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H28.12.28
パワハラを起こさない職場作り

相談件数はパワハラがトップ
 毎年、全国の労働局への相談件数のうち一番相談件数が多いのがパワーハラスメント(パワハラ)です。厚労省ではパワハラを「職場の地位や人間関係等職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて同じ職場で働く者に精神的身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義しています。厚労省の調査でも4人に1人がパワハラを受けたことがあると回答しています。どうしてパワハラは問題になるのでしょうか。
 パワハラが発生すると、その影響は被害者ばかりでなく加害者にも周囲の従業員や使用者にも及びます。パワハラを受けた人が精神的に苦痛となり休職した場合、職場風土を悪くしたり、士気の低下があったり、生産性が低下したり、退職等で人材が流出したりして健全な経営に支障が出る事があります。

パワハラの6分類
 職場のパワハラは6つに類型化されます。
@身体的な攻撃・・・・暴行、傷害
A精神への攻撃・・・・脅迫、侮辱、ひどい暴言を吐く、名誉棄損
B人間関係からの切り離し・・・・隔離、仲間はずし、無視
C過大な要求・・・・本人の能力を超える仕事の強要、仕事の妨害
D過小な要求・・・・本人の能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事の強要
E個の侵害・・・・私的な事な過度に立ち入る
@〜Bの類型は業務上の必要性は無いか希薄でありC〜Eは業態や企業文化で適正な範囲内かどうかが異なる事があります。

パワハラを起こさない対策
 パワハラは上司と部下の関係ばかりでなく同僚や先輩、後輩の間にもありますし、能力、容姿、成績の優劣、学歴等が原因のこともあります。
 取り組みとしては、会社が方針を示し、アンケート等の実施、管理職や一般社員への研修等は必要でしょう。気づかないで行っている場合もあり、パワハラを減らすだけでなく環境改善ができれば信頼感や意欲の高まりに繋がります。上司は指導との線引きが難しいと思う場面もあるかもしれませんが、人格を攻撃することなく冷静に仕事に対する注意を行うことは大事です。






H28.12.27
共創型リーダーシップ

 “価値共創”とは、「企業が様々なステークホルダーと協働して、共に新たな価値を創造すること」を指す場合が多いのですが、ここでは企業内で生み出す“共創価値”の必要性と方法について述べます。

経営管理における“価値共創”
 社員が働き甲斐を仕事の中に見出し、自主的に挑戦意欲をもって取り組むことは、社員の活躍を期待する企業にとって、かけがえのない重要事です。
 そこには、「自分が担当する仕事そのものよりも、仲間と協働して生み出す仕事の喜びと言う価値を感じられること、つまり“価値共創”の実感」が重要な意味をもっています。
 近年は、我が国の少子化・労働力人口減少を背景として外国人労働者の増加、女性労働力の活用が進んでいることからも、多様な文化や価値観を受け入れた新しい“価値共創”が不可避、かつ必要になっており、この傾向はさらに強まってゆくでしょう。

“価値共創”の法則性
 “価値共創”を実践するには、次の法則を知り、活用することが必要です。
@“価値共創”実現の志を持った「共創型リーダー」の存在
A「異質な知を融合して、新しい知を創出する“共創”の実践技術」活用
B多様な人々の参加による、“三現主義”に基づく重要な事実の発見と共有
C全員発言・全員思考と相互啓発
 “価値共創”を成功させるためには、とりわけ「共創型リーダー」の活躍が不可欠で、いわゆる「自分の決断で、組織を引っ張る強いリーダー」とは異なる次のような新しいタイプのリーダーが必要になります。
@生み出したい“共創価値”の具体的イメージ仮説を持っている。
A社員の体験で得られた事実や、多様な知識・技術に基づく創意工夫の発表、真摯な討論を通じて、それらを融合した“共創価値”の合意形成へ誘導する技を持っている。
B自らのイメージ仮説を、社員の発言・討論に基づいて、柔軟に変化させ、合意形成へ収斂させることができる。
 このような共創型リーダーは、個別企業経営者自身が務めるか、社内で適任者を発見し、“価値共創”の実戦体験を積ませて育成するのが社外に委託するより得策です。






H28.12.26
働く女性の率が大幅に上昇

労働人口の変化
 総務省の労働力調査によると、平成27年の女性の労働力人口は2842万人と前年に比べ18万人増加(前年度比0.6%増)しており男性は3756万人と7万人減少しています。労働力人口は前年より11万人増加(前年度比0.2ポイント増)の6598万人で、労働力人口に占める女性の割合は43.1%(前年比0.2ポイント上昇)となっています。

