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H27.5.29
過去の無償増減資のチェックが必要!
法人住民税・均等割りの改正

平成27年度 法人住民税・均等割の改正
 平成27年4月1日以後に開始する事業年度に適用される法人住民税(道府県民税・市町村民税)の均等割が改正されました。
 改正前の法人住民税の均等割の税率区分は、法人税法に規定する「資本金等の額」をそのまま判定の基準として用いていましたが、今回の改正により、@この「資本金等の額」(法人税法)が「資本金+資本準備金」(会社法)を下回る場合には、「資本金+資本準備金」を基準とし、A「資本金等の額」については、無償増減資により生ずる増減資額の加減算することになりました。
 簡単に言うと、改正後は、次の金額のうち、いずれか大きな金額により均等割を判断することになります。
・資本金等の額±無償増減資等の増減資額
・資本金+資本準備金

無償増減資の加減算措置
 法人税法では、「資本」と「利益」を厳格に峻別しています。例えば、会計上「利益準備金」や「利益剰余金」を資本金の額に組み入れ(無償増資)を行ったとしても、税務上は「資本」が増加したもの(増資)とは考えません。したがって、「利益の資本組み入れ」による無償増資を行い、会計上の「資本金の額」が大きく増えたとしても、税務上の「資本金等の額」は変わらないため、改正前の取扱いでは、均等割には影響はありませんでした(資本金を減少し、一定の欠損金の填補を行う場合においても同様でした)。
 期末資本金1億円超の法人に適用される外形標準課税(事業税)の「資本割」では、このような実態に即した形で、増減額を調整していましたが、今回の改正では、法人住民税の均等割の判定についても同様の措置が取られることとなりました。
加算 無償増資「利益の資本組入れ」
減算 無償減資「一定の欠損填補額」

過去の増減資をしっかり確認して下さい!
 この「無償増減資の加減算措置」は過去の無償増資・無償減資も対象となるため、過去の増減資をチェックすることが必要です。また、無償減資の「減算」を行う場合には、申告時に「株主総会議事録」や「債権者に対する異議申立の公示(官報の抜粋)」などの添付が必要となる模様です。





H27.5.28
国税庁「決算期別の普通法人数」
決算期は何月がよいか?


H25国税庁「決算期別の普通法人数」
 国税庁が毎年公表する「統計情報」には「決算期別の普通法人数」が掲載されています。平成25年度の統計では、年1回決算の全法人数(259万社)のうち1番多い決算月は3月の50.7万社(19.6%)で、次いで9月の28.3万社(10.9%)、12月の25.9万社(10.0%)、6月の25.0万社(9.6%)と「3の倍数」の月が並んでいます。
〔全法人(年1回決算)〕
 決算月と構成比
 4月 7.1%
 5月 8.3%
 6月 9.6%
 7月 7.6%
 8月 8.8%
 9月 10.9%
 10月 4.5%
 11月 3.3%
 12月 10.0%
 1月 3.5%
 2月 6.7%
 3月 19.6%

大企業は圧倒的に「3月決算」が多い
 ただ、皆さん、想像がつくとは思いますが、大企業だけ取り出してみると「3月決算」の法人がさらに多くなります。
 資本金10億円超の会社(5,190社)では決算月3月が68.0%、次いで12月が14.7%、2月が4.2%となります。上場企業だけならば、7割が3月決算となります。
 大企業が「3月決算」が多い理由としては、@公的セクションの決算時期と合わせていること、A総会屋対策(横並びで開催)、B税法など法令が4/1から適用されるものが多いこと、C新卒社員を4月に受け入れるため区切りが良いなどが挙げられます。
 また、12月決算は外資系企業などでは多くみられます。2月決算が多くなっているのは、大手の流通業の決算が多いからと言われています。棚卸を代行する「棚卸専門業者」の繁忙期もこの時期であるそうです。

中小企業の決算月の選び方
 中小企業の決算月はいつが良いかといえば、ルールがある訳ではないので、いつでも構いません。強いてポイントを挙げるとすれば、「決算対策」「資金繰り」の観点から選択するとよいでしょう。売上が一番多い月を期首とすれば、時間があるため決算対策が取りやすく、売上が一番少ない月を期末とすれば棚卸がやりやすい面があります。また、決算を行えば2か月後は当然納税となるため、人件費の多い会社などでは、賞与の支給月や労働保険、源泉税の支払月が法人税等の納付月と重なることは避けたいところではあります。





