バリ島
今年の夏も暑くて、暑くて焦げてしまいそうでしたが、気付けばもう10月。 陽が落ちる早さに秋を感じながら、まだ明るかった夏が恋しいような気もします。
少し前の話になりますが、夏は青い海!と決めている私は、先月夏休みを頂き、今年最後の夏を求めてバリ島に行ってきました。
出発日の10日前。 『バリ島は最高!』ラシイ。と言うどこかからの噂だけで、勢いで決めてしまったバリ旅行。 今まで、沖縄、ハワイといったイメージしやすい南国への旅をしていた私にとって、雰囲気、習慣なども未知のものでした。
・・・未知にも関わらず、出発直前まで忙しい日々に追われてしまった私。 ガイドブックを買った事に安心し、全くの予習無しで飛行機に乗りました。 夜中の出発ということもありいつも以上の大爆睡。 機中で見るはずのガイドブックは床に落ち、目覚めとともに着陸しておりました。
未知のバリ島は、とてもステキな、優しい国でした。 真っ青な海、透き通る空、ゆっくりと流れる時間はもちろんのこと、何よりも、何処を訪れても現地の方々の温かい笑顔と思いやりに、バタバタとした日々に追われて固くなってしまっていた私の心が柔らかくなっていくのを感じました。
この穏やかな柔らかさは何なのだろう。と・・・
理由を一つに決めることは出来ませんが、『神々の島』と形容されるバリ独特の宗教・信仰が影響しているのかもしれません。
現地の方とお話すると、『バリ・ヒンドゥー』とういう信仰を、多くの方が心の基準にして日々行動している。とのことでした。 それは、土着の信仰とインド仏教、ヒンドゥー教の習合によって成り立っているもので、街や家のいたる所に神様が祭られ、毎朝のお供え物があちらこちらで見ることができました。
『人間の中には必ず善と悪がある。 自分の中の悪が大きくならないように、 いつも心の中で善と悪のバランスを取っています。』
と、キラキラ笑って話す姿。 何だか印象的で、今もその笑顔が心の中に深く残っています。
バリから戻って少し時間が経ちますが、青い空を見ると時々、あのキラキラした笑顔、穏やかな時間を思い出します。
・・・自分の心もちゃんとバランスが取れているかなぁ。
とハッとする私です。
<今週の担当Tのオススメ図書(TOPPOINTから)>
=しあわせる力=(玄侑宗久 著)
副題は「禅的幸福論」。ではあるが、実は、著者の玄侑宗久氏は「幸福」という言葉の使用を好まない。そもそも日本人が感じる「しあわせ」は、西洋的な幸福とは違うという。もっと便利に、もっと豊かに、という欲望の追求ではなく、人との関係性を大切にし、その関係性の中でしあわせを感じていた。そんな、日本人が長年培ってきた独自のしあわせについて説く。
担当 T