年齢別労働力率
 厚生労働省がこのほど公表した「平成27年版働く女性の実情」によると女性の労働力率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)は49.6%(男性は70.3%)と前年に比べて0.4ポイント上昇しています。
 労働力率を年齢階級別でみると、いわゆるM字カーブの底にあたる年齢は平成20年から26年は35歳〜39歳でしたが、平成27年は30歳〜34歳となっておりM字の底の値は0.4ポイント上昇し、71.2%と2年連続し7割を超えています。25歳〜29歳については初めて8割を超え、全ての年齢階層の比較で過去最高となっています。10年前と比べると各階層で労働力率は上昇していますが、上昇幅が最も大きいのは60歳〜64歳で平成17年から10.5ポイント上昇しています。
 配偶関係別の労働力率は、未婚者が63.3%、配偶者のいる女性が51.4%、死別・離別者は29.6%です。年齢階層別で比べると未婚者は50歳〜54歳が13.8ポイント上昇と上り幅が大きくなっています。有配偶者の女性では30歳〜34歳が12.3ポイントの上昇と上り幅が大きくなっています。

最近10年間の働く女性の年齢階層
 この10年間の変化を平成17年から22年までの5年間と平成22年から27年までの5年間に分けてみると、前半では30歳〜34歳と35歳〜39歳が増え、配偶関係別の有配偶者でみると、前半は変化が少ないものの後半になると労働力率が上昇している事が分かり、育児休業や時間短縮制度が企業においても浸透してきている様子が窺えます。出産や子育ての為に離職する女性が以前と比べて少なくなっている傾向が分かります。






H28.12.22
“軸足”を生かす

 “軸足”とは、「スポーツなどで軸のように自分のからだを支える足のこと」を言い、軸足にしっかり乗ることの重要性を表す言葉として良く知られています。また、「思考・方策・行動などの重点」を指す言葉として使われ、近年では「開発優先から環境保全へ軸足を移す」「少子化対策へ軸足を移す」など、国家の基本政策の方向性変化を表すのに用いられています。
 それらは軸足を決めることで、その後のトレーニングや活動強化の基本方向が定まる点が重要な意味を持っています。

目標管理制度運用の“軸足”とは
 目標管理制度の運用でも“軸足”を生かす考え方をとった方が、より経営に役立つ制度として運用ができ、会社の存続、発展に貢献します。
 目標管理制度の運用は、三つの手段で実施され、それらの関係は、
@「貢献度評価」が社員を動機付け、「業績管理」を効果的に実現する。
A一方、「組織開発」は人と組織の活性化を図る機能を発揮して、「業績管理」を社員の自主的、創造的、挑戦的な行動で支え、業績を押し上げる。
B同時に、「組織開発」は「貢献度評価」の効果を高め、「貢献度評価」は「組織開発」の効果を高めるので、業績を押し上げる相乗効果を発揮する。
 すなわち、「自社の目標管理制度はどこに軸足を置いたら良いか」を判断するポイントは、最も得意とする方法を選択することであると考えられます。
 そこで、「組織開発」の経験が豊富な企業は、そこに“軸足”を置いて、「貢献度評価」の機能を高めつつ、最終的な「業績管理」を成功に導くのが得策です。また、「貢献度評価」に慣れている企業は、そこに“軸足”を置いて「組織開発」を生かすべきです。
 このように、“軸足”を生かす手段は、ただ一つの正解があるわけではなく、自らの得意技を生かして周辺の技を効果的に援用し、最終目的を達成することを指すのです。





H28.12.21
外国人の就労ビザと雇用形態

外国人は契約・派遣社員でも働ける?
 契約社員や派遣社員をはじめとした、いわゆる「非正規雇用」の割合は年々増え、今や4割とも言われています。雇用主、労働者双方にとって多様な働き方が求められていますが、外国人の場合、日本人のように自由に就労ができるわけではありません。いわゆる「就労ビザ」と呼ばれる就労を目的とした在留資格を持っているか、就労制限のない「永住者」や「日本人の配偶者等」といった在留資格を持っていることが必要です。就労ビザは単に内定を出しただけでは認められず、業務内容や会社の安定性等、入国管理局による厳密な審査を経て決定されます。こうした審査の印象から、外国人は契約社員や派遣社員として勤務することはできないのではないかとイメージしている方も多いかもしれませんが、実は就労ビザの許可に際し雇用形態の名称は直接影響しません。つまり、契約社員や派遣社員であっても就労ビザを取得できる可能性は十分にあるのです。

「正規・非正規」の区分は別問題
 そもそも「正社員」も「非正規雇用」も一般的な呼称であり、この区分だけをもって許可・不許可の判断がされることはありません。審査の対象となるのは、仕事の安定性や継続性、本人の経歴と業務の関連性、収入をはじめとする労働条件などであり、この点は正社員も契約・派遣社員も同様です。