H27.5.27
マイナンバー導入の光と影


社会保障と税の共通番号開始は16年1月
 マイナンバー制度は既に2010年当時の民主党政権時代に税制改正大綱に明記されていました。自民党政権の13年5月に法案が通り来年開始の予定になっています。
 住民票を有する全ての人(日本国民と日本に住所を有する外国人)に対して12ケタの番号を割り当て、社会保障、税、災害対策の分野で氏名、住所、生年月日、所得、税金、年金等の複数の行政機関に存在する個人情報を紐付け各機関で情報連携を可能にする、番号一元管理を目指しています。

具体的な使われ方
@社会保障(年金・労働・医療・福祉)
年金の保険料徴収、資格取得、確認、給付、
雇用保険の資格取得、確認、給付、職安の事務、医療分野の保険料徴収、給付、福祉分野の給付、生活保護、介護保険、児童手当等
A税 確定申告書の提出、届出書、納付書への記載、税務署の税務事務、勤務先での源泉徴収票(従業員、扶養家族)
B災害対策 被災者台帳作成事務と支援金
マイナンバー導入の理由 政府発表
@所得と行政サービスの受給状況を把握しやすくなるため不当に負担を免れたり、給付を不正に受け取る事等は減り、本当に必要な人に支援を回す。
A国民の行政手続きが簡素化され負担が減る。行政機関のつながりができるので証明書の交付、確認が簡単になる。また、自分の個人情報の確認や行政からのお知らせも受け取り易くなる。
B行政機関側で様々な情報の照合、転記、入力等作業に要する時間が減り、コスト削減と事務効率が向上する。

漠然とした不安
 メリットだけでなく懸念材料も認識しておく事は大事でしょう。
@個人情報を集約した情報の外部流出
A個人番号の不正利用、なりすまし等
B一元管理が進むことで人権やプライバシーの面等
 国はセキュリティーに関し手立て案を発表していますが、他国でも漏えい、なりすまし等問題となっているケースもあるようです。今後利用範囲を民間にまで広げる方向性を示していますので国民にとっての利便性とは何かを考える必要はあるでしょう。





H27.5.26
配偶者控除見直し
新制度の行方

2017年より新制度導入か
 政府の税制調査会は昨年、配偶者控除の見直しについて中長期の課題と位置付けていましたが、専業主婦らがいる世帯の所得税を軽くする配偶者控除は2017年にも改定する検討に入ったと発表しました。配偶者控除を意識して女性が就労時間を抑えるケースが多々ある為働きやすい制度に改め共働きの子育て世帯を後押しする為です。
 配偶者控除とは専業主婦やパート等の配偶者がいる世帯の税負担を軽くする仕組みです。配偶者の年間所得が38万円(給与収入が103万円)以下の場合、所得税で38万円、住民税で33万円を課税所得から差し引きます。配偶者の所得が38万円超から76万円未満の場合は段階的に控除額を減らす配偶者特別控除もあります。

新制度案は
 現在の配偶者控除は約1400万人に適用されていると言います。夫の年収が600万円なら税負担は7万円位が軽くなります。
 103万円の壁と言われるこの制度が女性の働く意欲をそぐと言われていました。ある調査ではパートで働く妻の金額の上限を意識しているかの問いには約半数の方が意識しており103万円という数字は内2割の方が意識しているとの結果が出ています。
 新制度案は配偶者控除を廃止し妻の年収に関わりなく夫婦の所得から一定額を控除する「夫婦控除」が創設される見通しです。夫婦のどちらか収入の多い方から控除する事になりそうです。フルタイムで働く世帯にも適用され、就労時間を抑える必要は無くなります。

共働きが増える背景と企業の対応
 生命保険会社の調査では30代未婚の男性で女性の理想の夫の年収400万円以上の人は26%にすぎないと言います。90年代の初め以降は片働きより共働き世帯数が上回り、女性の職場進出、賃金上昇もあります。
 企業の方も主婦は103万円以内で働く人と言う意識でいたかもしれませんがこれからはそうはいかなくなるでしょう。企業の賃金体系にも影響があることでしょう。3分の2位の企業は被扶養配偶者のいる社員に家族手当を支給、その支給基準を年収103万円以下にしているところが多いからです。今後検討が必要になるかもしれません。





H27.5.25
相続人が外国人である場合
「相続」の準拠法はどこ?

