、他社からの引き抜き等、費用は無料の場合が多く人物に対する情報は入り易いですが、募集範囲が限られます。





H24.9.20
外国人従業員の副業管理
資格外活動許可とは

外国人従業員と副業
 外国人に限らず、従業員の兼業や副業に関する規定を、就業規則などに設ける会社は多いと思います。業務時間外の兼業・副業を全面的に禁止することの有効性については論議が交わされるところですが、外国人従業員が副業する場合、その方の在留そのものに大きく影響することもありますので注意が必要です。

資格外活動許可とは
 日本に在留する外国人には、活動内容や身分などに合わせて全27種類の在留資格が付与されていますが、そのうち就労が目的である在留資格などいくつかについては、その外国人が日本で「活動できる内容」が定められています。そのため、本来の在留目的である就労内容と異なる活動で、報酬を得ようとする場合については、本来の在留目的外の活動を行う許可として資格外活動許可を得なくてはなりません。資格外活動許可は、留学生がアルバイトをする際にも必要とされるものですが、正社員として就労目的の在留資格を持っている外国人の方であっても、本来の在留目的と合わせその目的外の就労活動をする場合にはこの許可が必要です。たとえば、IT技術者として来日した外国人が、夜間休日に語学教師のアルバイトを行う、本来の在留目的はIT技術者としての活動ですので、資格外活動の許可を受ける必要があります。
資格外活動許可を取らずに外国人従業員がアルバイトをしていた場合、そのアルバイト先での活動は不法就労となりますので、在留期間の更新などに影響する可能性があります。

資格外活動許可が認められない例
 資格外活動がどういった場合に認められるかどうかについては、その外国人が持つ在留資格により異なりますが、就労目的の在留資格を持つ外国人の方が単純労働とみなされるアルバイトを行うことは原則的に許可されません(一方で、留学生や家族滞在者は資格外活動の内容が単純労働でも許可されます)。ですから、通訳・翻訳者として来日した外国人がコンビニでアルバイトをするような例は、よほど特殊な事情がない限りほとんど認められません。昨今の雇用情勢に伴い、民間企業の副業に対する禁止措置が緩和されてきている傾向もありますが、社内規則だけでなく法律による規制があることにも注意してください。





H24.9.19
管理のサイクル


 「管理のサイクル(PLAN―DO―CHECK−ACTION)」は第2次世界大戦後、アメリカから日本へ導入された“品質管理(QC・Quality Control)”の中心的概念として有名で、今では当たり前のように経営管理に使われています。
 その考え方は次の通りです。

全ての経営活動は、“品質意識”を土台にして、「管理のサイクル」を次のように回し続けることによって改善が進む。
1. まず、PLAN(計画)を立てる。
2. DO(実行)・計画の通りに実行する。
3. CHCK(チェック)・実行した結果をチェックする。
4. ACTION(アクション)・チェックした結果から、計画を修正する。

サイクルの回し方・日本版
高度成長期を通じて“品質管理”が経営管理の方法として浸透した過程で、日本企業の間に「管理のサイクル」の回し方は、「PLAN」から始まるのではなく、「現状のチェック」から始まる、と考える方が適切だ、とする考え方が出てきました。
 つまり、多くの経営活動は、現在実行されている事柄の問題点をチェックするなど、現状を的確に把握してから、計画を修正する、または計画を立てる、と言う順序で進めるのが適切である、とする考え方です。
これは現実の経営活動と適合するところから、多くの日本企業に支持されるようになりました。
 日本で生まれた“三現主義(現地又は現場・現物・現実)”の本質は「事実に基づく的確な状況判断」を最重要と考え、経営判断の根幹に置く点にあり、日本の経営哲学の特色の一つになっていますが、「管理のサイクルの回し方はチェックから始まる。」と言う考え方も、それが起点になっていると言えます。経営者の方々に「自社の経営管理のサイクル」が“三現主義”に基づいているか、再確認することをお勧めします。





H24.9.18
コーポレート・インバージョン

インバージョンの準備としての親株取得
 外国親法人P株式を用いるコーポレート・インバージョン(逆さ再編)を実行するには、まず合併法人Bが親法人株式Pを取得する必要があります。組織再編の交付株式としての親会社株式取得は、会社法も容認しています。取得方法については特に触れていません。
法人税法も、親法人から直接提供された親法人株式ならば、取得時や組織再編実行時に時価評価不要としているだけなので、取得方法に制限がありません。