契約・派遣社員で注意したい点
 先述の通り、就労ビザを取得する際、主な審査ポイントについて雇用形態による違いはありません。ただし、契約社員や派遣社員の場合、正社員と比較し「安定性・継続性」の部分が問題になりやすいことがあります。たとえば契約社員の場合、契約期間が数か月から半年程度しかなく更新の見込がないとすると、なかなか安定性があるとはみなされません。派遣社員についても、派遣先がすぐに変わってしまい職務内容も違うとなると、安定性・継続性、本人の経歴と業務の関連性の双方で疑問が生じます。正社員に比べ疑問視されやすいこれらの点について丁寧に説明することは必要です。
 こうした注意点はあるものの、あくまで判断されるのは実態であり、正社員かどうかといった名称の区分によってはされません。審査のポイントを踏まえた上で、外国人従業員についても多様な働き方を検討することができます。





H28.12.20
要注意! 小規模企業共済の解約

小規模事業者の退職金制度
 小規模企業共済は、個人事業者や小規模企業経営者の退職金制度として人気があり、平成28年3月末現在で在籍件数は約165万件、資産運用残高は8兆8,000億円にも達します。
 国が運営する退職金準備の制度ではありますが、掛金が全額所得控除となり、所得税や住民税の節税となることにメリットを見出して加入している方も多いことでしょう。

共済金を受け取るときに課税される
 個人事業者の場合は廃業したとき、法人経営者の場合は役員を退任したときなどに共済金を受け取ることになります。
 共済金を受け取るときに課税はされますが、退職金として一括で受け取れば退職所得控除、年金として分割で受け取れば公的年金等控除が受けられるため、やはり所得税と住民税の節税効果はあります。

やってはいけない途中解約
 このように大きなメリットがある小規模企業共済制度ですが、注意点もあります。それは、退職等をする前に、やむなく途中解約する場合です。
 解約手当金として受け取る場合、一時所得として課税されますが、一時所得の金額の計算上、今まで払い込みをした掛金の総額を、収入を得るために支出した金額(いわゆる必要経費)に算入できません。解約の場合は税制優遇を受けられないことになるのです。
 掛金を支出したときに所得控除(必要経費算入)していたので当然と言えば当然ですが、ここを見落とすと、解約時に所得税と住民税の課税が待っています。
 また、掛金納付月数が240ヵ月(20年)未満で解約したときの受取額は、掛金合計金額を下回りますので、注意が必要です。

大まかにライフプランを考えておこう
 解約手当金ではなく、共済金として受け取れば、一般的に掛金合計額より多くの金額を受け取れる制度です。いつどのようにして共済金を受け取るかの戦略的なプランがあれば、余計な税金を払わずに済みます。
 これら税制優遇がある制度をうまく活用して将来に備えることが、ますます重要になりそうです。





H28.12.19
冬の職場の健康管理

寒さと健康管理
 冬季においては職場の健康管理の面で、寒さに関連するインフルエンザ等の感染症や循環器疾患対策を考える必要があります。感染症は誰でも起こりますし、寒さで循環器疾患の発症も高まります。冬季に職場で流行する感染症はインフルエンザ、ノロウイルス等ですが、これらは従業員達に周知させて職場の中に感染を拡大しないようにすることが大事です。

感染症の場合の対処
@食事の前やお手洗いの後、咳・くしゃみの後には石鹸で手を洗う
A咳が出る時はマスクをする
B発熱、下痢等の症状がある時は会社に伝えて出勤を控える。仕事中に発熱した時は別室に行くか、帰宅をする
Cインフルエンザ予防接種の奨励
D万一、嘔吐が発生したらすばやく消毒など適切な処置をする

循環器疾患発症の場合の対処
 人間の体は寒くなると血管を収縮させ体温の低下を防ごうとします。また、交感神経系が刺激されて心臓の活動が活発になる為、結果として血圧が上昇しやすくなります。それが冬季に循環器系の疾患が増える要因です。特に寒暖差が大きいとリスクが高くなります。日頃から循環器系の疾患のある方や高血圧症、喫煙・飲酒等の習慣のある方は一層の注意が必要でしょう。

日常の注意として
 職場では次の様な事に気をつけて冬場を元気に乗り越えたいものです。
@管理者の対応で不調を察する・・・・朝のミーティング等で上長が従業員の体調不良が無いかを確認して不調者には早めに対応できるようにする。
A労働者側の対応・・・・寒さ対策と自主健康管理が大事です。寒くなると体が冷え風邪等を引き起こしやすくなります。また、暖房で汗をかき、そのままにして体が冷えてしまったと言う事もあります。年末年始の暴飲暴食に気をつけて、睡眠不足にならぬよう自ら健康管理に努めることが大事です。
 感染症等についても職場での注意を遵守しましょう。





H28.12.16
ダブルアイリッシュ、ダッチ・サンドウイッチ

アップルやグーグルの経営者は国際税務をよくわかっている!
 世界的規模でビジネスを展開している多国籍企業にとって、インターナショナルタックスはマーケティング費用・金融費用・総務管理費用等と同様に大きなコストです。グループ全体としてどのようなもの(利益を含む)に対して課税され、税引き後利益の稼得にどれだけ貢献できるかということまで斟酌しておかなければなりません。
そのため国際租税管理は多国籍企業にとつて世界的規模で行われることになります。