進展する「カネ」「モノ」のグローバル化
 日経新聞によれば、家計の外貨建て金融資産が約46兆円となり、約7年半ぶりに過去最高となったそうです。
 その理由として@急速な円安で円建ての評価額が膨らんだこと、A国内の低金利や円の先安観を背景に海外投資志向も強まったことが挙げられており、特に富裕層の個人資産が増えているとのことでした。
 その一方で海外からの不動産投資も拡大しているようです。2014年の海外企業による日本の不動産取得額はこれも過去最高の約1兆円で前年の約3倍となっており、国内不動産取引の約2割を占めたそうです
 円安を基因とした一連の現象ではありますが、それでも「ヒト」「モノ」「カネ」のうち、「カネ」「モノ」の国際間移動について、いよいよ障害が少なくなってきたことが実感されます。

国際私法〜私法の国際間の抵触を調整
 このようなご時世の中で「日本に居住する外国人が亡くなった場合」、あるいは「外国に居住する日本人が亡くなった場合」には、一体どの国の民法などの私法がどのように適用されるかが問題となります。
 このような日本と外国の私法が抵触する状況を解決するために「国際私法」があります。日本では「法の適用に関する通則法」という「国際私法」が設けられています。
 この「通則法」36条には「相続は、被相続人の本国法による」と規定されているため、亡くなった方の本国の相続関係の法律が適用されることになります。この適用される国の法律を「準拠法」といいます。

日本の相続税法ではどう考えるか?
 国税庁ホームページの質疑応答事例の中に「被相続人が外国人である場合の未分割遺産に対する課税」というものが掲載されています。これによれば、「通則法」36条で相続は本国法によるとされているため、未分割の場合には、その被相続人の本国法による相続分で計算するとされています。
 一方で、遺産に係る基礎控除額の計算の基礎となる法定相続人や法定相続分については、被相続人が外国人であっても、日本の民法の規定の適用があるものとした場合の法定相続人や法定相続分を基礎として、基礎控除額や相続税の総額を計算することとされています





H27.5.22
オリエンテーション

 “オリエンテーション”とは、「方向付け」のことを言い、企業経営では、戦略の展開、重要な目標設定と達成などに先立って、関係者の意思統一、動機付けのために行ないます。うまくやると課題達成、目標達成の成功確度が高まる重要性を持っています。

オリエンテーションの実施要領
 オリエンテーションの展開方法は、
[準備]
・全員を2〜6名単位の適切なグループ(担当別等)に分ける
・全員が各グループの発表を比較、検討できるよう模造紙2〜3枚・マジック(黒・青・赤)をグループ数準備
@ オリエンテーションの目的説明(課題の質疑応答による理解と、成果イメージの共有によるより深い理解が目的)
A 課題の説明:経営者等適切な人から課題の目的、背景等を説明(聞き手は充分な理解をするため、具体的な疑問点の質問が出  来るように聞く)
B 各グループ別に2分間ミーティングで質問箇所を整理した後、全ての質問を出してもらう(板書)
C 課題説明者から、それらの質問に対して回答、さらに確認したいことはないか、問いかけ、あれば質問、回答
D 我々の理解を、より深め、具体的にするため、成果物(またはゴール)とはどのようなものか、全員で考えて見よう。
  グループ別に、この課題の成果物(ゴールの姿を、“ありありと目に見えるように描き、発表すること”を要請(30分間ミーティング
  で大胆に書きあげてもらう)
E 各グループの成果物案を発表(聞き手に対して「そこが問題だ、そこをさらに改善すべきだ、などと単純明快に“ズバリひと言30秒”
  で指摘できるように、集中して聞くよう」要請)
F 全グループの発表が終了したら、各グループの2分間ミーティングで指摘するグループ、指摘点を整理
G 発表したグループの順に、全グループからの指摘を受ける:指摘を受けるグループは“反論なし(人の話をよく聞こう)”成果イメー
  ジがかなり見えてくる
H ファシリテーターによるまとめ

経営者・管理者の留意点
オリエンテーションは、論理的に深追いしなくても、目的は達成されます。





H27.5.21
H27.4よりスタート! 結婚・子育て資金の一括贈与の非課税
〜結婚関係については300万円までが非課税となります。〜

結婚・子育て資金の一括贈与の非課税創設

 平成27年4月より「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税」制度がスタートしています。
 こちらは「教育資金の一括贈与」の「結婚・子育て」版です。信託協会によれば平成26年12月現在の教育資金贈与信託の契約数は101,866件、信託財産設定額合計は6,973億円だそうです。「高齢者資金を若年世代に移転する」という政策意図に見事にはまったものといえるでしょう。このような「成功例」もあり、今回の税制改正で「結婚・子育て資金」の非課税制度の創設をみた訳です。

「通常額」を「その都度」支出する場合
 もともと、扶養義務者から「生活費」又は「教育費」として贈与を受けた場合には、@金額が通常必要と認められるものであり、A必要な都度、「生活費」「教育費」に充てられるものについては、贈与税の非課税とされています。子・孫が父母・祖父母から婚姻後の生活を営むために通常必要とされる家具什器等の購入資金とするために贈与した場合もこれにあたります。
 また、結婚式や披露宴の費用を親などが負担した場合も、式・披露宴の内容や招待客との関係、地域の慣習の事情に応じて、本来負担すべき者に分担されている場合には、贈与に当たらないこととされています。