主要な三つの取得方法
@一つ目は、親法人Pによる無償又は備忘価格(例えば1株1円)による新株発行等です。そもそも親法人株式を使う税制適格の三角組織再編のメリットは、資金調達・税負担から解放される点にあるため、この方法が本来的なのです。
A二つ目は、親法人Pが子会社Bに対して資金を貸付け、これを子会社Bが親法人Pに払い込むかたちで新株発行を行うという方法です。この場合は外国親法人Pに対する負債の利子が発生することになり、内国法人の利益の圧縮をもたらします。
B三つ目は、逆さ合併による方法です。被合併法人Aは外国法人Pの全株主なので、逆さ合併によりBは自ずと親法人P全株式を保有することになります。但しこれはP法人からの直接提供には該当しません。

アメリカのインバージョン対策
 1990年代以降アメリカでインバージョンが問題視されるようになり、2002年の「米国インバージョン報告書」を契機に対策税制が採られるようになりました。
 対策として、国境での清算の原則のもと、将来において清算の機会が失われるものは時価清算とされました。
 しかし、実際には、アメリカのインバージョンの多くは、「仕込み」が狙いで、税制非適格を甘受して、将来における租税負担軽減の仕組みの完成に意を注いだので、親子間の金銭貸借や親法人への無形資産の異動等が積極的に採用されたようです。

日本のインバージヨン対策
 アメリカの経験を踏まえて、日本も国境での清算の原則の下に対策税制を完成させましたが、日本の場合、大企業が親会社を外国に置くという任意の選択は採られたことがないので、同族会社の相続・贈与対策があり得ることとしての制度設計になっているように見えます。





H24.9.14
人事異動 出向と転籍

人事異動の種類は様々
 従業員を採用したら勤務地や担当業務を決めますが、会社の組織変更や業務の拡大、縮小等変更が生じるのが一般的です。従業員の勤務場所や役割を変える事を人事異動と言います。人事異動は職場や職務内容を変える事を配置転換と言い、勤務場所の変更を転勤と言います。人事制度による資格の変更は昇格、降格等いずれも同一社内における異動です。
一方別の会社で就業させる、出向と転籍があります。人事異動については原則使用者に人事異動についての裁量権があります。その行使は社会通念上著しく妥当性を欠き権利の乱用に当たるという事でない限り違法ではありません。

出向と転籍の違いは同意の有無
 出向は現在の労働契約を保持したまま従業員を他の会社で労働させるものです。出向をするためには就業規則などで予め定めておく必要があります。定められていれば必ずしも従業員の同意を得る必要はありません。但し、賃金や労働条件などを出向元と出向先で協議の上、契約書にしておく事が必要でしょう。
転籍は元の会社を辞め、転籍先への就職が同時に行われる場合が普通です。転籍も 予め就業規則に定めは必要ですが、規定されていたとしても従業員の同意を必要とされています。通常の転職と同様に離職・採用の手続きが必要となります。

出向の場合と転籍の場合の手続き
 出向の場合は出向契約書を作成しますが、記載すべき内容は出向先での身分や賃金、賞与、退職金等の扱い、社会保険、復職・解除に関する事等。労働時間、休日休暇は出向先に合わせる場合が多いでしょう。出向が不利益にならぬよう本人にも内容の説明は必要です。
又、転籍は元の会社を退職となりますので、保険の資格喪失、転籍先での資格取得となり、元の会社に退職金制度がある場合は清算をします。転籍は前の会社と労働契約を終了し、他の会社と労働契約を結ぶ事になるので事実上の転職と言う事になるでしょう。転籍には本人の同意が必要ですが、転籍後は先の会社の労働条件で勤務するのが一般的です。





H24.9.13
TaxHaven法人の子会社


コーポレート・インバージョン
 外国親法人株式を用いる合併、分割、株式交換により、内国法人を適格組織再編で外国法人系列の子会社・孫会社にしてしまう、ことができます。これをコーポレート・インバージョン(逆さ再編)と言います。
 外国親法人株式は国外財産であり、外国親法人の法人税の申告は当該外国になされるだけで日本国にはなされません。