アイルランドとオランダの優遇税制
 優遇税制で、優良多国籍企業を誘致し、雇用を創出する政策も、国が採りうる有効政策です。アイルランドやオランダは、多国籍企業にとって魅力的な優遇税制を持つ国です。 
“ダブルアイリッシュ、ダッチ・サンドウイッチ”とは、法人税率の低いアイルランドに子会社を2社作り、この2社間の取引にオランダ法人を挟む税戦略によって、グループ全体の納税額を劇的に削減させる手法です。もちろん、この取引に他のタックスヘイブンも絡めるといった複雑な取引となります。とはいえ、合法な節税策であり、税制改正で抜け道がふさがれるまでは有効な戦略です。(具体的な手法を知りたい方は、ネットで検索してみてください。国際会計事務所が出しているニュースレターなどで解説を読めます。)

トランプ税制で米国回帰を促せるのか?
 新大統領となるドナルド・トランプ氏は、選挙公約の中で、租税回避地並みの低税率で、海外に移転した企業を米国に呼び戻し、外資企業も誘致して米国内に雇用を創出しようと訴えていました。また、タックスヘイブンなどに留保している利益を米国本国に送金する際には、現行よりも低い税率とし、米国への資金流入を増加させようとしています。
 アイリッシュウイスキーをダブルで飲みながら、サンドウイッチを頬張っていそうな豪快なイメージのトランプ氏ですが、対抗策で米国本籍の多国籍企業を米国に回帰させることはできるでしょうか。トランプ税制で実現できるかどうか、楽しみです。





H28.12.15
共同目標達成の基点

「一共同目標を達成しようとする場合、達成までの全プロセスのはじめの段階にチームの力を結集して事にあたる基点があります。

共同目標達成のステップと基点
 その基点は次の目標達成ステップの2に位置付けられます。
No. ステップ
1 解決したい問題の定義、共有
2 問題発生の原因調査、共有      
3 目標設定(目標達成状況を測る指標、または達成状況表現項目を設定し、現状と達成した時の状況を指標・数値、または具体的状況で表現する)
4 達成手段の検討(共創)
5 達成までのプロセス計画
6 計画実行、実行上の問題解決
7 目標達成
8 評価、反省
 すなわち、「チームメンバー全員が、問題発生原因を理解し合った瞬間」に、目標達成イメージが的確、具体的に生まれ、達成への確信とやる気が生じるのです。

基点づくりの要点
基点づくりの要点は「原因調査のやり方」にあり、次の三つの原則を活用します。
@ “三現主義”(現地で、現物を見て、現実に即して状況を掴む)
A 何故なぜ5回の原因分析(問題発生原因と思われる事象を掴んだら、さらにそれは何故起こったのか、と追究し、それを5回繰り返すことによって真因を突き止める)
B 段階的詳細調査(「何を知りたいか」を明確にし、第1次調査を実施する。その結果を知った上で、「さらに何を知りたいか」を検討して、2次調査を実施する、と言うように順次深掘りする)
 チームとして実施する場合は1次調査の分担調査、結果発表、共同検討をファシリテーションで行うと“共創”(異質な知が融合して新しい知を創出する)が生まれます。

経営者・管理者の留意点
 このような原因調査は、一見面倒に思われますが、真因を突き止めた時に得られるメンバーのやる気、その後の目標達成スピードの速さで、全体として十分にとり返し、さらに目標達成度の向上に貢献します。





H28.12.14
配偶者控除と配偶者手当

配偶者控除の現状
 このところ続いている政策論議に配偶者控除の対象をどうするかと言う問題があります。政府・与党には「働き方改革」の一環である所得税の配偶者控除廃止と言う動きもありましたが、最近は一転し、対象範囲を広げて150万円までの控除とする方針が出ています。
 現行の配偶者控除の所得と課税の関係はどうなっているのでしょうか。
 パートの配偶者(多くは妻)は「103万円」の壁を意識して勤めに出る方がいます。年収に対し次のようになります。
・100万円超  住民税課税
・103万円超  所得税課税
(夫の配偶者控除無し)
・106万円以上 大企業勤務 社保負担発生
・130万円以上 社保料負担発生 
・141万円以上 夫の配偶者特別控除無し

配偶者控除の対象拡大方針
 今までも妻の収入が103万円を超えた場合は配偶者特別控除の減税を実施していましたが、非課税の範囲を150万円までは今までと同額の38万円の所得控除が受けられるようにする方針を示しました。150万円を超えて控除が無くなっても徐々に控除額が減って行く仕組みを取り入れるようです。しかし「130万円」という壁は存在し続けています。130万円以上になると年金や健康保険の社会保険料が発生します。ここで収入を抑えてしまう可能性はあります。さらに控除を受けられる世帯主の年収を1,120万円以下として、1,220万円までは段階的課税とし、非課税対象の拡大による税収減を防ぐため控除を受けられる世帯の年収を制限する方針です。