「一括贈与」のニーズの高まり
 ただし、「将来の結婚のために渡しておきたい…」という場合には、「通常額」を「その都度」という要件にあたらないため、贈与税の課税対象となってしまいます。
 このような「一括贈与」を対象として設けられたのが今回の非課税制度です。
20歳以上50歳未満の方が「結婚・子育て資金」に充てるため、金融機関等との一定の契約に基づき、直系尊属(父母や祖父母)から@信託受益権を付与された場合、A書面による贈与により取得した金銭を銀行等に預け入れた場合、又はB書面による贈与により取得した金銭等により証券会社で有価証券を購入した場合には、それらの価額のうち1,000万円までの金額については、金融機関等の営業所等を経由して「結婚・子育て資金非課税申告書」を提出することにより贈与税が非課税となります。





H27.5.20
雇用保険の給付金 時効期限内申請が可能に
〜以前に期限が過ぎて支給されなかった場合でも、時効前であれば再申請できます。〜


手続遅れで受給しそこなった場合の給付金

 失業して収入が無くなった場合、働く事が困難となった場合、自ら教育訓練を受けた場合等に、生活や雇用の安定と就職促進のため、雇用保険から失業給付等の給付金が支給されます。その申請は、今までは受給資格者保護と迅速な給付を行うとして申請期限厳守で行われていました。しかし今後は期限内申請が原則ではありますが、申請期限が過ぎても2年の時効の期限内であれば申請ができるようになりました。

対象となる給付金は
 雇用保険の各給付のうち対象となるのは14の手当給付金です。ここでは主な物を取り上げます(前段申請期限、後段時効時点)。
@未支給失業等給付・・・対象受給資格者が死亡した場合、その翌日から起算して6ヶ月以内
⇒死亡した日の翌日から起算して2年を経過する日
A再就職手当・・・1年を超えて引き続き雇用される事が確実と認められる職業に就いた日の翌日から起算して1ヶ月以内
⇒1年を超えて引き続き雇用される事が確実と認められる職業に就いた日の翌日から起算して2年を経過する日
B一般教育訓練の教育訓練給付金・・・受講終了日の翌日から起算して1ヶ月以内
⇒受講終了日の翌日から起算して2年

事業所が申請を代行する継続雇用給付関連
C高年齢雇用継続基本給付金・・・支給対象月の初日から起算して4ヶ月以内
⇒支給対象月の末日の翌日から起算して2年を経過する日
D高年齢再就職給付金・・・支給対象月の初日から起算して4カ月以内
⇒支給対象月の末日の翌日から起算して2年を経過する日
E育児休業給付金・・・ハローワークの通知する支給単位期間の初日から起算して4ヶ月を経過する日の属する月の末日
⇒支給単位期間の末日の翌日から起算して2年を経過する日
F介護休業給付金・・・休業を終了した日の翌日から起算して2ヶ月を経過する日の属する月の末日
⇒休業を終了した日の翌日から起算して2年を経過する日





H27.5.19
年金事務所等の事業所調査
〜社保加入後の対象者の手続き漏れにも注意をしましょう〜

 社会保険の算定基礎届に関する調査

毎年、年金事務所で7月に算定基礎届提出の際に行われている調査は、今年も例年通り多くの企業が対象として選ばれます。4年(場所によっては6年)の間に全国の年金事務所は管轄の企業を一通り調査しますので一昨年、昨年と選ばれなかった企業も今年か来年に選ばれる可能性があります。

行政機関にも横のつながりが
 近年の行政の調査においては年金事務所の算定基礎届に限らず、労働基準監督署でも頻繁に行われています。
 今まで縦割りと言われていた行政の機関ですが、これまでのものとは若干異なり年金事務所と労働基準監督署による合同調査が行われるケースも見受けられるようになりました。合同とまではいかなくとも、例えば外国人労働者に関してハローワークと入国管理局、年金記録については年金事務所と市区町村が連携を見せており、社会保険未加入事業者は年金事務所と法務局を通して登記情報の提供を受け始めている等、共有化が進められています。年金事務所はハローワークや地方運輸局の社会保険加入状況を受ける事ができるので以前より社保未加入事業者の把握は早くなっています。

