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H30.3.30
消費税 課税事業者・免税事業者どっちが得

課税事業者とは
 免除された事業者以外のすべての事業者(個人・法人を問いません)が消費税の課税事業者です。法律の作り方は、漏れがあってはなりませんから、まずすべての事業者を対象に課税すると規定しています。そして次の事業者は納税を免除すると規定しています。

免税事業者(いわゆる非課税事業者)とは
 基準期間の課税売上高が1千万円以下の事業者としています。
 基準期間とは個人で言えば2年前、法人で言えば2期前の1年間です。
 課税売上高とは法律で非課税とされる売上以外の資産の譲渡や役務の提供全てです。
 実際は、更に特定期間等細かい規定がありますのでご留意ください。

消費税とは
 売上に乗せて預かった消費税からすでに支払った消費税を引いて、残りを国に納める税金です。ですから逆に支払った消費税の方が多い場合は還付されます。
 免税事業者は、消費税の納税義務がないから、売上に乗せて預かった消費税はそのまま免税事業者の収入となります。そのかわり払った消費税もそのまま免税事業者の負担となります。

消費税は最終的に誰が負担するのか
 消費税の最終負担者は、名前の通り消費者です。課税事業者は預かった消費税から払った消費税を差し引いて残りを納税しますから自己負担は一切ありません。免税事業者は支払った消費税は自己負担ですから、立場は消費者と同じです。すなわち消費税の負担者ということになります。

免税事業者のデメリット
 問題となる場合は非課税売上が大きな業種です。住宅の賃貸業者(大家さん)や、医者です。賃貸業者の場合建築コストに係る消費税は自己負担となります。医者も保険診療は非課税ですので、高額の医療機器の購入代金や医院の建築に係る消費税は自己負担となります。そこで免税事業者でも選択すれば課税事業者となることができる制度があります。しかし控除できる支払った消費税は、課税売上に対応する分となり少額です。消費税が10%に上がるに際し食料品を非課税とする案がありましたが、非課税とされることが事業者にとって良いのか悪いのか微妙です。





H30.3.29
定時退社と「持ち帰り残業」

持ち帰り仕事と労働時間
 最近の働き方改革の流れの中で、残業時間削減の為、定時退社を促される場合もあるでしょう。その様な時に仕事が終わらず自宅に持ち帰った場合の労働時間の扱いはどうなるのでしょうか? そもそも労働時間とは使用者の指揮命令下にある時間だとされています。労働者の行為が使用者の指揮命令下におかれたものと評価する事ができるか否かにより客観的に定まるものとされています。

上司の命令はどうか
 残業は上司の直接的な命令だけでなく、具体的に指示されていた仕事が時間内にはできない程度の量である場合や、その日の業務の性質上残業させざるを得ないような状況である場合、使用者の「暗黙の指示」により行った残業とされます。
 就業規則等の規定の社内ルールで上司の承認が無ければ残業を認めないと決めていたとしても、個別かつ具体的に残業を中止させるような明確な指示、命令が必要であり、終業時刻を過ぎたら強制的に退社させる等も必要でしょう。

持ち帰り仕事は残業になるか
 会社側が一定の時刻に強制退社させるとなると、労働者はその日に処理するべき仕事ができなくなった場合、やむを得ず帰宅後に持ち帰り残業をするかもしれません。
 これについて労働時間となるのかどうかという問題があります。使用者の指揮命令下にあるかと言うと難しい判断です。上司から自宅に持ち帰ってでも仕事を終わらせるよう指示された時や、暗黙でもノルマをこなすよう指示されていた場合は自宅でも労働時間とみなされる可能性はあります。
 しかし重要な書類や秘密データ等を社外に持ち出す事にもなります。上司が容認、黙認する事は情報漏えいリスクも伴うので認める事がどの位あるのでしょうか。労働者が自分で自主的に持ち帰りした時は労働時間ではないとみなされます。
 長時間労働を抑えると言って強制退社させるなら、このような事態を招かないように、持ち帰り仕事を禁止する場合は仕事量も考えた上でのルール化が必要でしょう。





H30.3.28
M字カーブの解消

女性の労働力率過去最高
 総務省が1月にまとめた労働力調査によれば2017年は働く人、15歳から64歳の生産年齢の男性は3289万人、女性は2609万人いるそうです。労働力率(生産年齢人口の内、生産活動に参加している人の割合)から見ると男性は85.6%、女性は69.4%と開きがありますが、女性の比率は過去最高です。景気回復が始まった2012年から上昇が加速し5年間で6ポイント上昇しました。海外も含め、歴史的にも珍しい上昇率です。米国やフランス(ともに67%)をも上回っています。

M字カーブはほぼ解消
 この労働力率を年齢層別にグラフを描くと現れるのがM字カーブと呼ばれるカーブで、女性の30代を中心に出産や育児で職を離れる人が多いとM字の谷が深くなり、働く人が増えると浅くなります。女性は30代の出産育児で離職し、40代で子育てが一服すると再び働く傾向にあります。欧米では台形型に近いのですが日本は30代がへこむM字型になっています。女性が働き続ける環境が整っていないのではと言われていました。しかし、最近はだんだん台形型に近づいてきています。30歳から34歳の女性の労働力率は30年前には5割程度でしたがここ数年で急上昇し2017年には75.2%となり、40歳から44歳の77%に近くなっています。また、育児休業も昨年10月より最長2歳まで取得できるようになっている事等もあり、パートタイムではなく正規雇用で復職するケースも増えています。