Corporate inversion対策税制
ただし、当該外国が法人課税率ゼロ又は20%以下の国又は地域であるTaxHavenの場合には注意が必要です。
@ 移転資産に対する課税
インバージョン外国親法人がTaxHavenのペーパーカンパニーである場合には、適格組織再編成に該当しないものとされます。
A 株主に対する課税
@に該当する場合、インバージョン外国親法人株式の交付を受けた株主の旧株の譲渡益は課税対象となります。
Bタックス・ヘイブン税制の適用拡大
@に該当するインバージョン前後における外国親法人からの債務の創設その他の行為により、事後に外国親法人への利子、ロイヤリティー、保険料、その他使用料・手数料等の支払いなどによる所得移転を容易にすることができるようになるので、インバージョン外国親法人の所得は株主の所得に持分比で合算されます。従来のタックス・ヘイブン対策税制と手法は同じですが、例外がない上に、間接保有海外孫法人にも適用範囲が拡大されています。
Cインバージョン後の現物出資制限
上記Bにより、インバージョン外国親法人の所得および、一定割合以上の間接保有の海外孫法人の所得は、その間接保有の国内株主の所得に合算されますが、その間接保有孫法人のすべてではありません。
経営実態のある内国法人が、もともとTaxHavenに所在する子法人の株式を保有していた場合、その子法人はTaxHaven対策税制の対象ですが、株主をインバージョン外国親法人に変えることができれば、TaxHaven対策税制の対象外となることがあります。
それで、インバージョン外国親法人に対してその子法人株式を現物出資するとした場合、それは適格現物出資に該当しないことにしています。現物分配も同じです。





H24.9.12
三角適格再編での時価課税

外国親法人が組織再編の当事者になる
 組織再編対価の柔軟化により、合併、分割、株式交換で交付する株式が、これらの当事者会社のさらにその上の親法人の株式であっても、税制適格組織再編となることになりました。
それで、これらの親法人株式の発行法人が外国法人に該当する場合があり得ますが、会社法も、法人税法もそういうケースを排除していません。その結果、外国法人が組織再編、特に税制適格組織再編の当事者になることになりました。すなわち、内国法人を適格組織再編で外国法人系列の子会社にしてしまう、ことが可能になりました。

外国に法人を設立し国内子会社を設立
現実に在る内国法人(A)を外国法人の子会社にするスキームとしては、組織再編はあくまで内国法人同士(AとB)の行為なので、利用する予定である親法人株式を発行する外国法人(P)を設立するだけでなく、その親法人の子会社として内国法人(B)も設立しておかなければなりません。

子or孫 会社化の方法
内国法人(A)が外国法人(P)の全株主だとして、内国法人の(A)と(B)との間で合併、分割、株式交換などにより(A)を(P)の子又は孫会社にするには、組織再編の対価として(B)にその親法人(P)の株式を交付すればよいわけです。これを三角組織再編といいます。
親法人(P)がTaxHavenの軽課税国に所在する場合を除き、これは税制適格ですので、(A)(B)の会社及び関係株主に時価課税はおきません。

時価課税が起きる二つの例外
 ただし、現実に在る内国法人(A)の株主が非居住者等外国株主である場合には、将来とも我が国に課税の機会が喪失するので、原則として(A)法人株と(P)法人株とが入れ替わるときに、(A)法人株は時価譲渡したものとみなされます。
 もう一つ、適格組織再編で交付しようとしている親法人株式を、その組織再編の契約日以前から保有していたり、契約日以後でも、適格組織再編等により適格取得する場合で、それらの親法人株式は時価による取得や交付をするものとされ、時価洗い替えをすることとされています。





H24.9.11
外国法人の子会社になる


組織再編対価の柔軟化
会社法では、平成19年5月から(会社法自体の施行時期は平成18年5月なので1年後)、会社が組織再編に際して株主に交付するものを、株式だけでなく、金銭その他の財産とすることをも認めています。これを組織再編対価の柔軟化といいます。
組織再編対価の柔軟化が認められることにより、いわゆる交付金銭等再編・三角合併等が可能になりました。

柔軟化手法と組織再編の税制適格性
柔軟化の第一の交付金銭等再編は、税制適格組織再編の共通要件的項目である「株式以外の資産が交付されない」という規定に真っ向から矛盾します。柔軟化により組織再編がやりやすくなったとしても、金銭等の交付の履行は、そのままそっくり税制非適格に該当します。
第二の三角合併等とは、吸収合併、吸収分割、株式交換に際して、合併法人、分割承継法人、株式交換完全親法人が交付する株式が自己の株式ではなく、これらの法人を100%支配する親法人の株式とするもので、これは、会社法柔軟化規定施行に合わせての法人税法改正で、税制適格に該当することになったものです。