自主的加入と強制加入の違い
 国土交通省は建設業者の社保加入率の低さが大きな問題となっている事から、平成29年までに100%の事業者が社保加入するよう指導を始めています。建設業許可や更新時、現場立入検査、経営事項審査の際に社保加入状況を確認し未加入であれば加入の指導をし、自主的な加入を促しています。指導にもかかわらず未加入のままでいると不適切な事業者とみなされ、職権により加入させられる場合があります。建設業に限らず、会社が自主的に加入する時は受付の日からの加入となりますが、強制加入させられた時は最長2年の遡及加入となるので社会保険料も遡り払いで、その負担は非常に大きいものとなってしまいます。
 調査があるから加入すると言うものではありませんが、マイナンバー制度導入で法人番号が行政の横のつながりで分かり易くなると調査の範囲も広げられてくるかもしれません。






H27.5.18
H26.4から「みなし仕入率」改正 新簡易課税制度の経過措置
〜税率UPの上に、「みなし仕入率10%」の改正は非常に厳しいです!〜


 H27.4開始事業年度より新簡易課税制度
 平成27年4月1日以後に開始する課税期間より新しい簡易課税制度が適用されます。この新制度では「みなし仕入率」が下記のように見直されます。
事業の種類 旧みなし仕入率 新みなし仕入れ率
卸売業       90%        90%
小売業       80%        80%
製造業等      70%        70%
その他事業
飲食他        60%       60%
金融保険      60%       50%
サービス業
運輸ほか      50%       50%
不動産業      50%       40%

簡易課税改正に係る経過措置
 この改正には、次のような経過措置が設けられています。

@内容
 H26.9.30までに「簡易課税選択届出書」を提出した事業者は、簡易課税制度の適用された課税期間から最低2課税期間で旧簡易課税制度の「みなし仕入率」を適用し、その後に開始する課税期間から新簡易課税制度の「みなし仕入率」を適用することとなります。

A法人の場合(3月決算・不動産業)
 例えば、法人(3月決算・不動産業)の場合には、簡易課税選択届出書の提出時期により、次のように適用されます。
届出書
の提出     課税期間
        26.3   27.3  28.3  29.3  30.3
H25.4前   50%  50%  40%  40%  40%
H26.3.27  一般  50%  50%  40%  40%
H26.9.26  一般  一般  50%  50%  40%
H26.10.6  一般  一般  40%  40%  40%

B個人・12月決算法人(不動産業)
 また、不動産業を営む個人や12月決算法人の場合には、次のように適用されます
届出書
の提出     課税期間
         H26    H27  H28  H29
H25中     50%    50%   40%  40%
H26.9.26   一般    50%   50%  40%
H26.10.6   一般    50%   40%  40%
H27.3.16   一般   一般    40%  40%
 法人の場合、課税期間と「簡易課税選択届出書」の提出時期により適用関係は異なりますので、心当たりの方は再確認してみてほしいところになります。





H27.5.15
複雑な問題の対処法

どのように問題解決に取り組んだらよいか悩んでしまう複雑な問題は、しばしば戦略策定、重要な目標設定などの場合に現われます。その際の経営者・管理者の問題解決アプローチ法を紹介します。

複雑な問題対処の原則
 まず、問題の実態を的確に判断しなければなりません。そのためには“三現主義“(現地で、現物を見て、現実に即して判断する)で調査することが必要です。
 人間は“見ようとしなければ見えない”
性癖を持っており、漫然と調査にかかるのでは見落としが発生しますから、経営者または管理者の指導の下で、次のように調査計画を関係者全員で立てると良いでしょう。
@ 関係者をグループ(最低2名のペア)に分け、「どこで何を調査するか、調査計画」を30分程度のミーティングで検討、作成、模造紙等に書いてもらう。
A 各グループの調査計画を順に発表し、聞き手は「どのグループのどこが問題か、または改善すべきか」具体的に指摘できるように聞く。(発表開始前に要請)
B 発表したグループ順に、聞き手の指摘を受ける。この指摘は単純明快に“ズバリひと言30秒”の要領で行なう。指摘を受けるグループは“反論なし。(人の話をよく聴こう。)”指摘箇所に赤マーク。
C 指摘点を整理、各グループで必要と思う調査計画の修正を行なって調査に入ること。調査結果は“見える化(写真・図解等)”をし、さらに調べたいことを付け加えて○月○日に発表(スケジュール設定)

徐々に鋭く問題の実態に迫る
 1次調査の結果から、さらに調査したいことを判断し、2次調査を行ないます。
@ 1次調査の結果を模造紙に書き、各グループの発表を行なう。聞き手の聞き方、問題等の指摘は前述と同様。
A 2次調査計画を立て、調査を実施(調査内容は1次調査より鋭くなる。)
B 2次調査の結果発表、指摘の交換では、多くの場合、全員の“あ!そうだったのか”という気付きが生まれ、問題の核心が明確になっている。