人手不足を背景に
 総務省の調べでは出産育児を理由に求職を断念している人は89万人いると言う事です。しかし政府や企業が働き続けられる労働環境を後押ししていることも事実です。
 日本は景気回復してきている上に高齢化が進行しており、人手を確保しなければ企業活動も支障をきたします。
 ニッセイ基礎研究所によれば働く女性の生涯賃金について非正規で働いた場合の生涯所得は6千万円程度、また、2人の子を出産、育休・時短勤務をしながら正社員で働き続けると生涯所得は2億円程度と言う試算があります。企業側に非正規雇用を望む面もありますが、世帯収入が増えれば消費が増え経済の好循環ができるなら良いですね。





H30.3.27
予定納税と振替納税


こないだ払ったのにまたすぐ請求が!
 給与を複数個所からもらうようになったとか、サラリーマンから独立をしたとか、賃貸不動産が軌道に乗り始めて儲けが多くなったとか、そういった方から「こないだ確定申告で税金を払ったのに、また国税から請求が来ている!」と相談が来る事があります。
 長年事業をやっておられる方はご存じかと思いますが、これは予定納税制度というものです。その年の5月15日現在において、確定している前年分の所得金額や税額などを基に計算した金額(予定納税基準額)が15万円以上である場合、その年の所得税等を前払いする制度です。事業版の源泉徴収制度、という感じでしょうか。

予定納税は減額可能だが……
 予定納税は「去年の実績にあわせて、次の確定申告時の税金の一部を前払い」するものです。ただし、今年が去年よりも実際に払う所得税額が低いと見込まれる場合は、「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」という手続きを行うことによって、予定納税額を減らすことができます。理由に関しては多岐にわたるものが例示されています。例えば廃業や休業、失業をした場合はもちろんのこと、業況不振で所得が下がりそうだとか、災害や盗難、医療費の支出、扶養親族や社保控除や寄附金控除の増加等、何はともあれ「税金を払う予定の額が少なくなった場合」は減額申請ができるようです。
 ただし、予定納税した後の確定申告で、実際に納税した額よりも税金が少なかった場合は、還付加算金という利息が付いて戻ってくるので、資金に余裕がある場合は減額申請をしない方がちょっとだけお得です。

振替納税は読んで字のごとく
 振替納税は、その名の通り口座引落しで所得税等を払う方法です。前述の予定納税がある場合で振替納税の手続きをしていると、予定納税額が7月と11月に引き落とされるようになります。
 便利ではありますが、日々の入出金と同じ口座を利用していると「不意な引落しでお金が足りない!」という事態もありえますので、資金管理はしっかりとしましょう。





H30.3.26
等級制度の日米接近

 衆知のように、我が国の人事賃金制度の基軸は、職能資格制度から役割等級制度へ移行しつつあります。
 このような等級制度の変化を日米比較の視点から見ますと、次のように、両者は接近しつつあることが分かります。

米国の職務等級制度の変化
 19世紀末までの時期、欧米では「ヘイシステム」に代表される“職務級制度”が広く活用され、精緻な職務分析に基づく職務評価の実施と対応する賃金が適用されていました。
 この流れに変化を与えたのは、19世紀末から20世紀初めの「間接部門の合理化」で、欧米大企業が「本社100名体制」を標榜して、直間比率の改善を進めました。
 その結果、本社に少数精鋭が集められ、1人の担当者が、広い領域の業務を担当するようになりました。
 その職務を、従来の職務評価法で評価しようとすると、個人が担当する職務は広く、深いものとなり、職務の点数評価も幅広くなって、「〇〇点の職務」と言う職務別の精緻な点数評価と異なり、「〇〇点~△△点の職務」と言うような、所謂「ブロードバンド」型の評価をせざるを得なくなりました。
 職務遂行実績も個人差が生じることとなり、業績差を評価して「等級間重複型範囲  
給」を適用するようになりました。

日本の等級制度の変化
 一方、我が国では、従来一般的に活用されていた職能資格制度から役割等級制度へ移行しつつあり、知識集約型産業社会への移行と個人の能力差・業績差を重視する風土も相俟って、賃金制度でも「範囲型役割貢献給」が採用されるようになりました。

経営者・管理者の留意点
 このように、日米の等級制度・賃金制度は接近しつつあり、海外事業活動においても留意すべき点の一つと言えましょう。





H30.3.23
消費税の特定仕入は
仕入税額控除の際に注意が必要です

国外からの役務提供も消費税が付いている
(平成27年10月以降の電気通信利用役務の提供に係る内外判定基準の見直し)
 以前は海外の業者から電子書籍等をダウンロードする際、消費税は付加されていなかったのに、平成27(2015)年10月から消費税が課されています。この種のサービスで最近利用が増えているのが、オンラインストレージサービスの利用です。クラウドサービスで複数のコンピュータ間でデータ共有等に使っている会社は増えています。
 また、潜在顧客がクリックすると課金されるWeb広告(Google AdWordsなど)も、こうしたサービスの一種です。

