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H30.8.31
国民年金保険料未納の救済


5年の後納制度は9月末で終了
 会社を退職して無職の間に国民年金保険料を支払っていなかった場合等に後から保険料を納める事ができる「後納制度」が2015年10月から実施されています。通常の後納制度は2年以内ですが、今回期間限定で行われている後納制度は5年間です。2018年9月末までの5年間を遡り、古い分から支払うので13年度14年度15年度の順で支払います。過去3年を超える期間は当時の保険料に年度ごとの加算金が付きます。

保険料を遡り払いするメリット
 保険料を遡り支払いする事で得られる点としては年金の受給資格期間(現在10年)を満たす場合もあるでしょうし、年金額も増えます。1ヶ月分保険料を納めると老齢基礎年金は年額で1,624円増えます。保険料は社会保険料控除の対象となりますので所得税や住民税が軽減されます。
 日本年金機構によれば5年後納の利用者は18年3月時点で22万人を超えています。1人当たり平均7.7ヶ月分の後納(金額では約12万円)であり、増額される老齢基礎年金は平均年額12,500円となります。
 厚労省の発表では17年度の国民年金の納付率は66.3%と6年連続改善しているものの、なお3割以上が未納状態であると言います。保険料が上がってきた事もあるでしょうが、未納月が多ければ将来年金が受けられない事態もあるでしょう。年金制度には老齢年金だけでなく若年で病気や事故に遭って障害が残った場合の障害年金や、万一の時の遺族の生活を支える遺族基礎年金があり、未納ではこれらが受けられない事があります。

後納制度以外の受給額増額方法
 他にも国民年金には受給額を増やす方法があります。基本は保険料の納付月数を満額40年(480月納付)に近づけることです。60歳になっても40年に満たない場合は65歳まで任意加入制度が使えます。他にも収入の少ない時は保険料の免除制度や学生納付特例制度があり、受けた期間は10年以内ならこれらの期間を遡って追納する事も出来ます。いずれも、利用するには年金事務所等に申し込みをする事が必要です。




H30.8.30
交際費課税の特例延長


年額800万円までか、全体の50%か
 法人が支出した交際費は原則として損金不算入ですが、平成26年度税制改正から、資本金1億円以下等の中小法人については支出する交際費等のうち年800万円以下は損金として計上するか、接待飲食費の50%相当額を損金計上するかの選択適用ができるようになりました。
 また、中小法人以外の法人でも、接待飲食費の50%相当額を損金計上できるようになりました。
 当初は平成28年までの特例措置となっていましたが、28年度税制改正で30年3月まで、そして今年の30年度税制改正で32年3月31日までに開始する事業年度まで、と適用期限が延長されました。

5,000円以下の接待飲食費の扱いに注意
 昔から実務上は5,000円以下の飲食費は会議打ち合わせでの飲食との区分が曖昧でしたが、平成18年度改正より飲食に関する接待費が5,000円以下であれば税務上交際費に含めず、全額を損金計上できる事が明記されました。
 ただしその法人の役員・従業員・親族に対する接待等のために支出するものは、5,000円以下であっても交際費に該当しますので注意が必要です。
 また、帳簿書類への記載は、
@飲食のあった年月日
A参加した得意先等の方の氏名や関係
B参加した人数
C飲食費の額と店の名前・所在地
等を明記する必要があります。
 よく経理担当者から「この領収書のお店、誰と行ったんですか?」と聞かれる社長も多いかもしれませんね。お付き合いの多い場合は「分からなくなるからすぐに領収書に相手の名前を書いておく」という方もいらっしゃいます。

交際費課税は景気のバロメーター?
 昭和29年度の税制改正から導入された交際費課税制度ですが、過去には頻繁に改正が行われていました。世相や景気によって左右されがちな交際費課税ですが、ここ最近の特例措置の延長に鑑みると、政府は景気の回復を最優先にしていることが見て取れます。




H30.8.29
マインドセット



 “働き方改革”は、会社の制度として「社員への信頼をベースに、一人ひとりが働く時間・場所を選択できるようにする 」こととあわせて、「社員が自信をもって実力を発揮できるようになる」ことが欠かせません。ここでは、その鍵となる社員のマインドセットの意味と方法について述べましょう。