経営者・管理者の留意点
 人は行動し、考え、発言する中で成長し、健全に競争し、問題解決能力を高めて行くもので、このような衆知を活用するアナログ的手法が効果的です。







H27.5.14
どこまで利用される?医療継続に係る納税猶予制度

「持分なし医療法人」への認定移行制度
 平成18年医療法改正において、地域医療の安全性の確保のため、医療法人の非営利性が徹底することになりました。この改正では医療法人の残余財産の帰属先は国・地方公共団体に限定され、H19.4以降は出資持分を認めない「持分なし医療法人」のみが新設できることとなりました。
 ただし、この改正は既存の「持分あり医療法人」には適用されず、「持分なし医療法人」への移行は自主的な取り組みとして位置づけらたため、ほとんどが「持分あり医療法人」として存続することとなりました。
 そのため、平成26年医療法改正により「持分なし医療法人」への移行促進策(厚労大臣の移行計画認定制度)が採用されます。この制度は一定期間(H26.10から3年間)に認定を受けた医療法人に対して、各種の支援措置を行うというものです。

医療継続に係る相続税・贈与税の特例措置
 税制においても、平成26年10月より「持分なし法人」へ移行を進めようとする「持分あり法人」を対象とした相続税・贈与税の納税猶予制度・税額控除の特例措置が設けられることとなりました。
 もともと「持分なし法人」への移行中には次のような課税問題が懸念されました。

 税目 課税対象者 課税対象財産
 相続税 出資者の相続人等 出資持分
 贈与税 出資の放棄があった場合の他の出資者 増加する出資持分の価額(経済的利益)
 
 これらの課税問題を避けるために、一定の手続・担保を行った場合には、納税を猶予するなどの制度を設けたのです。

どれくらい利用される制度となるか?
 この制度は数年来の税制改正要望により、ようやく創設されたものではありますが、日本医師会の調査などを見ると、診療所の経営者は「オーナーシップを手放したくない」という結果を示しています。

Q 持分なし法人へ移行する意向はあるか
(平成24年1月日本医師会調べ)
意向あり 5.1%
意向なし 91.8%
無回答 3.1%
 診療所ではこの納税猶予等制度を利用する方は限定的かもしれませんが、病院等でどこまで利用されるか動向が注視されます。





H27.5.13
複数の組み合わせが必要?!
企業買収の予防策・対抗策

「雪国まいたけ」TOBにより買収される
 平成27年4月、米ファンドによる雪国まいたけのTOB(株式公開買付)が成立しました。このTOBにより米ファンドは78%の議決権を単独で獲得することとなりました。
 会社法の規定では発行済株式総数の2/3以上を有する大株主は、他の少数株主から保有株式を強制的に買取ることができます。
 そのため米ファンドは株主総会の特別決議を経て、上場廃止を行い、100%の完全支配を実行することが確実視されています。
 今回の買収劇で大きな注目も浴びたのが取引銀行の行動です。もともとTOB前の筆頭株主は創業者グループで資産管理会社の保有分を含めて、議決権の58%を握っていました。ところが取引銀行がTOB直前に担保権を実行して株式の所有権を取得。その後、TOBに応じたということのようです。

有効な企業防衛戦略には何があるか
 敵対的買収者から企業を防衛する戦略として次の3つのポイントがあります。
@敵対的買収者の持株数を増加させない
A敵対的買収者の議決権割合を減少させる
B敵対的買収者にとって標的会社の魅力を低下させる
 これらについては、敵対的買収を仕掛けられる以前に準備するもの(平時の予防策)と、買収の標的とされた後に行うもの(有事の対抗策)があります。

具体的な予防策・対抗策
 具体的な予防策と対抗策はそれぞれ次のようなものが挙げられます。
@敵対的買収者の持株数を増加させない
(予防策)株主安定化対策・自己株式取得・ゴーイングプライベートなど
(対抗策)セルフ・テンダー・オファー、ホワイトナイトのTOBなど
A敵対的買収者の議決権割合を減少させる
(予防策)第三者割当増資等、基準日変更、ポイズンピル、議決権制限株式など
(対抗策)第三者割当増資(有利発行)、ポイズンピル買収など
B敵対的買収者にとって標的会社の魅力を低下させる
(予防策)スーパーマジョリティ、取締役の定員削減と期差専任、ゴールデン・パラシュートなど
(対抗策)パックマン・ディフェンス、クラウン・ジュエルなど