請求書や明細書に取扱いの説明があるはず
 国外事業者は、この取引に関する取扱いの明記が求められており、請求書等に、
(1)事業者向け電気通信利用役務の提供-リバースチャージ方式(広告の配信等)
「2015年消費税法改正により、本取引はリバースチャージ方式の対象となり、サービス提供を受けた国内事業者は消費税の申告納税の義務を課されます。」
(2)消費者向け電気通信利用役務の提供-登録国外事業者(電子書籍・音楽配信等)
「当社〇〇社は登録国外事業者であり、消費税の申告及び納税の義務を有します。」
のいずれかの内容の記載があるはずです。

リバースチャージの申告納税と経過措置
 リバースチャージ方式となる取引は「特定課税仕入れ」として役務の提供を受けた国内事業者に納税義務が課されており、当該事業者が申告・納税を行います。特定課税仕入れは、他の課税仕入れと同様に、仕入税額控除の対象となります。
 ただし、役務提供を受けた事業者が、①一般課税で、かつ、課税売上割合が95%以上の課税期間、②簡易課税制度が適用される課税期間については、当分の間、「事業者向け電気通信利用役務の提供」(特定課税仕入れ)はなかったものとされ、「特定課税仕入れ」として申告する必要はなく、仕入税額控除の対象にもならないとされています。
 一方、登録国外事業者からの仕入れの場合には、仕入税額控除の対象となります。
 そのため、(1)の方式の場合申告納付は不要です。また、請求書に消費税額が記されていないはずですが、100/108の計算による仕入税額控除はできません。(2)の請求書に記載されている消費税は、従前通り、仕入税額控除の対象となります。






H30.3.22
悩ましい「生活に通常必要でない資産」
サラリーマン・マイカー訴訟


所得税法の「生活に通常必要でない資産」
 所得税の世界で、対応するのが厄介な案件の一つに「生活に通常必要でない資産」というものがあります。
「生活に通常必要でない資産」とは所得税法上、次の資産とされています。
1 競走馬その他射こう的行為の手段となる動産
2 主として趣味、娯楽、保養又は鑑賞の目的で所有する不動産(別荘など)・不動産以外の資産(ゴルフ会員権など)
3 生活の用に供する動産で1個・1組の時価が30万円をこえる貴金属・書画・骨とう等
 この「生活に通常必要でない資産」について生じた損失は、以下のように取扱われています。
損益通算 できない
雑損控除 できない
災害・盗難・横領による損失 損失年分とその翌年分の譲渡所得から控除

会社員の通勤カーは「生活に通常必要か」
 「生活に通常必要でない資産」について有名な裁判があります。あるサラリーマンが自家用車の運転中に自損事故を起こし、修理代もかかることから車はスクラップ業者にそのまま3,000円で売却。その未償却残高300,000円を控除した297,000円を譲渡損失として給与所得と損益通算して還付申告を行ったところ、税務署側に否認されたものです。これは裁判で争われ、第一審では、通勤・会社業務でも使用していた実態や走行距離がレジャーのみで使用した場合を上回っていたこと、大衆車であったことが考慮され「生活に必要な資産」として、譲渡損失の損益通算を認めました。

「給与所得者所有の有形固定資産」の立場
 上告審では、これが「生活に通常必要でない資産」に当たるとして、損益通算が認められませんでした。車の使用範囲がレジャーの他、通勤や勤務先における業務に及んでいるのは認めた上で、通勤・業務での使用は、雇用契約の性質上、使用者の負担においてなされるべき話で、電車通勤できるのだから通勤で車を使う必要性がない―という判断でした。つまり「通常性」と「必要性」のうち、第一審は前者が、上告審は後者が重視されたということなのですが、地域の特殊性なども考慮する必要があるのではという意見もあります。





H30.3.20
中小企業が対象の補助金です
~ものづくり・商業・サービス
経営力向上支援補助金~


この補助金は、中小企業・小規模事業者が取り組む、経営力向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。認定支援機関の全面バックアップを得た事業を行う中小企業・小規模事業者が対象となっています。
 機械装置費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウド利用費などが補助の対象になりますが、事務所の家賃や電話代など、一般的な諸経費は補助の対象になりません。ものづくり補助金の特徴ですが、経費については先に支払い、決定後に補助金が下りる仕組みになっています。そのため、前もってキャッシュの準備を検討する必要があります。

●補助上限額・補助率
・企業間データ活用型:補助上限額1,000万円、補助率2/3以内
・一般型:補助上限額1,000万円、補助率1/2以内※
・小規模型:補助上限額500万円、補助率1/2以内
●審査における加点項目
① 固定資産税ゼロの特例を措置した自治体で、160万円以上の機械装置等固定資産の先端設備等導入計画が認定された企業
② 「経営革新計画」の認定または、「地域経済牽引事業計画」の承認のいずれかを取得した企業
③ 総賃金の1%賃上げ等に取り組む企業
④ 小規模型に応募する小規模企業者
⑤ 九州北部豪雨の局地激甚災害指定を受けた市町村に所在し、被害を受けた企業
※一般型は原則1/2の補助率ですが、①又は②の条件を満たした場合は補助率が2/3になります。加点項目が多いほど補助される可能性が高くなります。

 前年は11月に公募が始まったのですが、今年は2月に始まりました。締め切りは平成30年4月27日(金)締切日当日消印有効。平成30年6月中を目処に採択公表を行う予定です。現状において2次公募は予定ですが、開始時期・実施内容は未定です。






H30.3.19
店長選抜の重要性


 企業において、一般に上司は労働者に対して・管理・監督・仕事の割り振り・教育訓練・非金銭的動機付け(ほめる、叱る)マネジメント機能を果たしています。
 ここでは、一橋大学経済研究所が2013年に発表した、日本を代表する自動車販売会社の人事・取引データを用いた実証的研究成果から解った、店長選抜の重要性について述べます。