マインドセットとは

 これは「マインドを新たにセットする。(考え方そのものを変えましょう)」という意味ですが、より実践的には「自信をもって、自分の特徴を生かし、活力をもって生きられるように、自分の考え方や行動を変えましょう」ととらえ、

「マインドセットは自分決めるもの」であり、「できる」と思えばできる(「できない」と決めつけてしまうのも自分である)ことを知りましょう。

その上で、マインドセットを実行する具体的なポインは次の3点となります。

1「自分にはできる」という自信を持つ。
・一日にひとつ、何か(小さなことでもよい)をやり遂げ、達成感を持つ。
・達成感の積み重ねで「自信」がつくようになる。

2自分の特徴・得意なことを知る(1の中から知ることができる)。

3フルエンゲージメント(最高のエネルギー・活力の状態)を保つ。

それには毎日エネルギーを充電することが必要であり、瞑想・昼寝・ジョギングなど自分流の充電方法を見つけて実践する。

マインドセットの効果
 上記のようなマインドセットが、社員一人ひとりによって実践されれば、それぞれが「よりいきいきと働き、豊かな人生を送る“Happy”な状態が生まれ、その能力と生産性向上のポテンシャルを最大化して、より強い会社となることに貢献します。
 以上は、“働き方改革”の視点から述べましたが、より普遍的に、幼年期・青春期から老年期に至るライフステージを通じて、人の生涯における成長のプロセス・生活のあり方・生き方にまで共通する「マインドセット」の効果を示唆していると考えられます。



H30.8.28
外国人の中途採用と就労資格証明書

外国人の中途採用
 日本国内における外国人の労働人口は年々増加の一途をたどっています。求人募集を行う際、外国人材から応募があることも決して珍しくなくなりました。
 ここで気になるのが、中途採用した外国人が、応募した職種で適法に働けるかどうかという問題です。外国人の場合、日本人とは異なり無制限に就労できるわけではありません。日本人の配偶者や永住者など、一部就労制限のない身分で滞在している外国人もいますが、そうした方ではない場合、いわゆる「就労ビザ」と呼ばれる就労可能なビザを持っていることが必要です。この就労ビザは職種によって15種類以上にも分類されていますので、既に「就労ビザを持っている」外国人を採用しても、本当にその就労ビザで働くことができるのか、不安になってしまうことがあります。せっかく働きはじめたのに、実は職務内容が適しておらず、ビザの更新が認められないとなると、会社と本人、双方にとって大きな損失です。


就労資格証明書の活用
 そんなときに活用できるのが、「就労資格証明書」です。就労資格証明書は、外国人がその就職先で就労することが可能であることを、法務大臣が証明するもので、外国人の住所地を管轄する入国管理局で申請します。交付の申請はあくまで任意ですが、この就労資格証明書が交付されれば、その外国人が転職先で行う職務内容に問題ないことが確認できるため、主に転職の場面で利用されています。


ビザの更新期限が迫っている場合
 転職に伴い就労資格証明書の交付を行う場合、約1か月から3か月の審査期間を要します。そのため、もし採用した時点で既にビザの在留期限が迫っている場合は、就労資格証明書の交付申請をしている間に在留期限が来てしまう可能性がありますので、就労資格証明書の交付申請を経ず、ビザの更新申請(在留期間更新許可申請)を行うことになります。いずれの選択をする場合も、転職した事実を入国管理局に対して申告し、転職先での職務内容を丁寧に説明することが求められますので、会社の協力姿勢が極めて重要です。





H30.8.27
タワマンと配偶者終身居住権


タワーマンション節税退治の実効性

 タワーマンション節税退治として法改正されたのは、固定資産税評価額の階層間調整だけでした。
 これでは、野放し状態ではないか、国税当局には、タワマン節税退治をする気がないのだろうか、安倍内閣の景気対策にそぐわないということで政治的圧力があるとか、相変わらずの忖度が機能しているのかとか、穿った見方も出てくるところです。

総則6項の発動を予定している?