H27.5.12
中小企業も他人事ではない?!
経営者からみた株主総会2大リスク

他人ごとではない?大塚家具の事案
 IDC大塚家具の経営者の対立が株主総会の「プロキシ・ファイト」まで進展した事案が大きく報道されました。
 経営者の対立構造が「父親と娘」という構図であったため、面白おかしく伝えられた面はありますが、「大きな企業は大変だな」と他人事に感じられた方も多かったのではないでしょか。
 今回の騒動は、中小企業経営者の方にとっても、他人事ではありません。
 外部の出資を募っている会社はもちろんのこと、同族経営であっても、ひとたび対立が顕在化すれば、関係が良好な時には気にもしなかった会社法における株主総会の規定を意識せざるを得ないのです。

経営者から見た株主総会の2大リスク
 株主・役員の関係が良好な間は、「紙の上の株主総会」でも、「セレモニー化した株主総会」でも問題は生じないかもしれませんが、もともと株主総会は、経営者の立場からみれば、次の2つのリスクがあるものといえます。
@原案否認リスク
 これは、会社原案が株主によって否認されるリスクです。
 たとえば、会社の利益配当案が株主によって否決されれば、修正提案・修正動議が成立しない限り、配当は実施されません。配当が実施できなくなれば、経営者を信任していた株主からも責任を問う声が上がるかもしれません。一方、会社法では取締役の解任は普通決議とされています。このことから「会社原案を否認することができる総会」であるならば、「取締役を解任することができる総会」でもあることを経営者は肝に銘ずる必要があります。
A決議取消リスク
 株主総会において賛成多数をもって可決された決議については、総会の日から3か月以内あれば招集手続・決議の方法または不公正等を理由に取消しを求めることができます。この決議取消訴訟が提起されると、決議が取り消され、著しく法的安定性を損ねることのほか、@株主代表訴訟の対象になりうること、Aその取消された取締役の行った契約の遂行が困難になることも考えられます。





H27.5.11
社会保険・資格取得・喪失の証明書申請と交付

社員が新たに健保に加入する際の手続き
 新入社員には早く健康保険証が本人の手元に届くように手続きしたいところですが、全国健康保険協会(協会けんぽ)では、被保険者の資格取得手続、並びに被保険者の加入手続きをしてから健康保険証が交付されるまで日数を要します。
 このため新たに被保険者や被扶養者となる人が早急に病院を受診する必要がある時等は健康保険証交付までの間、申請により、「健康保険被保険者資格証明書」が交付されます。急ぐ場合は「被保険者資格取得届」や「被扶養者(異動)届」提出時に「健康保険被保険者資格証明書交付申請書」を管轄の年金事務所の窓口に提出すると「健康保険被保険者資格証明書」が交付される事になっています。この証明書の有効期限は20日以内ですので健保証が交付されたらすぐに返納しなければなりません。

資格取得・喪失などの確認請求
 協会けんぽの健康保険の被保険者や被扶養者であった人が退職や被扶養者でなくなった後に国民健康保険の加入手続きの為に、資格喪失年月日や扶養から除かれた日に関する証明を必要とする時は「健康保険・厚生年金保険資格取得・資格喪失等確認請求書」を年金事務所に提出すると、喪失年月日等が記載された確認通知書が交付されます。これは後日送付されてくる「健康保険・厚生年金保険資格喪失確認通知書」とは別のものです。急ぐ場合は資格喪失届と一緒に請求書を提出するとすぐに確認通知書が交付される事になっています。この通知書を国民健康保険加入の市区町村の窓口に提出する事で遅滞なく国民健康保険証の交付を受ける事ができます。 
 このように資格取得や資格喪失時に資格証明書が必要かどうかを早めに本人に確認しておく事がよいでしょう。





H27.5.8
“見える化仕事術”の活用

“見える化仕事術”とは、物事を説明するとき、受け手がパッと見て理解できるように、図やグラフなどで表示することを言い、コミュニケーションのスピード向上に役立ちますので、目標管理でもうまく応用すると大きなメリットが得られます。

“見える化仕事術”の活用目的と方法
 “見える化仕事術”は目標管理の場合、主に次の三つの目的で活用されます。

活用目的 “見える化仕事術”の方法例
 @ 現状の問題点の重要性・解決の困難性を説明し、上司の支援を得たい時 ・パレート図・ヒストグラムなどで問題の重要性を説明・写真・図解などで問題の技術的ポイントを強調
 A 目標達成プロセスのポイントを説明し、上司や関係部門の協力を得たい時 フローチャートなどで重要なプロセス・関係部門などを表示
 B 目標達成時のありたい姿や達成した結果を報告し、上司の関心を引き出して、より高いステップへ進めたい時 ・ビジネスモデルを取引関係のスキーム(取引手順・課金・回収など)を図示して表示・開発品モデル作成