店舗業績を伸ばす店長とは
 この研究における主な発見は次の4点です。
① 店長は店舗業績に対して大きな影響力を持ち、平均的店長と比べて、「悪い」店長を「良い」店長に置き換えると、店舗の新車獲得利益は約14%向上する。
② 店長配置の基本パターンは「小規模店舗から大規模店舗へ」である。また、業績が悪化している店舗には、店舗経験の長い店長が配置される。
③ 若い店長や店長昇進前に新車販売以外の経験も有するキャリアの幅の広い店長が、店舗業績を伸ばしていた。
④ 店長の学習効果はあまり重要ではなく、店長を教育して生産性を上げるよりも「良い店長」を正しく選抜することがより重要である。
 また、「営業社員の平均年齢が比較的低いため、若い店長の方がコミュニケーションを取る上で有利であり、チームとしての一体感を醸成して助け合いが活発になるという効果が生じている可能性があること」を示唆しています。

経営者・管理者の留意点
 この自動車販売会社の人事担当役員は「年に数回実施するチームインセンティブ(店舗間・店舗内課間のコンテスト)を行った結果、勝ち組のパターンは、営業スタッフと上司の年齢層が開いていない、という特徴がうかがえ、微妙に年齢の距離感が影響しているのではないか」と述べており、前述の研究結果を裏付けています。
 店長に昇進するまでのキャリア形成を計画的に行い、幅の広いキャリアを持たせること、店長と部下の課長・営業スタッフの年齢層を近づけ、コミュニケーションギャップを少なくすることに留意しながら、目標管理による経営貢献度評価を基準に店長を選抜することが重要と言えましょう。






H30.3.16
職場の花粉症対策



花粉症の季節です
 花粉症は日本人の約4割がかかっているとも言われています。花粉症の原因で最も知られているのがスギ花粉です。スギ花粉が飛ぶのは2月に始まり3月がピークとなり、4月頃までとなります。花粉症が労働力にどのくらい影響力をおよぼしているかを考え職場で行う花粉症対策を考えたいと思います。
 目のかゆみ、鼻水、くしゃみ、予防薬の副作用からくる睡魔等は、仕事に集中できず生産性も下がります。花粉症は個人の問題と思うかもしれません。しかし調査によると花粉症の為に仕事の効率が落ちた事による生産性の低下が大きな問題となっています。その損失額は300億円とも言われています。さらに医療費、薬代等の費用もあわせると3000億円を超えると言う試算もあるほどです。

職場でできる対策は
 家庭でも同様ですが花粉を室内に入れない事が大事です。オフィスに入る前に上着や帽子を取り、外で、はたいてから入る。エントランスにはそのような内容の手作りのポスターを貼る等もあります。また、窓やドアを閉める、エアコンフィルターの清掃、加湿器や空気清浄機も花粉を湿らせ飛ぶのを抑える効果があります。
時々は空気の入れ替えも必要になるでしょうが、加湿器や空気清浄機等は室内の空気をきれいにするには有効でしょう。
 花粉症は発症しない人には気にならないため、これらの対策に協力してもらう等、職場全体の理解を得る事も大切でしょう。

福利厚生的支援
 最近は福利厚生面から会社が個人の花粉症対策に協力するところもあるようです。対策グッズや薬にはそれなりの費用がかかります。ティシュ、マスク、対策用メガネを配ったり、医療費の一部を負担したり、花粉症のピークの時期にはテレワークにし、家から出ないようにしたり等もあるそうです。
花粉症の症状が和らげば、精神的にもゆとりが生まれ、オフィスの雰囲気も良くなり生産性向上につながるでしょう。
 会社が福利厚生の一環として花粉症対策に取り組むのは、出来るところから始めてみるのが良いでしょう。







H30.3.15
「祝金」や「リビング・ニーズ特約」
生命保険の生存給付金


生存給付金付保険の課税関係
「生存給付金付定期保険」「生存給付金付終身保険」と呼ばれる保険があります。
この保険は一定期間、死亡や高度障害に備えながら、一定期間ごと(例えば3年ごと)に生存給付金(「祝金」)を受け取ることができるものです。
 税務的には、生存給付金は保険金の前払い的な性格もあるため、解約返戻金や満期保険金を受け取っているのと同様に、受取人が保険料負担者である場合には所得税、受取人が保険料負担者以外の場合には、贈与税が課税されます。

保険料負担者が受け取る場合は「一時所得」
 所得税が課される場合には、一時所得として取り扱われます。この場合、収入金額から控除する支出金額(必要経費)は、その時点での既払込保険料とされます(受け取った生存給付金が既払保険料に満たないときは、生存給付金と同額)。保険料をキチンと支払っていれば、所得が生じない設計となっているものも多いようです。
 課税時期は支払期日となりますが、保険によって自動的に据え置かれるものがあります。金銭を受領していなくても課税のタイミングとなりますので、注意が必要です。

リビング・ニーズ特約の場合は非課税
 この生存給付金の中には、リビング・ニーズ特約により支払われるものがあります。
 リビング・ニーズ特約による生存給付金も、被保険者の余命が6か月以内と判断されたことにより支払われますので、「重度な疾病」に基因して支払われる保険金とされます。この場合、非課税とされる「身体の傷害に基因して支払われる保険金」に該当しますので、所得税は課税されません。
 また、この給付後に受取人である被保険者が亡くなった場合で、給付金の未使用部分については、本来の相続財産として相続税の課税対象となります(生命保険金等の非課税は適用されません)。