 国税には、財産評価通達の総則6項という切り札があり、これを発動して、著しく不当な評価になるとして、タワマンについて、評価通達適用を排除できるのだから、タワマンの相続税対策利用はリスクが大きい、と宣伝もされています。
 しかし、総則6項は国税庁長官の指示を受けて評価するので、実際に、いちいち長官指示を仰ぐような作業は滅多にはできません。総則6項が発動されるのは稀なのです。相続直前取得又は相続時精算課税贈与のタワマンをその後短期間で譲渡しているようなケースに限られています。

総則6項の代わりになるもの

 また、切り札の一つに、負担付贈与通達があります。これには、「負担付贈与又は個人間の対価を伴う取引により取得したものの価額は、当該取得時における通常の取引価額に相当する金額によって評価する」と書かれています。
 これに拠って、親族間の相続税評価額での譲渡に対し、通常の取引価額との差額に贈与税を課し、譲渡損があれば、これを無いものとみなす、との対応をしています。

配偶者終身居住権改正法の施行

 配偶者居住権に関する改正民法の施行は公布後2年以内となっています。ただし、この権利は、居住権という債権についての特別な規定として創設されたものです。
 債権は、契約自由の原則により、当事者間で自由にその内容を定めることができます。従って、改正法施行前でも、契約により、配偶者終身居住権のようなものを実質的に実現することは可能です。
 終身居住権が第三者に対抗できるような法律構成になるようにして登記すれば、通常の取引価額は自ずと低下し、上記の負担付贈与通達適用などへの対抗力を持つことになります。



H30.8.24
新しい権利 配偶者終身居住権



新しい法定された権利の創設
 民法が改正され、配偶者終身居住権が創設されました。被相続人の配偶者が自宅に住み続けることができる権利で、高齢化が進む中、残された配偶者の住居や生活費を確保し易くする、というのが狙いです。
 子が自宅の所有権を相続し、被相続人の配偶者が終身居住権を相続する、というのが最も典型的な予想ケースとされています。
 所有権が第三者に渡っても、そのまま自宅に住み続けることができる、という排他的権利です。

評価額と権利の性質
 居住権の評価額は平均余命などを基に算出され、不動産の価額は、終身居住権の価額と終身居住権付不動産の価額とに分割されることになる、と法務省法制審議会民法部会で審議されていました。相続税評価額がどうなるかは未定ですが、法制審の審議を承けたものになると思われます。
 終身居住権の譲渡資産性は弱そうですが、登記されることを前提にしているので、債権でありながら、借地権のような物権的性格を強く持ちそうです。

所得税への影響
 相続により承継する終身居住権と終身居住権付不動産のそれぞれが、譲渡の局面に立ち至った場合は、それらの承継取得原価は、借地権と底地の関係のように、各評価額の比で按分されることにならざるを得ません。ただし、それには、借地権の法律政令の規定のような終身居住権に係る新たな規定の創設が必要です。

終身居住権の一身専属性
 終身居住権は一身専属権として死亡と共に消滅するものです。その自然消滅によって、終身居住権付不動産は何の制限もない不動産に生まれ変わります。その時に、終身居住権の消滅益を認識すべきか、終身居住権に対応することになる承継取得原価はどのような扱いになるか、なども必然の検討テーマになります。

自然消滅借地権が参考になる
 自然消滅借地権の場合は、借地権の消滅益を認識せず、借地権の取得価額は自然消滅になります。これに準ずるとすると、終身居住権の消滅益は認識せず、それに対応している取得価額も自然消滅となり、誰にも承継されません。





H30.8.23
介護保険の被保険者


介護保険2種類の被保険者
 介護保険の被保険者は第1号被保険者と第2号被保険者に分かれます。
 第1号被保険者は市区町村に居住する65歳以上の人であり、第2号被保険者は市区町村に居住しかつ医療保険制度に加入している40歳以上65歳未満の人です。普通、会社員は2号被保険者に該当します。市区町村に居住している事が前提ですので住民票を除票して国外に居住している場合は介護保険制度の対象にはなりません。

第2号被保険者の介護保険料
 医療保険(健康保険)に加入している2号被保険者の介護保険料は、会社から支払われる報酬から健康保険料と共に天引きされます。また、国民健康保険の加入者は国民健康保険料と共に納付書で払うか口座振替で支払います。
 第2号被保険者で給与所得者の給与天引きはいつから控除されるのでしょうか? 満40歳に達した月から控除されますが、介護保険料は健康保険料の天引きの規則と同じなので「当月支払いの報酬から控除できる社会保険料は前月分」のルールに基づき誕生月の翌月に支払われる報酬から天引きされます。
 賞与では、支払われた月が40歳になった月と同じ場合は誕生日前でも介護保険は徴収されます。一方、退職日と40歳誕生月が同じ月の場合は月途中の退社であれば退職日が誕生日後でも保険料は徴収しません。
 さらに65歳になった時には第1号被保険者になるので介護保険料は徴収せず年金からの特別徴収になります。