“見える化仕事術”が失敗する時
 “見える化仕事術”の効果に頼りすぎ、基本的問題解決・課題達成の定石を軽んじた次の場合に失敗が起こり易いと言えます。
1.問題そのものを“三現主義“(現地・現物・現実)で的確に判断していない。
2.達成プロセスの設計で必要な作業のブレークダウンを注意深く行なっていない。
3.達成した結果を“見える化”する際、関係部門(特に実施部門)や、プロジェクトチームメンバーとの合意形成が不十分。
 言いかえればプロジェクトリーダーや、担当者の“焦り”や“希望的観測”が生み出す現象とも言えます。

経営者・管理者の留意点
 “見える化仕事術”は、目標達成の成功要因獲得、成果のより高い経営レベルでの活用などに役立つ方法ですから、大いに奨励すべきですが、同時に “三現主義“に基づく的確な状況判断、関係部門等とのコミュニケーション、重要事項の合意形成を大切にし、その中で“見える化”の活用を図るよう指導しましょう。






H27.5.7
専業主婦の年金に新しい手続きが開始


特例期間該当届・特例追納制度
 今までサラリーマンの配偶者に扶養されている専業主婦(主夫)で国民年金の3号被保険者であった人が1号被保険者への切替の事由が発生した際に手続きを忘れていて、気がつかないうちに保険料未納期間になってしまっていたようなケースが多々ありました。後から気がついても保険料納付遡り期間は2年間とされていたためそれより前の期間は納める事ができませんでした。
 このような場合の救済措置として4月から遡り追納期間が10年になりました。

このような場合に手続き漏れが多い
ケース1 サラリーマンの夫が
・退職した
・脱サラして自営業を始めた
・65歳を超えた
・亡くなった
・サラリーマンの夫と離婚した
ケース2
・妻自身の年収が増えて夫の健康保険の被扶養者からはずれた
(妻が会社員、夫が専業主夫の場合も同様)
 
 このような時は本来国民年金の切替の手続きを行わなければならないのですが、手続きを忘れ未納期間が発生してしまった方も追納の手続きができるようにしたのです。

手続きの必要のある方は
 夫が退職した時や妻の年収が増えた時等は第3号被保険者から第1号被保険者への切り替え手続きが必要ですが、手続きが遅れて、2年以上たってしまい保険料納付ができずに未納期間扱いとなってしまった方です。

手続きのメリットは
@未納期間があるため年金加入期間が足らず年金を受け取れないと言う事態を回避できる場合があります。たとえ保険料を納めなくとも「特定期間該当届」の手続きをすれば年金額は変わりませんが受給資格期間には算入できます。
A保険料の追納で年金額を増やす事ができます。届出を忘れていた特定期間について「後納・特定保険料納付申込書」の手続きで最大10年分保険料を納める事ができるので年金額に反映されます。






H27.5.1
会社の休眠とみなし解散


会社の休眠とは?
 営業を現在はしていないが、いつか営業を再開するかもしれない。そんな会社を「休眠」させる事ができます。「異動届出書」に休眠である旨を書き、税務署・都道府県税事務所・市役所に提出する事で、休眠会社にする事ができます。

休眠のメリット
 会社の休眠は、会社の解散に比べて、清算手続をしなくて済みますので、圧倒的に手続きが簡単です。休眠中も税務申告を行う必要がありますが、当然休眠中ですから、損益ゼロという場合もあるでしょう。実際には休眠中は税務申告をしないケースも多々あるようです。しかし、税務申告をしないと、青色申告が取り消されたり、様々な許認可や、復活後の取引に影響が出ることもありますので、いずれ復活させたいと考えるなら、休眠中も申告をした方が良いでしょう。
 また、休眠中の法人でも、地方税の均等割は支払わなければならないのですが、まったく事業を行っていない(銀行の預金もない場合など)と認められれば、均等割を免除されるケースもあります。

休眠から12年でみなし解散
 株式会社であって、最後の登記の日から12年を経過すると、「事業を継続している場合は、公告及び通知の日から二カ月以内に事業を廃止していない旨の届出を本店所在地所轄の法務局に提出すること」を要請されます。この届出をしないと、法務大臣が解散したとみなす事ができます。
 解散登記がなされて放置しておくと、3年後に清算結了登記がなされて、会社自体が無くなってしまいます。
 登記されている本店所在地に「廃止していない旨の届出の提出」の要請が来るので、登記や税務申告を放置して本店移転をしていると、公告・通知がなされた事もわからないといった場合があります。

休眠から目覚めさせる時
 休眠状態の会社を復活させる際は、休眠時と同じように税務署・都道府県税事務所・市役所に届出を提出します。
 休眠中、無申告であった場合は青色申告が取り消されていますので、事業年度開始時に青色申告の申請を忘れないようにしましょう。