柔軟化が閉ざされている分野
組織再編対価の柔軟化は、吸収合併、吸収分割、株式交換をする場合に限られており、新設合併、新設分割、株式移転には認められていません。それは、これを認めると新設される会社の株主がいなくなってしまう、という原理的矛盾が起きるからです。
また、現物出資にも組織再編対価の柔軟化がありません。それは、そもそも現物出資が会社法における組織再編行為ではないからです。現物分配も同じです。
柔軟化による海外への門戸解放
「100%親法人株式」は、「親会社」ではなく「親法人」という規定です。すなわち、「会社」という要件ではないので、会社法によって設立された法人に限定されない、ということです。ただし、「株式」を発行していることが要件なので、株式を発行する法人でなければなりません。
このことは、株式を発行している外国法人にまで組織再編の枠が拡がったことを意味しています。
柔軟化とは、会社法の枠を超えた組織再編を会社法が認め、それに対して法人税法が適格性の追認をするというものでした。





H24.9.10
”事実”に基づく経営判断

 “事実”に基づく経営判断は経営管理の根幹を為すものと言えます。
“的確な状況判断”ができていなければ、対策をとることはできませんし、もし状況判断をしないで、対策をとったとしたら、まぐれ当たりでない限り、失敗することになります。また、判断を間違えたら、その対策も間違えることになります。
 しかし、経営者や幹部が有能であると自認しているほど、自らの判断と自ら考えた対策に自信を持ちすぎ、失敗することがありますから注意が必要です。

経営判断を誤る理由
経営判断を誤る主な理由は、人間が陥りやすい次のような癖にあるようです。
1. 憶測癖:「また、○○が△△したのだろう。」
2. 決めつけ癖:「○○に決まっている。」
3. 希望的観測癖:「きっと、○○になってくれるだろう。」
 それらに共通しているのは、全て“事実に基づく的確な状況判断”の重要性を知らないか、または軽視していることです。また困ったことに、それらの癖は上位の役職にある幹部社員・役員と言った人達に多い傾向があります。
 自らの長い経験から、自分の判断の癖を持ってしまったためと思われますが、判断の結果として採用される対策は経営会議などで論議される事柄で、業績に対する影響が大きいだけに、トップとしては見過ごすことができない重大事であると言えましょう。

経営者の留意点
従って、経営問題・課題に関する状況判断は、憶測や決めつけ、希望的観測などによる思い込みを排し、できるだけ客観的な事実状況に基づいて判断を下さなくてはなりません。そこで、トップは役員をはじめ、経営幹部に次のように要請し、実行するよう指導するべきです。
1. 経営会議において、課題や問題の解決を図るには、まず“的確な状況判断”が行える“事実状況(現場の定量的事実・定性的事実)”報告を行い、その判断に基づいた解決具対策を提案すること。
2. 自らが、日常業務の問題・課題に関して “事実に基づく状況判断”を励行すると 同時に、部下に対してもそれを求め、業務報告などで実践させること。





H24.9.7
組織再編と借用・固有概念

定義規定と固有概念
法人税法の第2条は定義規定です。ここで規定されている言葉の意味が、法人税法で使われるときの固有の意味になります。例えば、『現物分配』という言葉には、それに続く( )書きがあり、そのなかに「法人がその株主等に対し当該法人の次に掲げる事由により金銭以外の資産の交付をすることをいう。」となっています。
もちろん、規定されるまでもなく、誰もがその言葉を理解しているものについてはいちいち定義規定は置かれません。

会社法からの借用概念
ところが、合併とか分割、現物出資、株式交換、株式移転などには定義規定がありません。誰もが理解している言葉ではないのに、何の規定もされないまま、法人税法で使われています。
理由は、他の法律に言葉の定義規定が置かれているからです。他の法律で言葉の規定がされていると、新たに規定を置かないで法律の文章を作成するのです。
これを、法律の世界の基礎知識として、借用概念・固有概念と言います。先の例の『現物分配』は法人税法の固有概念です。合併、分割、現物出資、株式交換、株式移転などは会社法の規定を前提としているので、会社法からの借用概念です。