被扶養者の妻が40歳になったら
 健康保険の被扶養者が40歳になっても被保険者から被扶養者分の介護保険料は徴収しません。健康保険組合で特定被保険者制度を採用している組合は被扶養者が40歳になった時は被保険者から介護保険料を徴収します。国民健康保険は被扶養者という概念でないため、同居家族が40歳になれば各々の分が徴収されます。

受けられる介護サービス
 第2号被保険者は指定されている特定疾病が原因で介護状態になったら認定後介護サービスを受ける事ができます。第1号被保険者は理由は問われず介護状態になったら認定後、介護サービスを受けられます。





H30.8.22
自然災害と中小企業支援策


想定できないような災害が増えた?
 近年、急激な天候の変化が大きな自然災害となるケースが増えている感じがします。気候変動の影響で台風のルートが変わったり想定を超える雨量で甚大な被害が発生したり、今まで大丈夫であった場所にも被害が及ぶ事があります。
 万が一被害を受けた場合、復旧に費用や時間を要する事がありますが支援策はどのようになっているのでしょうか。

災害救助法が適用される災害支援
 この法は、被災された方の状況が著しく困難でかつ多数の世帯の住居が滅失した状態の被災地に都道府県が適用し、自衛隊や日本赤十字に応急的な救助の要請、調整、費用負担を行うとともに被災者の救助や保護の活動を行う事を定めています。
 中小企業向けには、
@特別相談窓口の設置
A災害復旧貸付の実施
Bセーフティネット保証4号実施(突発的災害が原因の売上げ減少による融資申請)
C既往債務の返済条件緩和
D小規模企業共済災害時貸付の適用
 さらに激甚災害法に基づき指定されると上記支援策の他に、
@災害関係保証(特例)の実施
A政府系金融機関の災害復旧貸付の金利引き下げが行われます。

保険と共済の適用
 経済産業省が今年の3月に公表した資料によると、中小企業に対する国の支援策は事業者による自助を前提とはするものの、平成28年度の台風10号、平成29年度の九州北部豪雨の被災事業者へのヒアリング結果から、各種災害と保険対象の補償を組み合わせた総合保険や休業補償にかかる商品を活用して損害をカバーしたケースをあげています。保険商品の多様化で細かいニーズに応える事が可能になっているとはいえ、活用のためには事業者も保険商品の内容の理解が必要としています。
 地震や気候の変化にも事業活動を継続していけるよう対策を進めておくことが必要であるとしていますが、上記資料によれば平成28年3月時点では中小企業のBCP(事業継続計画)策定済み企業は15%に留まっているという事です。





H30.8.21
国税庁レポートから読み解く2018年度の重点事項


国税庁レポートとは
 国税庁は昭和43年から「日本における税務行政」を毎年刊行していましたが、平成16年以降、それに代わって登場したのが「国税庁レポート」です。国税庁ホームページで閲覧することができます。
 国税庁で実施している様々な取組みを納税者に分かりやすく説明することを目的に作成しているので、国税庁の1年間の活動やトピックスが約70ページに凝縮され、読み物としても面白い構成となっています。

国税庁の思惑が分かる
 国税庁の使命は「納税者の自発的な納税義務の履行を適切かつ円滑に実現する」ことです。適正に申告を行っている納税者に不公平感を与えないよう、適正・公平に課税・徴収に努めるとしています。
 使命を実現するために、当局は様々な施策を試みてきました。中にはあまり成果が上がらなかったものもあり、そうしたものは自然消滅的に施策から消えていきます。国税庁レポートを過去と照らし合わせて読み解くと、今年の強力に推し進めたい施策がどのようなものか見えてきます。