企業の配偶者手当の行方は
 妻が年収103万円を超えると支給されない配偶者手当を給与で払っている企業も多く、経団連は会員企業に見直しを求めています。人事院の調査でも家族手当(配偶者手当)に収入制限を設けている企業のうち約7割が支給基準を年収103円までに制限しています。将来非課税の基準が変われば103万円の基準の根拠は無くなります。企業によっては配偶者手当を止め子供手当を増額する企業もあります。従来のままの配偶者手当は見直す時期に来ているのかもしれません。





H28.12.13
遺言書が身近に?自筆証書遺言の方式緩和

 役花押を押した遺言、裁判で無効確定
 印鑑の代わりに「花押」が記された遺言書の有効性が争われた裁判で、今年6月、最高裁判所が「重要な書類に花押を使うという意識が社会の中にあるとは認めがたい」として、遺言書を無効とする初めての判断を示しました。遺言書の方法には大きく分けて「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の3つの方式があり、テレビドラマなどでよく目にする遺言者本人が全文自筆で作成しているものが「自筆証書遺言」です。一般的な「自筆証書遺言」の特徴として、自分だけで作成でき費用がかからず手軽な点が挙げられますが、内容、日付、氏名全てを自筆する他、印鑑を押印することなど、遺言書として認められるための様式が細かく定められています。そのため、冒頭の例のように、せっかく遺言書を作っても裁判で無効とされてしまう例も少なくありませんでした。

自筆証書遺言の方式が緩和されるか
 こうした問題もあり、現在取りまとめられている「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案」では、自筆証書遺言の方式について次のように緩和する措置が検討されています。
一部ワープロ打ちが可能に
 現行の制度では遺言の全文を自筆で記載しなくてはならず、この点をネックに感じて公証役場が作成してくれる「公正証書遺言」を選択する例も少なくありませんでした。今回の中間試案では、財産の特定に関する部分(不動産や預貯金口座の表示など)は、ワープロ打ちでも可とされています。また現在、遺言書の加除訂正による変更箇所には「署名及び押印」が必要とされていますが、署名のみで足りるものとし、作成時の負担が軽減されると見込まれています。

自筆証書遺言の保管制度の創設
 現在、自筆証書遺言は作成後、自分で大事に保管するか、信頼できる人に預けて保管してもらうしか方法がありません。そして実際に相続が発生すると、これを家庭裁判所に提出し、遺言書の形式などに関する事実を調査、遺言書の現状を確保するための検認手続を受ける必要があります。中間試案では新たに公的機関による保管制度を創設し、遺言者が保管の申出をすることができるようになる他、ここで保管された遺言書については検認を要しないとされ、手続きの煩雑さが解消されることに期待がもたれます。





H28.12.12
米国会社の日本法人が合同会社である理由

米国の日本子会社は合同会社形態が多い
 米国ウォルマートの日本法人である西友も、米国ケロッグ社の日本法人の日本ケロッグも、会社の形態は“合同会社”です。
 平成18年の会社法により新しく設けられた形態である合同会社は、日本版LLC(Limited Liability Company)とも呼ばれ、「有限責任」、「(機関がシンプルなので)迅速な意思決定」、「利益や権限の配分を自由に設定(=内部自治原則)」等のメリットがあり、小さなビジネスにとっては使い勝手がよい事業形態と言えます。
 一方、デメリットとしては、株式会社に比べて信頼性が低く見られがち、株主総会や決算書の承認手続きなどが不要なので何となく内部手続きにもしまりがないなどが挙げられます。

親会社の事情で合同会社が選ばれる理由
 米国の会社が日本の子会社の会社形態として合同会社を選ぶ理由の一つに、米国本国における税務上のメリットがあります。
 アメリカの税法には、チェック・ザ・ボックス規則というものがあり、要件に合えば、日本の子会社所得をパススルー課税(企業体には課税されずその構成員の所得として課税する)に選べる制度があります。(注:日本の合同会社は普通に法人税が課税されます。日本での課税がなくなるわけではありません。)
 米国税制で合同会社はパススルー課税の対象外として列挙されていないためアメリカ親会社側で税制上のメリットが生じます。
 効果としては、立上げ初期時の欠損を支店と同様に米国株主の利益と相殺できることにあります。実際に支店登記すれば本店の資本金で均等割課税されるのでその分不利となりますが、パススルーであればそれを避けて米国でメリットを享受できます。

国外進出時に検討すべき大事なことの一つです
 米国会社が日本進出する形態は必ずしも合同会社だけでなく、株式会社もあります。
 会社形態の選択に際しては、税務上のメリット・デメリットの側面のみではなく、商業上その他の面からの検討も必要です。
 外国へ事業進出する際には、本国および進出先の各制度をよく研究した上で、最善の選択を目指すことが肝要となります。