法人契約の場合のリビング・ニーズ給付
 法人契約の保険で、退職金支給目的でリビング・ニーズ特約付終身保険に加入されている会社では、保険料を資産計上(保険積立金)していますので、リビング・ニーズ等の給付を受けた場合には、給付対応額部分を「現預金/保険積立金」で経理し、会社から見舞金(社会通念上の相当額の範囲)を支払う形になります。







H30.3.14

労務関係文書の保存期間


企業活動を行う際に作成される文書
企業で作成される文書は企業にとって重要な情報が多く含まれています。その作成、保存、廃棄に至るまでは適切に管理する事が重要です。特に顧客情報や人事・労務関係の個人情報に関連した文書の管理、保存、廃棄については個人情報保護法の趣旨をもふまえた細心の注意を払う事が必要です。
 労働基準法第109条では労務に関連して作成される書類の保存期限が取り上げられています。労働者名簿、賃金台帳及び雇い入れに関する書類、解雇に関する書類、災害補償や賃金その他の労働関係に関する重要な書類は3年間保存する事が義務づけられています。出勤簿やタイムカード等は労働に関する主要な書類に該当するので3年間保存となります。
 この3年間とは起算日も定められていて労働者名簿であれば労働者の死亡、退職、又は解雇の日、出勤簿やタイムカードは完結した日から起算する事になっています。

電子データの取り扱い
 企業活動において社内文書を保管スペースや用紙のコスト削減等で、可能な限り書面でなく電子データで保存する事が多くなってきています。労働者名簿や賃金台帳も書面でなく電子データで保存する事も多くなっていると思います。これらの書類も電子データで保存する事は認められていますし、保存期間も書面と同じとされています。但し、取り扱いは一定の条件があり、労働基準法にかかる行政通達により示されています。それによると故意や過失による消去、書き換え、及び混同ができないようにする事や保存義務のある内容の画像情報を記録した日付、時刻等の情報も同一の電子媒体に記録されこれらを参照できるようにしておく必要があります。

電子データ保存上の留意
 電子画像情報は正確に記録し、かつ法定保存期間にわたって保存できるようにしておきます。そして書面の提出が必要な際には必要な事項が明らかになり、取り出せるようになっている事が必要です。
 電子データで保存する場合にはデータの不正な消去、改ざんが行われないようなセキュリティー対策を講じておく事は大事でしょう。






H30.3.13
ふるさと納税 ワンストップ特例と確定申告


ワンストップ特例で寄附件数が1.75倍!
平成27年4月1日以降の寄附から、ふるさと納税ワンストップ特例が適用されています。これは、確定申告が不要な給与所得者等について、ふるさと納税先団体が5団体以内の場合で確定申告を行わない場合に限り、ふるさと納税(寄附)をする際にふるさと納税先団体に特例の申請をすることで、ふるさと納税に係る寄附金控除がワンストップで受けられる特例的な仕組みです。
総務省の統計では、平成27年度に比し28年度の件数は、約1.75倍に増えています。

確定申告する場合はワンストップ特例を使えません!!
いままで足かせだった面倒くさい確定申告が不要となり、結果的にたくさんの人が参加するようになったふるさと納税ですが、“確定申告を行わない場合に限り、特例の申請をすることができる”という点に注意しなければなりません。
下記のような場合には、確定申告によりワンストップ特例は受けられないこととなりますので、注意が必要です。
①寄附先は5団体以内で、すでに特例申請書も送付済みである。医療費がかさんだので医療費控除を受けたいと思っている。
平成29年1月1日から、「セルフメディケーション(自主服薬)推進のためのスイッチOTC薬控除(医療費控除の特例)」も適用されています。従来の医療費控除(総所得金額等の5%超または10万円超部分)か、もしくは、セルフメディケーション税制で、税金を取り戻したいと思って、確定申告に臨む方も増えることと思います。
ふるさと納税した5団体への寄附は確定申告で寄附金控除されることとなります。
②5団体分は特例申請書を送付済みである。6団体目からは確定申告で寄附金控除を受けるつもりだ。
最初の5件分の寄附も確定申告に入れなければ寄付金控除が適用されません。
最初の5件分だけが別途特例申請として控除されることにはならず、確定申告に織り込まなければ、寄附金控除を受けられない、単なる寄附で終わってしまいます。

寄附先からの通知書はよく読み保管する
ふるさと納税で寄附をすると、寄附先の自治体から、お礼の手紙や寄附金控除証明書が送られてきます。ワンストップ特例を希望する場合の手続きや確定申告をする場合の手続き方法等、重要なことが記載されています。面倒くさがらずによく読んできちんと保管しておくことが大切です。






H30.3.12
出張族のマイレージの個人課税


会社出張で貯まったマイレージ
「夏休みは、マイレージをかき集めて、家族4人分の沖縄旅行のチケットを手配した!」なんて話を聞いたことはありませんか。世界を飛び回る商社マンは、特に航空マイレージが貯まりやすい人種のようです。 