外国法人との適格組織再編
組織再編規定での適格・非適格についても、法人税法の第2条に定義規定が置かれていますが、適格現物分配のところには、内国法人同士であることが要件とされており、外国法人が当事者になると非適格となるようになっています。
しかし、合併とか分割、株式交換、株式移転、現物出資などの適格規定のところには、外国法人排除の規定がありません。再編当事者として外国法人が入ってきてもよいのか、疑問になるところです。
でも、疑問はすぐ解けます。合併、分割、株式交換、株式移転は日本の法律である会社法によって設立された法人間の組織再編行為とされているということです。外国法人は原理的に組織再編の当事者になり得ないものとして当初から立法されており、法人税法で規定するまでもない、ということでしょう。
 なお、現物出資は会社法では、単なる出資行為なので、税法で国内不動産や国内事業用資産を除いて税制適格現物出資としていますが、外国法人を排除していません。





H24.9.6
介護保険の仕組みと流れ

40歳以上の人が加入する公的保険
 介護保険は、将来、介護を必要とする状態になった場合に介護サービスが利用できる制度で、平成12年に創設されました。
 運営は各市区町村が主体となり、加入者が要介護状態と認められた時に段階に応じて給付が行われます。日本国内に住む40歳以上の人が加入を義務づけられています。

第1号被保険者と第2号被保険者
 加入者のうち65歳以上の人を第1号被保険者、40歳以上65歳未満の人を第2号被保険者と言います。保険料額や納め方、サービスを受ける際の必要条件が違います。
 1号被保険者は要介護・支援認定で認定されればその原因に関わらず、サービスがうけられます。2号被保険者は指定された特定疾病が原因で要介護・要支援認定を受けた場合だけサービスが受けられます。
 介護保険料は1号の方は各市区町村より住民税によって決められた額が徴収されます。年金額が年18万以上の人は年金より偶数月に徴収されます。2号の方は加入している健康保険料と共に給与・賞与で一括徴収され、事業主と折半で負担します。但、国保の方は所得割と均等割から計算した額が市区町村より徴収されます。

介護サービスの種類
 在宅サービスでは訪問介護や老人保健施設への通所、短期利用、介護用品レンタル、住宅の手すりや段差解消改修等があります。施設サービスは介護老人施設等の入所です。利用費用は限度額内、原則1割負担です。全財源のうち半分が保険料で賄われ、残りは国、都道府県、自治体が負担しています。

サービス利用と負担の在り方
 介護が必要と感じた時には自治体の高齢者福祉課や在宅介護支援センターに、認定の申請をすると調査員が、日常の心身状況調査をし、主治医の意見書を作成してもらいます。審査・判定で要介護・支援と認定されたら、区分によりケアマネージャーに相談の上、サービスの種類や程度の計画書を作成した上で、サービスが利用できます。
 平成24年現在、認定者は500万人を超え総費用は9兆円に迫っています。制度開始より12年で2、5倍に膨れ上がっています。これからの高齢者人口を考えると制度維持には給付と負担の在り方を洗いなおす必要があるでしょう。





H24.9.5
休眠預金の公的管理活用へ

預金を放置すると銀行の収入になる
 長期に亘り出し入れのない預金口座を休眠口座といいます。全銀協では、「休眠預金に係る取扱基準」を定め、一定期間経過した休眠預金は利益へ振替えるとの規定を置いています。取扱基準制定の根拠は、重加算の対象となるとの税務の要請による、と解説されています。
 国会議員が政府を質す「質問主意書」と内閣総理大臣名での「答弁書」が衆参両議院のホームページに掲載されていますが、その中に、「休眠口座」に関する上記の事実を採り上げたものがあります。
 質問主意書への答弁書によると、毎年のように、900億円近い不労所得が発生しています。

収入になっても消えるわけではない
 銀行預金にも消滅時効の規定が適用され、5年とか10年とかで預金者は時効により預金債権を喪失する可能性があります。
 しかし、金融機関は、利益に計上した休眠預金について、払い戻しの請求があると、その請求に応じて支払いをしているようです。そうすると、利益への計上は、時効の援用による利益ということではないことになります。なぜなら、時効は援用により確定し、援用により一度確定した時効利益は撤回することが出来ないからです。