H28.12.9
消費税「医療費は非課税と言っても」

社会保険診療報酬は消費税が非課税
 消費税法では、国内において事業者が事業として対価を得て行われる取引を課税の対象としています。ただし、これらの取引であっても消費に負担を求める税としての性格から課税の対象としてなじまないものや社会政策的配慮から、課税しない非課税取引が定められています。
 社会保険医療の給付等(健康保険法、国民健康保険法などによる医療、労災保険、自賠責保険の対象となる医療など)も、社会政策的配慮から、非課税取引とされています。

非課税といっても完全には非課税ではない
 消費税の納税負担者は消費者です。私たちが消費者としての普通の感覚からは、“非課税”であると言われれば、社会保険診療(=健康保険の対象となる医療費)には消費税の負担はゼロと捉えがちです。しかしながら、じつは公定価格である医療費には一部その前段階までの経費(=医薬品・医療材料の仕入れや求人・申告などの委託料、電気・ガス・水道料など)に掛かる消費税も含まれているのです。
 消費税の仕組み上、非課税売上に対応する仕入れ税額は控除できないので、売上対価(=医療費)に上乗せしないと医療機関の自己負担となってしまいます。また医療費は公定価格なので、消費税が上がったからと言って勝手に価格を変えることはできません。こうした事情を考慮して、公定価格である医療費や薬価はその分を調整された価格となっています。

医療機関側も損税(控除対象外消費税)が発生しています
 一方の医療機関側も非課税であるがゆえに自己負担となっている消費税があります。代表的なものは病院建物や高額医療機器などに掛かる消費税であり、この部分は医療機関側の負担となって残っています。
 日本医師会などは、この損税部分の解消を求めた要望を続けていますが、なかなか解決には至っていません。
 平成31年10月の消費税率10%への引き上げと同時に軽減税率が導入され、併せて適格請求書等保存方式(いわゆる「インボイス制度」)も導入される予定です。それを機に非課税になるような改正が行われることを期待しています。







H28.12.8
組織のカタチ

 組織は、事業を推進するための機能を備えた“人の集まり”で、その良否は企業経営に直接的、根本的な影響を与えることは言うまでもありません。
 事業推進が思わしくない、業務に不具合が生じているときなど、トップの指示で組織や人事配置の変更を行い、それをもって改革が完了した、と錯覚してしまう誤りは、よく起こりがちであり、本質的に重要な組織の機能強化に眼を向けた改革を実施するには、組織のカタチを考えたいものです。

組織のカタチ・二つの考え方
 組織の代表的なカタチには、通常の組織図に表される“文鎮型、または縦型組織”と“円形組織”の二つがあります。
@“文鎮型組織”は軍隊組織のように、組織長の指揮命令で部下が動くのに適し、命じられたことを実現するスピードが速い利点がある一方、メンバーは命じられたこと以外の事柄への対応行動がとりにくく、主体性のある判断、行動に欠ける指示待ち型の意識・行動に陥る欠点があります。
A“円形組織”は、価値観を共有したチームが、メンバー間で互いに横の連携をとり、主体的に動きながら目標を追求するのに適し、長が組織の中心にあって価値観を共有するために求心的に機能している組織で、主戦場にチーム力を結集する機動力に優れている一方、価値観の共有に齟齬があったり、メンバーの柔軟で主体性を持った心構え・判断・行動が欠けると失敗に陥りかねません。戦況が変わった時に、アイコンタクトで瞬時に協力・対応行動がとれるような訓練を徹底する必要があります。

経営者・管理者の留意点
 経営環境変化が激しい現代にあっては、“円形組織”の考え方で組織を動かす利点を活用すべきです。
 すなわち、次の点に留意しましょう。
@経営者・管理者は、目標管理制度の運用などを通じて、“円形組織”の求心的役割を果たす。
A共同目標の設定で、メンバーとともに経営計画・経営理念等から目標・達成方法を設定し、価値観を共有する。
B目標達成過程において、メンバーに主体的な対応を訓練する。






H28.12.7
外国人従業員の年金の加入義務

 外国人従業員にも年金の加入義務あり
 社会保険(健康保険・厚生年金)の加入は、すべての法人の事業所、あるいは一定の業種で常時5人以上を雇用する個人事業所では強制適用となっています。
 適用事業所で働く労働者は加入者となります(パート、アルバイトでも、所定の労働日数が、通常の労働者の4分の3以上あれば加入させる必要があります)。保険料は、事業主と労働者が折半で負担します。
 これは日本人のみならず、外国人であっても労働者であれば対象となります。
 ここ1〜2年、未加入事業所に対する年金事務所からの加入勧奨書類の送付も定期的になされており、加入の徹底が図られております。