マイレージ制度と課税の問題
航空会社のマイレージ制度は、一般的にはFREQUENT FLYER’S PROGRAM(FFP)と呼ばれるものであり、1980年代の初頭に米国の航空会社から、常顧客の獲得を目的とした販促プログラムとして始まりました。搭乗実績に応じ移動距離(=マイル)を顧客にマイレージとして付与し、貯まったマイルで無料航空券(=特典航空券)を利用できたり、座席をアップグレートしてもらったりできるマーケティング戦略です。
航空会社利用のお礼として、特典航空券等を贈与している分には、値引きの一種として課税問題は考えなくてよい話でした。
しかしながら、マイレージに有効期限を設けていることから、搭乗頻度の少ない利用者は、特典航空券の必要マイル数に達せず、期限切れでそれまで貯めたマイレージが失効することもあったため、マイル数が少ない場合にも特典商品に交換できる制度が導入されました。さらに、現在では、他のポイントサイトのポイントに交換し、そちらのサイトでの買い物等に利用できるルートも設けられています。
特典商品や他のポイントへの交換は、航空会社の値引きの範疇から外れてしまいます。交換があった時点で、会社から個人への贈与として一時所得扱いとされます。

確定申告は必要か?
一時所得は、50万円の特別控除があります。さらに総所得金額に合算時には1/2にされます。サラリーマンで給与を1か所からだけもらっている場合(=大半の方がこれに該当するはずです)で、給与所得及び退職所得以外の所得金額が20万円以下である人等、一定の場合には確定申告をしなくてもよいことになっています。
そのため、マイレージを使って得た経済的利益が90万円相当以内であれば、他の所得がなければ、確定申告しなくとも構わないということになります。
なお、「会社経費で獲得したマイレージは給与ではないか?」という疑問も出ますが、給与所得は「勤務先から受ける給料、賞与などの所得」なので、(気持ち的にはボーナスですが)給与所得ではありません。







H30.3.9
ポイントサイトでの小遣い稼ぎ
にかかる税金の課税と申告)

ポイントサイトで小遣い稼ぎ
 ネット通販の買物の際に、あるサイトを経由するだけで、販売主(例えば家電量販店)のポイントの他に、ポイントがもらえるしくみがあります。ポイントサイトと呼ばれるものです。獲得したポイントは、交換することで、現金やギフト券、電子マネーや航空マイレージ等に交換することができます。ちょっとしたお小遣い稼ぎです。
稼ぎ方は、次のように分類されます。
(1)買物してポイントをもらう
(2)クレジットカード申し込み、FX口座の開設などでポイントをもらう
(3)アンケート回答でポイントをもらう
(4)文書作成等の仕事でポイントをもらうポイントサイトは広告宣伝費の還元

ポイントサイトの役割は、ポイント付与で、広告主サイトに誘導すること(集客)です。
 集客した顧客データを広告主に提供します。ここでいう情報とは、属性(男女、年齢、職業、都道府県等)、広告主サイトへの訪問数、どれくらいの割合が最終販売までこぎつけたのか等です。
 広告主は広告宣伝費としてポイントサイトに対価を払います。その一部がポイントサイト利用者に還元されているのです。

ポイント取得にかかる課税問題
 ポイント取得原因を、稼ぎ方の観点から、①買物の値引き、②広告主企業からのプレゼント、③役務・労働の対価、に分類できます。
①(1)の買物でもらったポイントを同じサイトの買物代金に充当できる場合は、値引きとして課税の対象とはなりませんが、ポイントサイトでこうした例は少なく、ポイントサイトからのプレゼント扱いです。
②(2)のような場合は、広告主からのプレゼントとなり一時所得とされます。
③(3)や(4)は、役務提供による対価として、雑所得として課税されます。

ポイントで稼いだ分の申告は必要か?
 サラリーマンで給与を1か所からだけもらっている場合(=大半の方がこれに該当するはずです)は、雑所得が20万円以下であれば、確定申告をしなくとも構いません。
 一時所得は、50万円の特別控除があります。この範囲内に収まれば、確定申告しなくともOKです。上記金額を超えて稼ぎすぎたら確定申告が必要です。






H30.3.8
高次提案文の効果

 ビジネスでは、社内の上司・関係部門・顧客先へ提案する文書の「説得力」が、業績に影響します。そこで、「分かり易い文章を書くテクニックとして推奨されている
① 結論を先に
② 一文一意(一つの分節に一つの意味)
③ 主語と述語を意識する
④ 文章で使う単語に気を付ける(相手が良く使っている単語を使う)
⑤ 曖昧な語尾を使い過ぎない
を活用することは役立ちますが、ここではそれに加えて、“説得力を持つ文章の書き方”に欠かせない“高次提案文”について解説致します。

高次提案文とは
“高次提案文”の特徴を、反対の“低次提案文”と比較して説明すると次の通りです。
区分 表現の特徴 理解・納得・説得効果 表現例
高次提案文 数詞・固有名詞中心の具体的表現 理解・納得が得られ易く、複数の人の理解度が一致し易いので説得力が高い 開発を計画しているプレス機の能力目標は毎分100個です
低次提案文 形容詞・普通名詞を中心とする、抽象的で曖昧な表現 理解するために推測・解釈が必要
複数の受け手によって理解度が一致せず、説得力に欠ける 開発を計画しているプレス機の能力目標は、大変高い水準です
 なお、これは提案文だけでなく、報告文・口頭報告においても同様です。