2018年の重点事項はこれだ!
@ 税務行政のスマート化
 ほとんど注目されていませんが、今年7月から事務処理センターの試行運用が全国で展開されています。調査担当者が担っていた事務の一部を一元処理するというものですが、裏を返せば、調査担当者は更に調査に集中できることになります。
A 消費税の軽減税率制度への対応
 軽減税率制度の説明会や電話相談センターの専用窓口の設置など、制度の普及に向けた取組みが積極的に行われており、増税の再延長は考えにくい状況です。軽減税率制度は2019年10月から、インボイス制度は2023年10月から導入されます。
B 国際的な取引への対応
 昨年7月以降、「国際戦略トータルプラン」に基づき、調査マンパワーを充実させてきました。2018年度においても国際税務専門官等の増員を要求しています。パナマ文書、パラダイス文書の公開などから国際的にも関心が高い分野であり、調査の増強が見込まれます。





H30.8.20
“働き方改革”と管理者

 “働き方改革”では、社員一人ひとりが自分で成果の上がる、効率の良い働き方を選択できるようにならなければなりません。

新しい管理者の重要な役割
 そのために管理者は、従来の「管理する管理者」から、社員が自らポジティブで力強い生き方・働き方を選択することができるように「重要な気づきを引き出すファシリテーター」となる必要があります。
 ファシリテーターが引き出す社員一人ひとりの気づきのステップは次の通りです。
1「考える」のではなく、「感じる」「うれしいこと」をしっかり味わう習慣をもち、自分の感覚を研ぎ澄ます。(例えば小さなことでも、毎日ひとつのことをやり遂げて、達成感を味わい、それを継続する)
2自らの可能性に気づく。自分を枠にはめず、「ワクワク」することを考え、「世の中は無限に広がっており、「Every thing is Possible(どんなことでもできる)と感じる。
3「エネルギーマネジメント」を行う。「確実に成果を出す」ために自分の特徴とエネルギーの状態を知り、それを本当に大切なことに使う。そのため、エネルギーの充電方法をみつけ、日々充電しておく。
4「フルエンゲージメント」:活気に満ちている、自信がある状態をつくる。(仕事の効率や成果も大きく変わる)
5“Happy”な状態をつくれるようになり、“Happy”を感じる:本来の実力発揮につながり、成果が生まれ、個人も会社も成長し、いきいきと人生を楽しむことができる。

人生の“好循環”
 1〜2を基礎として、5の状態になり、“Happy”が継続すると、肉体的・精神的・時間的に余裕(スペース)ができ、仕事と生活を楽しみ、成果を上げられる「人生の好循環」が生まれると言われています。
 ちなみに、カリフォルニア大学のソニア・リュポミアスキー教授の調査で「Happyなグループ」とそうでないグループを比較した場合、前者が生産性で30%、営業成績で37%、創造性で300%上回ったとされています





H30.8.10
欠損金の繰戻しによる還付と
事業税および法人住民税での調整


欠損金の繰戻しによる還付
 前期が黒字で納税し、当期が赤字となった場合に、前期の税金の一部を還付してもらえる制度があります。青色申告法人の欠損金の繰戻し還付制度です。これは、平成4年4月1日から適用が停止されていますが、一定の場合(@解散等やA中小企業者等の平成21年2月1日以後に終了する各事業年度において生じた欠損金額)には除外となっており、青色申告の中小企業には、所定の要件を満たせば、適用されています。

法人税と地方税での取扱いの違い
 この規定は国税である法人税(地方法人税含む)の繰戻し還付であり、地方税である事業税や住民税には適用されません。
1)事業税−事業税では還付制度がないため、欠損金額は、常に繰越控除の対象となります。そのため、法人税の欠損金の明細の「別表七(一)」と事業税の欠損金明細の「第六号様式別表九」とでは差が生じます。
2)住民税−欠損金の繰戻しで法人税額の還付を受けた場合は、その還付法人税額を限度として計算した額を、その後の各事業年度(7年)における法人税割の課税標準となる法人税額から控除することとなります。
具体的には、法人事業税・法人県民税確定申告書(第六号様式)の「還付法人税額等の控除額」として記載され、法人税割額を計算する際に調整されることになります。また、法人市民税も同様に調整されます。これは、法人住民税の法人税割の課税標準が法人税額に拠っているためです。