帰国後の年金受取方法に2つの選択肢
 日本で働いていた外国人が帰国(もしくは出国)して日本に住所を有しないこととなった場合には、所定の要件のもと、それまで支払った年金について、@脱退一時金を受給するか、A将来年金をもらえる年齢まで待つか、のいずれかの選択をすることになります。
 @脱退一時金の受給を希望する場合には、出国後2年以内に、日本年金機構本部に対し、必要な書類を、電子申請もしくは郵送等で提出する手続きが必要となります。
 なお、脱退一時金を受け取った場合、その該当する期間は年金の加入期間でなかったことになります。日本と年金通算の協定を締結している相手国の年金加入期間のある人については、一定の要件のもと年金加入期間を通算して、日本及び相手国の年金を受け取ることができる場合がありますが、脱退一時金受取りで期間を通算することができなくなりますので、注意が必要です。

脱退一時金の課税(非居住者の手続き)
 脱退一時金は退職所得の扱いとなり、短期滞在者の場合は一般的に金額が少ないので、課税される税金は通常ゼロとなります。
 ただし、非居住者の場合、支払時に20.42%源泉徴収されます。これを取り戻すためには、確定申告が必要です。納税管理人を選任して所轄税務署に「納税管理人の届出書」を提出し、「退職所得の還付申告」をすることで取り戻せます。
 手続きするかどうかは、手間と最終的に受け取れる金額との相談となります。






H28.12.6
加算するのは申告額?正しい額?
過去の精算課税申告の間違い

相続時精算課税は「相続・贈与の一体課税」
 親子間の贈与などで「相続時精算課税」を適用した財産の価額は、親の相続が発生した時の相続税の申告で、相続税の課税価格に加算して相続税を課税し直し、贈与時に課税された贈与税の精算を行います(これを「相続と贈与の一体課税」といいます)。
 この場合、相続税の課税価格に加算する財産の価額は、「贈与の時における価額」とされています。そのため、相続税の申告の際には、過去の贈与税の申告書を見たり、税務署に対して開示請求手続を行ったり、贈与税の課税価格として用いた「贈与の時における価額」の確認作業を行います。

昔の精算課税の申告が間違っていたら?
 このとき、過去の贈与税申告で用いた「贈与の時における価額」が間違っていたことに気付いてしまったらどうしましょう?
 まだ贈与税の修正申告を行うことができるのであれば、修正すれば良いのです。ただ、既に除斥期間が過ぎてしまい是正ができないとなると悩ましい問題がでてきます。
 相続税の課税価格には「実際に申告した贈与税の課税価格」を加算すべきでしょうか? それとも「是正後の贈与の時における価額」を加算すべきでしょうか?

「是正後の贈与の時における価額」を加算
 「是正後の贈与の時における価額」を加算する―が正解です。東京国税局資産税課の資料に記されていることを簡単にまとめると、条文には「贈与税の課税価格の計算の基礎に算入される財産に係る贈与の時における価額」を相続税の課税価格に加算しなさいと書いてあるだけで、それは「贈与税の申告書に記載された価額」を必ずしも前提としていない―ということなのです。
 例えば、過去の贈与税申告(相続時精算課税適用)で土地の評価額に誤りがあった場合には、それが贈与税の修正申告など是正できる期間を過ぎているときであっても、贈与税の申告書に記載された土地の評価額ではなく、(申告を前提としないで)本来申告されるべきであった土地の評価額を相続税の課税価格に加算することになります。

相続時精算課税分の贈与税額控除は?
 なお、この場合の相続税額から控除される相続時精算課税に係る贈与税相当額は、「課せられた贈与税額相当額」(申告した贈与税額)となります。贈与税額控除の趣旨は「二重課税の排除手続」であるため、取扱いが異なる形となります。






H28.12.5
年末調整とマイナンバー

年末調整関連書類と個人番号の記載
 給与所得者(従業員等)は平成28年1月以降に提出する扶養控除等申告書に給与所得者のマイナンバー(個人番号)を記載し、控除対象配偶者や扶養親族の個人番号も記載する事になっていました。但し平成28年4月1日以降に提出するものから個人番号を記載しない書類とする書類が分けられました。
@マイナンバーの記載が必要な書類
 年末調整で個人番号の記載が必要な書類ア、給与所得者の扶養控除等申告書ですが従業員から個人番号を取得している場合は事業所と従業員の合意があれば、帳簿などを揃える事で個人番号の記載を省略できる場合があります。その場合「マイナンバーについては給与支払者に提出済のマイナンバーに相違ない」旨を受給者本人が記載して労使双方が確認できればよいとされています。
イ、給与所得者の源泉徴収票は給与等の支払いを受ける者に交付するものを除き記載します。税務署提出用と市区町村提出用は個人番号を記載します。受給者交付用には記載しないので注意が必要です。また、支払者の個人番号又は法人番号記載欄には番号を記載します。なお、用紙が従来のA6サイズからA5サイズに変更されました。
Aマイナンバーの記載が不要な書類
 年末調整関連の書類のうち下記のものはマイナンバーの記載が必要ではありません。
ア、給与所得者の保険料控除申告書
イ、給与所得者の配偶者特別控除申告書
ウ、給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書