経営者・管理者の留意点
 高次提案文を書く能力は、“三現主義(現地・現物・現実)”の徹底を図ることで向上します。社員全員に、日報など日常の業務報告・口頭報告や提案に、“三現主義”に基づく高次報告・高次提案を求めましょう。
 役員の会議・管理者の会議でも、部下に求めていることを自ら実践するべきです。
 役員会や上級管理職の実践努力は、部下にたちまち広がり、全社員の高次報告・提案能力向上に大いに役立ち、このような努力が業績向上に帰結することは疑いありません。






H30.3.7
出張族のクレジットカード
からのポイント取得

クレジットカード経費精算でポイント蓄積
 業務上の出張では、立替払いで新幹線切符を購入しホテルの宿泊費も払い、ひと月に一度、前月分の経費精算をするというパターンの会社が多いのではないでしょうか。
 個人の経費立替時にクレジットカードで支払えば、カードの引落時期が通常1~2か月後であることから、会社の経費精算でお金が返還されるタイミングと合うため、個人の資金繰りに影響しないので便利です。
 また、クレジットカードの利用で、平均0.5~1%程度のクレジットカードポイント(以下、クレジットポイントと略します)がカード会社から付与されます。ポイントは商品やギフト券、電子マネーや航空マイレージ等に交換することができ、ちょっとした出張の余禄といえます。

ポイント付与はカード会社の囲い込み戦略
 最近は、「公共料金の支払いを新規で当社のカードに切り替えると〇〇ポイント贈呈!」といったクレジットカード会社の広告を多く目にします。
 クレジット会社の収益の源は、クレジットカードを代金回収に使っている会社から受け取る手数料です。どこのカード会社のカードで決済するかは、支払う人の選択に委ねられますので、カード会社は魅力的なポイントを提示して利用者の囲い込みを図ります。クレジットポイントは、自社のカードで決済(=収益増進に貢献)してくれたことに対する会社から個人へのお礼です。

クレジットポイントにかかる課税問題
 ポイント取得は、カード会社からのプレゼントですので、会社から個人への贈与となります。課税時期はポイントを商品や現金等に交換した時で、一時所得とされます。
 一時所得は、50万円の特別控除があります。さらに総所得金額に合算時には1/2にされます。サラリーマンで給与を1か所からだけもらっている場合(=大半の方がこれに該当するはずです)で、給与所得及び退職所得以外の所得金額が20万円以下である人等、一定の場合には確定申告をしなくてもよいことになっています。
 そのため、クレジットポイントが90万円相当以内(私的利用分も含みます)であれば、他の所得がなければ、確定申告しなくとも構わないということになります。
 これを超えるくらい出張が多くてポイントが貯まってしまった方は、確定申告が必要です。





H30.3.6
70歳以上まで働ける
企業割合は2割超

「高年齢者の雇用状況」の集計結果
 厚労省は高年齢者を65歳まで雇用する為の高年齢雇用確保措置の実施状況をまとめた平成29年「高年齢者の雇用状況」の集計結果を公表しています。それによると、昨年の6月1日現在、従業員31人以上の企業156,113社のうち雇用確保措置を実施済みの企業は99.7%(155,638社)で、70歳以上まで働ける企業は22.6%(35,276社)でした。
 雇用確保措置とは高年齢者雇用安定法で60歳以上の高年齢者の雇用確保義務が定められたものです。
・65歳まで定年の引き上げ
・希望者全員を対象の継続雇用制度導入
・定年制の廃止
上記のいずれかの措置を行わなければなりません。

雇用確保措置の内訳と実施状況
 前述しましたが雇用確保措置の実施企業は99.7%です。そのうち「継続雇用制度の導入」により雇用確保措置を講じている企業は80.3%、「定年の引き上げ」は17.1%、定年制の廃止は2.6%となっています。継続雇用制度を講じている企業のうち希望者全員を対象としている65歳以上の継続雇用制度導入企業は70.0%、対象者を限定する基準がある継続雇用制度導入企業は30.0%です。継続雇用先が自社のみである企業は94.1%となっています。

希望者全員65歳以上まで働ける企業状況
 希望者全員が65歳以上まで働ける企業は75.6%で、大企業では55.4%ですが中小企業では78.0%です。また、66歳以上となると大企業では2.2%、中小企業では6.1%です。
 一方で70歳以上まで働ける企業割合は22.6%で、前年比1.4ポイント上昇です。大企業では15.4%、中小企業では23.4%となっています。特に中小企業では前年比1.3ポイントも上昇しています。
 年金受給年齢が上がる中、雇用確保措置とは言え元気で働く気のある高年齢者が増えれば、企業側も経験、意欲、能力、体力等に応じた配置や処遇を推進していくことが大事でしょう。







H30.3.5
フォローアップの重要性


 目標管理がうまく行かない、と嘆く管理者が多い状況は、一般的にある困った問題です。特に管理者がその原因を「部下の能力不足」と考えているケースは重症です。
 真の原因は「管理者のフォローアップ不足」にあることが理解されていないのです。