繰戻し還付から数年経つ場合は見直しを
 事業税は繰越控除額をそのまま引き継ぐので適用漏れの心配はいりません。一方、住民税は所定の欄に記載をしないと適用されません。繰戻し還付をした翌年や翌々年であれば適用忘れは少ないでしょう。しかしながら、繰戻し還付後に再度欠損が継続し、法人税割額が発生していなかったような場合は、適用漏れとなる恐れもあります。特に、途中で顧問税理士が変わっていたり担当者が退職していたりした場合、直近5年分の申告書控えは引き継いでいたが、7年前の繰戻し還付の引継ぎが漏れていたということも起こりかねません。
 過去に繰戻し還付をしたことがある場合には、住民税の法人税割額が再発生した年度に遡って「還付法人税額等の控除額」の適用漏れがなかったか確認してみましょう。





H30.8.9
本店移転後の中間(予定)申告書
の提出先と納付先

中間申告・予定申告
 事業年度6か月超の法人は、前期確定法人税額が10万円超だった場合、翌事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内に、(原則)前期納税額の半分を中間納税として納付しなければなりません。納税額の原則は前期の2分の1ですが、当期の成績が芳しくない場合には、中間仮決算をしてその数字による中間申告書の提出と納税に代えることもできます。
 中間仮決算をしない場合には前期の半分が納税額となり、税務署から送付された予定申告納付書で納付(または電子納税)すればOKです。これを予定納税といい、中間仮決算のものを中間申告と呼んでいます。
 中間(予定)申告の通知は前期に確定申告した税務署と地方自治体(都道府県税事務所や市区町村)から送られてきます。

本店移転で所轄税務署等が変わった場合
 法人の本店移転で所轄税務署が変わっていた場合は混乱を招くこともあります。特に、7か月目の初日に本店移転があった場合、異動届出書は提出していても、6か月経過時点の情報で事務手続きが行われ、旧所轄税務署から予定納税の通知書が届きます。さて、どうすればよいのでしょうか?

国税と地方税で扱いが異なります
 法人税を扱う税務署は移転後の新しい所轄税務署に申告・納税します。地方税については、移転前に事務所を置いていた自治体に申告・納付となります。
 これは、税務署は全国どこであっても国の管轄下ということであり、最終的な納税は国庫に入りますので、法人税法の規定で移転後の新所轄税務署に申告・納税することと規定されています。
 一方、地方税は、少し事情が違います。税収はその法人が事業をするために設置していた事務所等を置いていた各自治体に入ります。基本の計算方法が事業年度中の各月末の事務所等の数を基準として各自治体に按分されることになっています。後日確定申告の際には、移転前の自治体にも申告納付されることになりますので、予定申告は移転前の自治体に行います。(最終申告で納め過ぎとなっていれば還付されます)
 たとえば、事務所が本店1か所で、7か月目の初日に横浜市西区(所轄:横浜中税務署)から東京都品川区(同芝税務署)に移転した場合、法人税は移転後の芝税務署に、地方税は移転前の神奈川県税事務所と横浜市に申告・納付することになります。






H30.8.8
“Happy”の効果

 2016年7月に“新しい働き方”を導入したグローバル消費財メーカーU社は、社員一人ひとりが「Happy」になることを実現されれば、個人も会社も成長できることを実証しつつあります。

“Happy”の効果の生み出し方
 同社では、図示したように、「“Happy”は本来の実力発揮につながり、成果が生まれ、個人も会社も成長し、いきいきと人生を楽しむことができるようになる」とし、
・そのためには「フルエンゲージメント(エネルギーに満ち、実力をフルに発揮できる状態)になること」が必要で、
・その要因として本当に大切なことにエネルギーを使う「エネルギーマネジメント」の重要であること、
・さらに“Happy”でいられるかどうかは、あくまで本人次第、「何が自分をHappyにするのか、気づくことで、全てが変わる」ことを指摘し、
・その根底に、万人に共通して言える「本人が「考える」のでなく「感じる」こと、Everything is Possible(世の中は無限に広がっており、どんなことでもできる)と感じることの重要性を指摘しています。
・そして、これからの管理者は「管理」するのはなく、社員のいいところを引き出す「ファシリテーター」であることの重要性を指摘している点が重要です。





H30.8.7
「例のカードを持ちましょう」
e-Tax利用の簡便化

個人納税者の方のe-Taxシステム改修
 国税庁は、マイナンバーカード搭載の電子証明書やマイナポータルの連携機能の活用をめざし、日々システム改修を進めているそうです。平成30年7月11日には「e-Tax利用の簡便化の概要について」というお知らせを出しています。