収入にしないと重加算?
 質問主意書への答弁書によると、国税当局もその規定の存在を部内で周知させてはいるものの、銀行がそういう取扱いをすることについての要請や指導という当局側からの働きかけをした事実はない、としています。
 もしかすると、実際に、あるいは阿吽の呼吸の下での要請があったのかもしれませんが、その要請を裏付ける法的根拠は無いようです。

既に法律は準備されているが
 内閣府のホームページには、「金融機関における休眠預金口座の取扱い及び休眠預金の活用に関する法律案(休眠預金法案)」が、平成23年3月8日版として掲載されています。
 法案は国会に未だ上程されていませんが、韓国やイギリスに先例があり、民間金融機関の休眠口座を政府配下の休眠口座管理機関に移して、ベンチャー企業などの支援に活用することなどを目的としています。





H24.9.4
経営問題の重点管理

 経営者は、顧客管理・販売管理・生産管理等、様々な経営問題を管理しなければなりませんが、問題の重要度に応じて管理することによって効率の良い経営が行えます。
 例えば出荷額が大きい製品を重点品目とし、生産・在庫管理を行えば、在庫金額を低めに抑えながら、欠品を出さない経済的な経営を行うことができます。
不良品を原因別に分けて、その割合が高い原因に対して重点的に対策をとれば全体不良率低下の効果が上がりやすくなります。
 顧客の苦情を種類区分して、その割合が多い苦情に対して重点的に対策をとれば苦情の減少、すなわち顧客満足度向上のスピードが上がります。

重点管理に役立つ代表的方法
重点管理を行うためには、問題の重点を調査・判断する必要があり、その代表的方法に「パレート分析(パレート図)」があります。 パレート図は、縦軸に生産高(金額や数量)・度数など、横軸に品目数・不良の原因などを表示し、金額・数量・度数などの多い順に左から右へ並べます。 品目数や不良原因など横軸の数が多い場合、多くのケースで横軸の20%程度で、縦軸の累計が80%程度になり、それを重点管理の目安とします。

経営者の留意点
 自社の経営問題が重点管理できているかどうかチェックし、できていない場合は「パレート図」などで分析・報告するよう、社員に指示しましょう。そうすると自らにも、社員にも重点管理を習慣づけることができ、効率経営に役立つでしょう。





H24.9.3
外務省のマイレージ問題

えーっ!! 思わずのけぞる窓際の私
昨日、お会いした外務省の局長に、『海外出張に行く時はエコノミークラスですか?』とお聞きしたら、『いえ、ビジネスです。マイルが百万マイルも溜まっているのでファーストクラスにアップグレードしますが。他の人をアップグレードするより公務員の方が安心なんでしょうね。ANA、JALもいいけど、BAのファーストは目の前に三つの窓があって、広くて快適。しかも寝る時はマットを敷いてくれて、シーツも枕も布団も真っ白。「真っ白の世界」で寝られるんですよ。だから家で寝る時よりも快適です(笑)』とおっしゃった。

質問主意書からの引用と主意書の要旨
 この文は、「週刊新潮」2007年10月11日号の74頁にあるコラム「トホホな朝 ウフフの夜」に掲載されていたもので、ある国会議員の「質問主意書」に引用されておりました。衆院がネット公開しています。
 質問主意書の要旨は次の通りでした。
〇「局長」とは誰か
〇外務省職員が公務出張で航空機を利用する際の座席のクラスは何か
〇外務省のマイレージの管理は
〇税金を原資にマイルを取得し、私的に使用することを外務省は容認しているのか
〇「局長」から過去五年間に提出された国家公務員法で規定する贈与等報告は何件か

質問主意書への素っ気ない答弁
●週刊誌の記述については承知している
●外務省において週刊誌の記述にある「局長」の発言を確認できていない
●国家公務員等の旅費法に従い、航空賃の等級を決定している
●マイレージの管理は外務省として不必要

答えないが
その後、答弁をしつこく求める質問主意書は何十回も出されており、その結果、多くの中央官庁は公務員のマイル取得自粛を申し合わせており、カード利用のポイント稼ぎも含めて禁止しているところもあります。外務省は政権交代ですこし軟化しましたが、相変わらず一番頑固なので、質問主意書の提出は続いています。
 確かに、公務員が5千円以上の利益の供与を受けたときは、贈与等報告書の提出義務があるし、マイル等金額の高いものには所得の認識も必要です。主意書の質問には課税関係を質すところがもっとほしいところです。