フォローアップの意義
 目標管理の運用プロセスで、目標設定や評価が重要であることは言うまでもありませんが、目標達成プロセスは最も多くの時間を要し、成果に与える影響も大きいので重要視しなければなりません。
「目標を立て、権限を与え、自主的に行動させるのが目標管理であり、命令・指図は不要で、一切の干渉はせず、部下から離れる」のが適切だと考えている管理者は、放任主義者であり、「委任と放任の違い」を理解していないのです。
 フォローアップは、目標管理の運用において目標設定により、部下にその達成を委任した時から、目標達成までの間に、管理者が行わなければならない次のようなマネジメント行動です。
・目標設定後の部下の行動に気を配り
・迷っていれば、適時、適切なアドバイスを送り
・障害に遭って苦しんでいれば、適切な助言、助力を行い
・重要な判断・決断を必要とする状況では励ます
 このような、マネジメント行動をとるのがフォローアップであり、部下の行動や置かれている状況に絶えず気を配ることが必要です。したがって、「一切干渉をしない放任」とは全く異なるのです。
 ちなみに、元経団連会長・故土光敏夫氏は「もっと部下に近づけ、声をかけよ、盆栽でも一番良い肥やしは持ち主が毎朝息を吹きかけることだ」と述べました。

経営者・管理者の留意点
 目標管理の達成プロセスでは「管理者は指図・干渉はしないが、アドバイス・援助・激励は大いに行うことが不可欠だ」という経営者・管理者の共通認識を確認したいものです。そして、年に数回の経営者・管理者の合同マネジメント研究会を行い、フォローアップの成功・失敗例を披歴し合って、相互にブラッシュアップしましょう。









H30.3.2
戻ってくるお金とその利息のようなもの
還付金等と還付加算金

あまり気にもしなくなった?還付加算金
 昔は税金の還付があると「あれ?」と思うほどの還付加算金(税金の還付金につける利息のようなもの)が上乗せされて入金されることがあり、少し嬉しくなったものです。還付加算金の割合の計算は、社会情勢に応じて改正が加えられておりますが、10年前(平成20年)は4.7%(基準割引率+4%)、その約10年前の平成11年は7.3%でした。現行法では「特例基準割合(銀行の新規短期貸出約定金利として財務大臣が告示する割合+1%)」が還付加算金の割合となっています。
H30.1.1~H30.12.31 年1.6%
H29.1.1~H29.12.31 年1.7%
H27.1.1~H28.12.31 年1.8%

「還付金」と「過誤納金」で「還付金等」
 そもそも国税の還付には「還付金の還付」と「過誤納金」の2種類があり、あわせて「還付金等」といいます。まず「還付金」ですが、所得税に関するものについては、次の還付金が法定されています。
源泉徴収の還付金     所法138
予定納税の還付金     所法139
純損失の繰戻しによる還付金 所法140

「過誤納金」とは?
 「還付金」が各税法の定めに基づいて発生するのに対して、「過誤納金」は納付すべき原因がないのに納付された金額で、一種の不当利得に係る返還金として位置づけられます。
過納金 減額更正や裁決などにより国税が消滅したときに発生
誤納金 納付されたが、これに対応する国税債務がないときに発生
①確定前に納付があった場合
②納期限前の納付があった場合
③納付すべき額を超えた納付があった場合
 このような還付金等を還付する場合には、原則金銭で還付しますが、未納国税がある場合には、「充当」という形をとります。

還付加算金の起算日
 還付加算金の起算日は上記のような還付金等の区分により定めが置かれています。
源泉徴収の還付 申告期限の翌日
予定納税の還付 予定納税の納期限の翌日






H30.3.1
「買換えた場合」「買換えない場合」
マイホームの売却損が生じた場合の特例


マイホームの売却損が生じた場合の特例
 マイホームを売却した際に売却損が生じている場合の所得税の特例は2つあります。「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失」と「特定居住用財産の譲渡損失」の損益通算・繰越控除の特例です。
 どちらも国内に所在するマイホーム(売却した年の1/1での所有期間が5年超)を、配偶者や生計一親族以外の第三者に売却した場合に生じた譲渡損失のうち一定の金額について、給与所得など他の所得から控除(損益通算)を行うことができるというもの。さらに、控除しきれなかった金額についても、売却年の翌年以後3年間繰越して控除することができます(最大4年間の控除可。ただし、合計所得金額が3,000万円を超える年の繰越控除はできません)。

居住財産の買換え等の場合の譲渡損失
 「住宅財産の買換え等の場合の譲渡損失」の特例は、マイホーム(旧居宅)を売却し、新たにマイホーム(新居宅)の購入(買換え)をした場合の特例です。この買換えの時に、旧居宅の売却損が生じているときに、一定の要件を満たすものは、損益通算・繰越控除ができます。
 この場合、新居宅(床面積50㎡以上)について住宅ローン(返済期間10年以上)があることが要件となります(旧居宅について住宅ローンの有無は問われません)。
 また、この制度は、住宅ローン控除の併用は可能です。この旧居宅の売却損を他の所得と損益通算や繰越控除を行った後に所得税等が算出された場合には、住宅ローン控除が適用されることになります。

特定居住用財産の譲渡損失が生じた場合
 「特定居住用財産の譲渡損失」の特例は、売却するマイホームに住宅ローンが残っている場合に適用され、そのマイホームの売却代金をもってしても住宅ローンが完済できないときに適用されます(この場合、新たなマイホームに買換えることは要件とされていません)。
 例えば、取得費6,000万円のマイホームを2,000万円で売却するときに、住宅ローンが3,000万円残っていたとします。
 この場合、売却代金2,000万円-取得費6,000万円=△4,000万円の売却損が生じますが、このうち、住宅ローン3,000万円-売却代金2,000万円=1,000万円の金額まで損益通算ができることになります。