簡便化には2つの方法があるが……
 リリースでは「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」が紹介されています。
 「マイナンバーカード方式」は、マイナンバーカードとカードリーダーを利用して申告等のデータの送信を行う作業ですが、従来は税務署にe-Taxの開始届出書を提出し、e-TaxのID・パスワードを受領する必要がありました。平成31年1月以降は、マイナンバーカード方式の場合、届出書の提出やID・パスワードの受領は必要なくなります。これによりe-Taxの利用開始が簡便化されます。
 「ID・パスワード方式」は税務署で職員による本人確認後に発行されるID・パスワードを用いてe-Taxを行えるようになるものです。ただし、この方式は国税庁Webサイトの「確定申告書等作成コーナー」でのみ利用できるそうです。

ID・パスワード方式の落とし穴?
 平成31年1月以降、e-Taxホームページから確認できるメッセージボックスに保管されている受信通知(e-Taxでの申告履歴・正常に申告書が受理された通知・申告についてのエラーメッセージなどが税務署から届きます)の閲覧には、原則としてマイナンバーカード等の電子証明書の認証が必要となるそうです。つまり、ID・パスワード方式では結果表示等が確認できない模様です。国税庁は「ID・パスワード方式はあくまでマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応」としています。電子申告も普及させたいが、平成29年3月時点で全国8.4%というマイナンバーカードの普及率も上げたい、という本音が透けているように思えます。
 なお、平成31年からはスマートフォン等でも確定申告書等作成コーナーが利用できる改良も施される予定です。






H30.8.6
従業員研修実施状況調査結果



従業員研修を実施する企業が増加
 東京商工会議所が2017年度研修費用の前年との比較について、研修講座を利用した1000の企業に対して調査を行った結果を発表しています。(有効回答260件26%)
 それによると前年度比について約4割の企業が「増加」と答えました。2018年度研修予算の前年度比についても「変わらない」
(50.0%)、「増加」(28.9%)と回答が続き、「減少」と答えた企業は5.1%でした。
 今年度も引き続き社内外研修を増やしていく傾向が見られます。

どんな研修を実施しているか
 今後研修を実施する階層は「中堅社員」(67.2%)、若手社員(66.4%)、新入社員(60.5%)が上位に入っています。分野については「指導・育成」(58.5%)「コミュニケーションスキル」(44.3%)が続きます。新入社員研修ばかりでなく若手や中堅社員に対しても教える立場の指導力向上のための研修も多く実施されています。
 受講研修の選択方法では複数回答で「会社が指定」(61.8%)「受講者の上司が指定」(44.4%)と会社や上司が決めた研修を受けさせる所が多いものの、一定の選択肢の中から「受講者本人が選択」(31.3%)「受講者本人が自由に選択」(29.0%)とする企業も約半数あります。受講者本人に何らかの形で研修の選択権を与えている企業も少なくないことが分かります。

人手不足対応と人材育成
 人手不足の対応として人材育成に力を入れる企業が増えています。既存社員のスキルアップやモチベーションアップを図り、経験や技術力を育てる事で、人手不足にも対応していこうとしています。経験や技術を持った人材の採用がだんだん難しくなってきているという事もあります。そのような中、企業内で社員を育て上げる視点が広まってきているので今後も社内外の研修の必要性は高まっていくでしょう。






H30.8.3
“働き方改革”の目的


長時間労働・働き過ぎが深刻な社会問題となっています。政府も企業も“働き方改革”に取り組んでいますが、その目的はどこにおくべきでしょうか。そのお手本として優れた事例を紹介しましょう。

“働き方改革”の事例紹介
その企業はグローバルに事業展開している消費財メーカー・U社であり、ダイバーシティの方針に基づいて、新しい働き方(Work from Anywhere & Anytime)を2年前に導入しました。その内容は次の通りです。

・社員が働く場・所・時間を自由に選択することができる制度。自宅でも会社のほか、サードプレイスとして、シェアオフィス利用可能。
・時間は、平日の6時から21時の間で、自由に勤務時間や休憩時間を決められる。
・制度導入と同時に1ヵ月の残業時間を45時間以内とする目標設定。