年調以外で労働保険における番号の扱い
 雇用保険継続給付申請について当初労使協定を結んで事業主が申請する場合、個人番号関係事務実施者ではなく本人の代理人として申請をするものと扱われていました。しかし事務負担と情報漏えいのリスクもある為、申請は代理人でなく個人番号関係事務実施者として効率的に申請できるよう改正されました。一方で労災年金の請求は代理人として委任状等で代理権が確認できる書類を添付し、代理人の身分証明書と請求者本人の個人番号の写し等の添付が必要となっています。






H28.12.2
米国がタックス・ヘイブンになる?

トランプ新大統領誕生
 2016年11月8日の米国大統領選挙の結果、共和党候補ドナルド・トランプ氏が、大統領就任に必要な選挙人270人以上を獲得し、勝利を収めました。今後12月19日の選挙人による投票を経て、来年1月20日にトランプ政権が誕生する流れとなります。

トランプ税制改革(米国もタックス・ヘイブンになる?)
 トランプ氏が公約に掲げた税制改革は、所得税を簡素化して引き下げるほか、世界的に高い法人税率を35%から15%に下げて企業の海外移転を防ぎ、経済を活性化するというものです。
 ところで、タックス・ヘイブンといえば、「法人所得税率が20%以下の外国子会社等」という基準がすぐに思い出されます。法人税率が15%になるということは、米国に子会社等がある法人は、タックス・ヘイブン課税されてしまうことになるのでしょうか?

タックス・ヘイブン対策税制−適用判定
 実際に外国子会社合算税制(=タックス・ヘイブン対策税制)の適用対象となるか否かは、下記の判定を経て決まります。すべてが当てはまればこの税制の対象となりますが、貴社はいかがでしょうか?
@特定外国会社等に該当するか?
日本の法人や在住個人で50%超を保有する会社が、租税負担20%未満の国にあるか。
A適用除外基準をすべて満たすか?
「事業基準」「実体基準」「管理支配基準」「所在地国基準」(詳細は割愛しますが、事業を行うための事務所等があって、実際に実体のある事業の50%超を第三者と行っていればOKという基準です。)
B資産性所得があるか?
 株式配当や著作権所得等の資産性所得を1千万円超貯めこんでいなければOK。

実態のある事業を行っていれば心配無用
 仮に@の基準に該当しても、実態のある事業を行っていればAで除外されます。そのため、米国に子会社等を持っていても普通に事業を行っていれば心配は無用です。
 これは国際的に事業展開している多国籍企業の担当者でも陥りやすい誤解です。







H28.12.1
男性の育休取得に助成金

男性の育休取得率伸びる
 厚生労働省から「平成27年度雇用均等基本調査」の結果が発表され、育児休業取得割合(取得率)が明らかになりました。これによると平成27年度に育児休業を取得した女性の割合は81.5%(前年度は86.6%)で、男性の取得割合は2.65%(前年2.30%)となり、男性は平成8年の調査開始より過去最高になったそうです。女性の取得率は平成20年(90.6%)をピークに伸び悩んでおり、ここ9年では最低となっています。

育児参加を阻むもの
 男性の取得率が伸びていると言っても政府目標の「2020年に13%」には程遠いと言えるでしょう。男性の育児休業取得が進まない背景には一番は男性が育児休業する事への抵抗感が、男性本人、職場の雰囲気、社会一般に根強く存在している事が挙げられます。育児休業を取ることが「職場に迷惑をかける」という意識が大きいと言います。共働きと専業主婦世帯では考え方も違っているかもしれませんが、子育て支援は会社の問題ではなく個人の問題であると言う考えもあります。しかし企業において両立支援に取り組むことは一定の質の職業能力の確保につながり従業員の勤労意欲の動機付けにもなるでしょう。
 少しずつではありますが男性の育児休業取得者は着実に増えてきています。

今年度から新設された両立支援助成金
 このような中で「両立支援助成金」の一つとして、男性労働者に育児休業を取得させた事業主に助成をおこなう「出生時両立支援助成金」が今年度から新設されています。支給対象者となるのは子の出生後8週間以内に開始する14日以上(中小企業では連続5日以上)の育児休業でありますが、過去3年以内に男性の育児休業取得者が出ている事業主は対象外です。
 支給額は中小企業では1人目が60万円(2人目以降15万円)となっています。
 また、雇用保険の育児休業給付金は「パパ・ママ育休プラス制度」を利用すると子が1歳2ヶ月になる前日までの間、育児休業給付金が支給されます。開始から180日までは給与の67%、181日からは50%が支給されます。