この制度の目的は単に「労働時間の短縮」ではなく、次図の通り、「U社をより強く、働きがいのある企業にする」ことにあり、その根底に、「社員に対する信頼」がある点に注目しましょう。


U社をより強く、働きがいのある企業にする。


社員一人ひとりの能力と生産性向上のポテンシャルを最大化する。

[新しい働き方のビジョン]
社員が「よりいきいきと働き、健康で、それぞれのライフスタイルを継続して楽しみ、豊かな人生を送る」。


社員に働き方の選択肢を提供し、一人ひとりを信頼して任せて、自由に自立して働いてもらうスタイル。


[社員への信頼]
一人ひとり違い、自分の本来持っている能力を出す働き方は本人が一番よく知っている。





H30.8.2
キャッシュアウト取引における
印紙税の取扱いについて


キャッシュアウト取引とは
 キャッシュアウト取引(キャッシュアウトサービス)とは、デビットカードで買い物をする際に、買い物代金と引き出す現金の合計金額を口座から引き落し、買い物商品と現金を同時に店舗レジ等で受け取ることができるサービスです。買い物をせず現金のみを引き出すことも可能なため、店舗レジ等でATMの感覚で現金を引き出すことができます。
 2018年4月2日よりスタートし、既に大手スーパーの一部店舗では導入が始まっています。

交付される書面はどう変わるのか

レシート・キャッシュアウト明細書(例)
レシート
商品A         32,400
キャッシュアウト手数料  216
合 計       32,616
(内消費税等      2,416)
キャッシュアウト明細書
キャッシュアウト   20,000
参考 引落金額    52,616


口座引落確認書(例)
下記のとおり、引落しいたしました。
取扱日 8月1日
金融機関名 △△銀行
口座番号  ××××


印紙税の取扱い
 レシート部分は金銭又は有価証券の受領事実を証明するものと認められることから、「売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書」(第17号の1文書)に該当し、課税文書となります。ただし、記載金額が5万円未満の場合は非課税文書となります。
 キャッシュアウト明細書と口座引落確認書は、金銭の受領事実の証明以外の目的で作成したと認められることから課税文書には該当しません。





H30.8.1
外国人就労
新たな在留資格の方向


経済財政運営と改革の基本方針
 政府は人手不足対策として、外国人材の受け入れを拡大する為、新たな在留資格を創設する方針の原案をまとめました。現在単純労働の分野で外国人の就業を原則禁止していますが、医師や弁護士等高度な専門性を持っている人材は積極的に受け入れ家族の帯同も認めています。今回の原案による新たな在留資格の対象は、人手の確保が難しい業種の存続、発展の為に外国人材が必要と認められる業種(農業、介護、建設、宿泊、造船)の5分野を想定しています。

最長で10年の就労が可能に
 日本では約128万人の外国人が働いています。内訳は@永住者や日本人と結婚した人A留学生のアルバイトB技能実習生C専門性の高い技術者、研究者等です。
今回は技能実習生の在留期間を3年から5年に延長、さらに10年の就労も可能にする事を想定しています。技能実習生は現在25万8千人で5年前の5倍に膨らんでいます。政府は秋の臨時国会に出入国管理法改正案を提出し来年4月からの導入を目指しています。
 技能実習生は1993年に始まった制度で本来途上国への技術指導が目的でした。日本での就労期間が延びるほど、身に付けた技術を母国で活かす機会が遠のきます。本来の実習生の趣旨は考慮されてはいるでしょうが今後の法の動きが注目されます。

今後の方向性
今回の方針では新資格を得た人が日本語や専門分野の試験に合格すれば、在留期間の上限を撤廃し、家族の帯同を認める案も上がっているという事です。一方で今回の案が技能実習制度を骨抜きにし、事実上の移民政策に繋がるのではという懸念の声も聞こえるそうです。
 法務省では「在留管理インテリジェンス・センター」(仮称)を設けて雇用・婚姻等の情報を一元化し、不法就労を防ぐとしています。外国人労働者の離職、転職等を雇用保険を所轄する厚労省との情報共有、婚姻、離婚等の情報は自治体との連携を進めるとの事です。
また、外国人留学生の勤務先や勤務時間の管理を強化し、1週当たり28時間の勤務時間を超えると在留資格を取り消す方針だという事です。